超絶技巧のアリアが聴きどころ!ロッシーニ『セビリアの理髪師』
マキシム・ミロノフ(c)Naoko Nagasawa
ロッシーニで一番有名なオペラ『セビリアの理髪師』がまもなく新国立劇場で上演される。今回はオペラのフィナーレを飾るアルマヴィーヴァ伯爵の超絶技巧アリア「もう逆らうのをやめろ」が歌われると話題になっている。この曲に挑むテノール歌手のマキシム・ミロノフに話を聴いた。
新国立劇場オペラ『セビリアの理髪師』チケット情報
「このアリアは、例えて言えばレオナルド・ダ・ヴィンチの展覧会に『モナリザ』が入っているようなものなんです。それがなくてもダ・ヴィンチの偉大さに変わりないけれど、やはり『モナリザ』を観られれば感動が違いますよね?」
「『セビリアの理髪師』というオペラは今からちょうど200年前に生まれました。でも、そこに書かれている音楽は永遠に不滅です。長年上演されているうちに、時代の影響で音楽が重たくなったり、難しいアリアをカットしたりして本来の姿がゆがめられていましたが、近年のロッシーニ研究でこのオペラの真価を聴くことが出来るようになってきました」
「もっとも重要なのがオペラを締めくくるアルマヴィーヴァ伯爵のアリアです。物語は僕が演じるアルマヴィーヴァ伯爵が、様々な困難を乗り越えて愛する人と結ばれるまでを描いています。