コインの裏表をかけながら、森の中を行く、ごくごく普通のふたり組。彼らの名はローゼンクランツとギルデンスターン。デンマークの王子・ハムレットがどうやら正気を失ったらしい、と義父となった国王・クローディアスが、その真偽を調べるために、ハムレットの学友だったふたりを呼び寄せたのだ。自分たちの旅の目的は分かるけれども、その目的をどう果たせばよいのか分からないふたり。物語は粛々を進み、そして自分たちも物語のひとつとして、なす術もなく、どんどん死が待つ終末に向かって運ばれていく「誰でもない彼ら」。 かくて運命に流されたふたりは、この短い台詞によって存在を完全にかき消されてしまうのだろうか…。
出演にあたり、生田「今回は「かもめ」以来の翻訳劇です。翻訳劇はどうしても、「難しそう…」というイメージがあるかもしれませんが、そのハードルの高さを少しでも取っ払って、「演劇って面白い!」、「舞台ってこんなに夢がある!」、そう皆さんにお伝えする事が、自分たちの使命だと思っています。
肩の力を抜いてご覧頂けるような楽しい舞台にしたいと思っています」
菅田「今回は「ロミオとジュリエット」以来の舞台ですが、久々のライブでの芝居や演出の小川絵梨子さんから得る新たな刺激を楽しみにしています。