と語る。
言葉の意味がダイレクトに伝わることの意味はもちろん大きいが、イタリア語のイントネーションで書かれた旋律に日本語を当てるのは簡単ではない。園田の強いリクエストもあって訳詞を担当したのが、人気バリトン歌手でもある宮本益光。オペラの日本語訳詞の研究で博士号を取得し、実際にすでに多くのオペラの訳詞・字幕を手がけている。歌手としての経験も存分に生きているのだろう、この日出演した歌い手たちも「とてもきれいな日本語」「母音の一致など、イタリア語と比べても違和感がない」と信頼する訳詞が生まれた。この日歌われたのはアリアだけだったが、オペラ全編がどんな日本語をまとって姿を現すのか、本公演への期待も高まる。
コンサート後半には出演者全員によるクリスマス・ソングもあり、イヴに始まる《ラ・ボエーム》の物語にふさわしいイベントとなった。抽選で公演のペア・チケットをゲットした幸運なお客様も。
NISSAY OPERA《ラ・ボエーム》は6月18日(日)と24日(土)の2公演。注目の演出家・伊香修吾のプロダクションも大きな楽しみだ。なお、3月と4月には事前レクチャーも用意されているので、みっちり予習してから観たい人はそちらもぜひ(詳しくは下記関連リンクより)。