溝端淳平が虚構の迷宮を彷徨う。音楽劇『レミング』開幕
寺山修司の戯曲を松本雄吉と天野天街が上演台本化し、松本が演出を手がける音楽劇『レミング~世界の涯まで連れてって~』が開幕。初日を前に、フォトコールと囲み会見が行われた。
音楽劇『レミング~世界の涯まで連れてって~』チケット情報
フォトコールで披露されたのは、セクション5「もぐら叩き」とセクション11「間奏曲」~セクション12「行き過ぎよ影」の一部。「もぐら叩き」のシーンでは、溝端淳平演じるコック1/タロの部屋の畳の下で、麿赤兒演じる母が、息子を威嚇したり泣き落としたり。タロはそんな母に反抗しつつも離れることができない。リアルであると同時に超自然的でもある麿の存在感と、何をしても新鮮さと清潔感を失わない溝端のたたずまい。タロが母に煙管をせがまれ、自ら一服してから母にくわえさせる姿などに、ひと筋縄ではいかない親子関係がうかがえる。
次に、「間奏曲」から「行き過ぎよ影」にかけてのシーン。
冒頭、“少女”役の青葉市子とアンサンブルメンバーが、テーマ曲「Come down Moses」を歌い、舞台全体をミステリアスな雰囲気で満たす。続いて霧矢大夢扮する往年の映画スター、影山影子が登場し、溝端が演じるコック1と柄本時生のコック2/ジロは、彼女の映画撮影の現場に巻き込まれる。