中村勘九郎、中村七之助ら全編現代語の新作「赤坂大歌舞伎」開幕
前列左から、片岡亀蔵、中村勘九郎、蓬莱竜太、中村七之助。後列左から、中村いてう、市川猿弥、中村亀鶴、中村鶴松
赤坂大歌舞伎 新作歌舞伎「夢幻恋双紙 赤目の転生」が、4月6日に東京・TBS赤坂ACTシアターにて開幕した。作・演出は、昨年の『母と惑星について、および自転する女たちの記録』(2016年)での第20回鶴屋南北戯曲賞の受賞も記憶に新しい気鋭の劇作家・蓬莱竜太。中村勘九郎たっての願いで初めての歌舞伎の作・演出に挑んだ。
「赤坂大歌舞伎」チケット情報
舞台は江戸時代。気の弱い男・太郎(勘九郎)が愛する歌(中村七之助)を幸せにするために転生を繰り返していくという物語だ。全編、現代語のセリフで書かれており、歌舞伎を普段見慣れていないひとにも聞き取りやすく、蓬莱の描く登場人物たちの心の機微がそのまま伝わってくる。
切り絵を用いた舞台美術や、歌舞伎には珍しくピアノを使った音楽など、歌舞伎の枠にとどまらない演出も随所に施された。
前日の会見で蓬莱は「歌舞伎の役者さんたちが『新しい歌舞伎だね』と言ってくださる。演劇のひと(ファン)が見ると歌舞伎のおもしろさを十分に堪能できるし、歌舞伎のひと(ファン)