マルチな才能で人気を博している青島広志による「世界まるごとクラシック」。 子供からお年寄りまでに親しまれているこのコンサートでは、青島が指揮、司会、解説、編曲、イラストなど多彩な活躍を繰り広げている。この1月11日の公演も広い東京国際フォーラムホールAが満員の盛況。演奏は今年創立10周年 を迎えるシアターオーケストラトーキョーが務めた。
世界まるごとクラシック2016
今年はスッペの喜歌劇「軽騎兵」序曲から始まった。映像用のスクリーンが舞台の両サイドにあり、指揮者やオーケストラのメンバーの表情が映し出される。青島の書いた作曲家のイラスト肖像画や曲目解説の字幕も入る。ショパンのピアノ曲「華麗なる大円舞曲」を青島自らがオーケストラ用に編曲。
ここでは、ワルツがひとつ変わる毎に照明が変わる演出も施された。正月の定番、宮城道雄の「春の海」も青島の編曲。日本の旋律がフル・オーケストラで繊細に表現された。まるごと版「モーツァルト・メドレー」はこの日が初演だった。青島は「一番好きな作曲家はモーツァルト」という。モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、「フィガロの結婚」序曲、「魔笛」序曲、交響曲第40、41番などをつなぎ、ここでもアレンジを施した。