左から、マレク・ヤノフスキ(指揮)、ドミニク・マイヤー総裁
今年10月に4年ぶり9回目となる日本での引っ越し公演を行なうウィーン国立歌劇場。ドミニク・マイヤー劇場総裁、同行する指揮者のひとりであるマレク・ヤノフスキが出席して会見を開いた(3月30日)。
ウィーン国立歌劇場 チケット情報
R.シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」を指揮するヤノフスキの発言が、記者会見とは思えない興味深い内容だった。もともと歌劇場を中心にキャリアを積んできたと言ってもいいヤノフスキだが、1990年代からは歌劇場を離れ、オペラは演奏会形式でしか振っていない。そのきっかけが「ナクソス島のアリアドネ」だったのだという。
「10数年前に、あるドイツの劇場でこのオペラを観て、オーケストラ・ピットを去る決心をした」(ヤノフスキ)
演出優位の上演に嫌気がさしたのだという。その時の演出の具体的な中身は明かさなかったが、「歌手は客席に向かって歌うもの。しかしそうではない演出もある」と語る。
そのヤノフスキが今夏、バイロイト音楽祭で久々にピットに入るのを知ったマイヤー総裁がオファーしたのが今回の「ナクソス島のアリアドネ」