くらし情報『大きな不在を待つ。マームとジプシーの”夜”3作上演』

大きな不在を待つ。マームとジプシーの”夜”3作上演

大きな不在を待つ。マームとジプシーの”夜”3作上演
2月18日、彩の国さいたま芸術劇場でマームとジプシーの公演がスタートした。マームとジプシー主宰である藤田貴大が蜷川幸雄を題材とした戯曲『蜷の綿-Nina’s cotton-』を書き下ろし、蜷川演出版を大ホールで、藤田演出版を小ホールで同時上演するというプロジェクトは、発表されるや演劇界の大きな話題をさらった。

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しかし、年明けに蜷川の体調不良による延期が発表された。その事態に直面し、藤田らが選んだのは『夜、さよなら』『夜が明けないまま、朝』『Kと真夜中のほとりで』という3作を再構成して上演すること。「この空いた期間に何をするかということは、やっぱり少し悩みました。ただ、この期間に蜷川さんのことを上演するというそれ自体は、『蜷の綿』が延期されたからといってなくなってしまうものではない。いかに蜷川さんのことを考えながら待ち続けられるかと考えたとき、いまのこの状況を過去作品で表現するとしたら”夜”のタイトルがついたこの3作だろうと思ったんです」

『Kと真夜中のほとりで』は2011年に上演され、マームとジプシーのマスターピースとの呼び声も高い“いなくなってしまった人を待つ”物語。

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