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舞台『ハムレット』が、2026年5月に東京・日生劇場、6月に大阪・SkyシアターMBSで上演。主演は市川染五郎、共演は當真あみ。シェイクスピアの四大悲劇『ハムレット』シェイクスピアの四大悲劇の1つである『ハムレット』は、父王の死と母の再婚に悩む若き王子・ハムレットを主人公にした戯曲。葛藤、狂気、裏切りが複雑に絡み合いながら、人間の苦悩を深く描いた傑作として、長きにわたり愛され続けている。市川染五郎&當真あみで新たに舞台化そんなシェイクスピアの傑作『ハムレット』が、2026年、新たに舞台化。主人公ハムレット役は、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」をはじめ、多方面へ活躍の場を広げる歌舞伎俳優・市川染五郎(いちかわ そめごろう)。祖父・松本白鸚、父・松本幸四郎も演じたハムレット役で、ストレートプレイ初出演、初主演に挑む。ハムレットの恋人であるオフィーリアに扮するのは、當真あみ。映画『おいしくて泣くとき』や『ストロベリームーン』などに出演する當真は、本作で舞台初出演を果たす。世界的演出家デヴィッド・ルヴォーが演出演出は、ブロードウェイ、ロンドン、日本ほか各地で数々の話題作を手がけ、トニー賞に5度ノミネートされた経歴を持つデヴィッド・ルヴォーが担当する。舞台『ハムレット』ストーリーデンマークの王子・ハムレットは、父王の急死と、直後に母ガートルードが再婚し、叔父クローディアスが王位についたことに深く苦悩していた。ある夜、父の亡霊が現れ、自らの死はクローディアスによる毒殺だったと告げられたハムレットは、復讐を誓い、狂気を装いながら周囲の反応を探る。疑心暗鬼にさいなまれ、恋人オフィーリアや友人との関係も複雑に絡み合っていく中、彼は芝居を利用して叔父の罪を暴こうと試みるが、その行動は悲劇的な連鎖を引き起こし……。詳細舞台『ハムレット』作:ウィリアム・シェイクスピア演出:デヴィッド・ルヴォー出演:市川染五郎、當真あみ ほか<公演情報>■東京公演上演時期:2026年5月会場:日生劇場住所:東京都千代田区有楽町1-1-1■大阪公演上演時期:2026年6月会場:SkyシアターMBS住所:大阪府大阪市北区梅田3-2-2 JPタワー大阪6F※ほか愛知公演も予定。【グループ観劇(15名以上)に関する問い合わせ】・東京公演 松竹株式会社演劇営業部販売営業TEL:03-5550-1685(平日 10:00~17:00)・大阪公演 梅田芸術劇場TEL:06-6377-3821(平日 10:00~18:00)
2025年06月08日歌舞伎俳優の市川染五郎が主演を務める舞台『ハムレット』が、2026年5月に東京・日生劇場、6月に大阪・SkyシアターMBSほかにて上演される。○市川染五郎ストレートプレイ初出演にして初主演本作の主人公であるハムレットを演じる市川染五郎は、歌舞伎座公演『木挽町のあだ討ち』で主演を務め、NHKの大河ドラマ『鎌倉殿の13人』や『鬼平犯科帳』新シリーズ(時代劇専門チャンネル)など、多方面で活躍する新時代の歌舞伎俳優。祖父・松本白鸚、父・松本幸四郎も演じたハムレットに挑戦し、ストレートプレイ初出演にして初主演を飾る。ハムレットの恋人・オフィーリア役を務めるのは當真あみ。透明感ある佇まいと、役柄によって様々な表情を見せる演技力が評価される若手女優だ。2025年7月から放送の新ドラマ『ちはやふる-めぐり-』(日本テレビ系)で連続ドラマ初主演、映画『ストロベリームーン』で長編映画初主演も決まっており、その勢いのまま舞台に初めてチャレンジする。演出を手がけるのは、デヴィッド・ルヴォー氏。ブロードウェイやロンドン、日本など世界各地で話題作を次々と生み出し、トニー賞に5度ノミネートされた実績を持つ。リアルを追求し、過去と現在、生と死といった対照的な要素を繊細に表現する彼の演出によって、本作がどのように生まれ変わるのか注目だ。■市川染五郎 コメント生きている「ハムレット」。歌舞伎もそうですが、シェイクスピア劇は現代人の価値観や感覚では理解しづらい部分も多いと感じます。それをいかにして現代の方々の心に届けるか。 生きた演劇、生きた「ハムレット」を目指して取り組みたいと思います。■當真あみ コメントこの度、舞台『ハムレット』に参加させていただくことになりました。舞台でのお芝居が初めてなので、お話を聞いた時は少し不安を感じていましたが、これまでも何度か舞台を観劇して、こういうお芝居を出来たらなと挑戦してみたい気持ちがあったので、不安と感じる以上にこの作品に参加させていただける事への嬉しさがあります。演出家のデヴィッド・ルヴォーさんにもお会いさせていただき、優しく朗らかな方で、楽しみだけど少し不安でもあると話した際に、そう思うことは誰にでもあるから気にしないでと仰って下さいました。そんな素敵な方の演出のもとお芝居が出来ることがとても楽しみです。 主演の市川染五郎さんを始め、素敵な役者の皆様の中で沢山学び、考え、一つ一つのお芝居と誠実に向き合いながら頑張っていきたいと思います。【編集部MEMO】■舞台『ハムレット』ストーリーデンマークの王子・ハムレットは、父王の急死と、直後に母ガートルードが再婚し、叔父クローディアスが王位についたことに深く苦悩していた。ある夜、父の亡霊が出現。自らの死はクローディアスによる毒殺だったと告げられたハムレットは、復讐を誓い、狂気を装いながら周囲の反応を探る。疑心暗鬼にさいなまれ、恋人・オフィーリアや友人との関係も複雑に絡み合っていく中、彼は芝居を利用して叔父の罪を暴こうと試みるが、その行動は悲劇的な連鎖を引き起こすのだった……。
2025年06月05日市川染五郎主演、當真あみ出演による舞台『ハムレット』が2026年に上演されることが決定、5月に東京・日生劇場、6月に大阪・SkyシアターMBSで上演されるほか、愛知公演も予定されている。シェイクスピアの四大悲劇のひとつとして知られ、人間の苦悩を深く描いた傑作として長きにわたり愛されてきた『ハムレット』。葛藤、狂気、そして裏切りが複雑に絡み合い、観る者の心に深く突き刺さる普遍的なテーマが凝縮されたこの作品に、2026年、新たな息吹が吹き込まれる。父王の死と母の再婚に悩み苦しむ若き王子ハムレットを演じる染五郎は、2025年4月歌舞伎座公演『木挽町のあだ討ち』で主演を勤め、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』や『鬼平犯科帳』新シリーズといった映像作品への出演など、多方面へ活躍の場を広げている。祖父・松本白鸚、父・松本幸四郎も演じてきたハムレット役で、ストレートプレイ初出演、初主演に挑む。ハムレットの恋人・オフィーリア役を演じる當真は、2025年7月から放送の新ドラマ『ちはやふる-めぐり-』で連続テレビドラマ初主演、映画『ストロベリームーン』で長編映画初主演も控える。本作で舞台初出演を果たす。演出は、ブロードウェイ、ロンドン、日本ほか各地で数々の話題作を手がけ、トニー賞に5度ノミネートされるなど、世界的に活躍する演出家のデヴィッド・ルヴォーが務める。■演出:デヴィッド・ルヴォー コメント『ハムレット』は何よりもまず、若者の悲劇です。そして、政治のシニカルな「現実」に支配された世界における、若者の命そして想像力の浪費の物語です。シェイクスピアは繰り返しこのテーマに取り組みました──『ロミオとジュリエット』もその一例です。この戯曲を今日上演するにあたり、初めて本格的にシェイクスピアに取り組む、類いまれな才能の持ち主である染五郎さんとご一緒できることは、非常に光栄なことです。そして、透明感のあるあみさんも加わることで、若者の抵抗や反逆、そして彼らが私たちの未来にもたらす大いなる希望を探求する瞬間が訪れたと感じています。そしてこれは、シェイクスピアと、私たちが生きる現代社会との関係を改めて築く機会でもあります。若者の喜び、愛、そして社会に対する視線は、これまでも、そしてこれからも、シニシズムという津波に対する揺るがぬ存在であり続けるのです。■ハムレット役:市川染五郎 コメント生きている『ハムレット』歌舞伎もそうですが、シェイクスピア劇は現代人の価値観や感覚では理解しづらい部分も多いと感じます。それをいかにして現代の方々の心に届けるか。生きた演劇、生きた『ハムレット』を目指して取り組みたいと思います。■オフィーリア役:當真あみ コメントこの度、舞台『ハムレット』に参加させていただくことになりました。舞台でのお芝居が初めてなので、お話を聞いた時は少し不安を感じていましたが、これまでも何度か舞台を観劇して、こういうお芝居をできたらなと挑戦してみたい気持ちがあったので、不安と感じる以上にこの作品に参加させていただけることへの嬉しさがあります。演出家のデヴィッド・ルヴォーさんにもお会いさせていただき、優しく朗らかな方で、楽しみだけど少し不安でもあると話した際に、そう思うことは誰にでもあるから気にしないでと仰って下さいました。そんな素敵な方の演出のもとお芝居ができることがとても楽しみです。主演の市川染五郎さんをはじめ、素敵な役者の皆様の中で沢山学び、考え、ひとつひとつのお芝居と誠実に向き合いながら頑張っていきたいと思います。【STORY】デンマークの王子・ハムレットは、父王の急死と、直後に母ガートルードが再婚し、叔父クローディアスが王位についたことに深く苦悩していた。ある夜、父の亡霊が現れ、自らの死はクローディアスによる毒殺だったと告げられたハムレットは、復讐を誓い、狂気を装いながら周囲の反応を探る。疑心暗鬼にさいなまれ、恋人オフィーリアや友人との関係も複雑に絡み合っていく中、彼は芝居を利用して叔父の罪を暴こうと試みるが、その行動は悲劇的な連鎖を引き起こし……。<公演情報>舞台『ハムレット』作:ウィリアム・シェイクスピア演出:デヴィッド・ルヴォーキャスト:市川染五郎當真あみ他【東京公演】2026年5月 日生劇場【大阪公演】2026年6月 SkyシアターMBSほか愛知公演予定公式サイト:
2025年06月05日歌舞伎俳優の市川染五郎が、2026年5月から上演の舞台『ハムレット』で主演を務めることが決定した。市川は主人公・ハムレットを演じる。市川は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』など映像作品にも出演し、4月には歌舞伎座公演『木挽町のあだ討ち』で主演を務めた。本作でストレートプレイ初出演、初主演となる。市川の祖父・松本白鸚、父・松本幸四郎もハムレットを演じた経験があり、役を受け継ぐ形となる。市川は「歌舞伎もそうですが、シェイクスピア劇は現代人の価値観や感覚では理解しづらい部分も多いと感じます。それをいかにして現代の方々の心に届けるか」とコメント。「生きた演劇、生きた『ハムレット』を目指して取り組みたいと思います」と意気込みを語った。『ハムレット』は、シェイクスピアの四大悲劇の一つ。人間の苦悩を深く描いた傑作として、長く愛されている。本作では、ハムレットの恋人オフィーリアを俳優の當真あみが演じる。また、トニー賞に5度ノミネートされるなど、世界的に活躍する演出家デヴィッド・ルヴォーが演出を務める。舞台『ハムレット』は、2026年5月に東京・日生劇場、6月に大阪・SkyシアターMBSほかで上演予定。
2025年06月05日俳優の當真あみが、2026年5月から上演の舞台『ハムレット』に出演することが決定した。當真はハムレットの恋人・オフィーリアを演じる。當真は本作が舞台初出演。7月から放送の新ドラマ『ちはやふる―めぐり―』で連続テレビドラマ初主演、10月公開予定の映画『ストロベリームーン』で長編映画初主演も控える。當真は、「これまでも何度か舞台を観劇して、こういうお芝居を出来たらなと挑戦してみたい気持ちがあったので、不安と感じる以上にこの作品に参加させていただける事への嬉しさがあります」とコメント。「素敵な役者の皆様の中で沢山学び、考え、一つ一つのお芝居と誠実に向き合いながら頑張っていきたいと思います」などと意気込みを語った。『ハムレット』は、シェイクスピアの四大悲劇の一つ。人間の苦悩を深く描いた傑作として、長く愛されている。本作では、主人公・ハムレットを歌舞伎俳優の市川染五郎が演じる。また、トニー賞に5度ノミネートされるなど、世界的に活躍する演出家デヴィッド・ルヴォーが演出を務める。舞台『ハムレット』は、2026年5月に東京・日生劇場、6月に大阪・SkyシアターMBSほかで上演予定。■當真あみコメントこの度、舞台『ハムレット』に参加させていただくことになりました。舞台でのお芝居が初めてなので、お話を聞いた時は少し不安を感じていましたが、これまでも何度か舞台を観劇して、こういうお芝居を出来たらなと挑戦してみたい気持ちがあったので、不安と感じる以上にこの作品に参加させていただける事へのうれしさがあります。演出家のデヴィッド・ルヴォーさんにもお会いさせていただき、優しく朗らかな方で、楽しみだけど少し不安でもあると話した際に、そう思うことは誰にでもあるから気にしないでと仰って下さいました。そんな素敵な方の演出のもとお芝居が出来ることがとても楽しみです。主演の市川染五郎さんを始め、素敵な役者の皆様の中で沢山学び、考え、一つ一つのお芝居と誠実に向き合いながら頑張っていきたいと思います。
2025年06月05日&Co.は原作からハムレット、オフィーリア、ガートルードだけを抜き出し、フェミニズム視点からシェイクスピア『ハムレット』を批判し、男たちの物語、演劇史、社会を告発する新作を上演します。ベケットや金時鐘、司辻有香など先鋭的かつ周縁的な作家の言葉をミニマリスティックにストイックに、かつ大胆な切り口で演出してきた木村悠介が、初めてシェイクスピアに挑みます。男たちに翻弄・侮辱され、しかし、自らを貫き、時に策略を巡らせる『ハムレットの女たち』は、現代を生きる全ての「女たち」に共鳴し、男たちの世界に反旗を翻し、奪い取る、革新的な〈ハムレット〉を提示します。ハムレットの女たち_チラシ表《公演概要》木村悠介 新作公演『ハムレットの女たち』2024年10月4日(金)~6日(日) SCOOL(三鷹) 3日間4回公演原作:ウィリアム・シェイクスピア『ハムレット』 作・演出:木村悠介出演:オフィーリア/今井えにか ガートルード/柚木佑美 ハムレット/立浪歩佳リサーチ・パートナー:ソチ・ラマパティ・ドゥイヴィッド(Soti RPD)制作:金井美希主催:&Co.助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[スタートアップ助成]【日時】2024年10月4日(金)19:00 *5日(土)13:00 ☆1/18:00 ☆26日(日)14:00 ☆3* = 終演後、オープニング・レセプション[場内にてご歓談いただけます。簡単なドリンクやスナックをご用意します。持ち込みも歓迎いたします。ぜひご参加ください。]☆ = 終演後、木村悠介とのゲストトークゲスト:☆1 = ソチ・ラマパティ・ドゥイヴィッド☆2 = 山田せつこ(ダンサー/コレオグラファー)☆3 = 今井えにか、柚木佑美、立浪歩佳※受付開始・開場は開演の30分前【会場】SCOOL(東京・三鷹)東京都三鷹市下連雀 3-33-6 三京ユニオンビル 5F[三鷹駅南口・中央通り直進3分、右手にある茶色いビル5階]【料金】前売 一般 2,800円 学生&U30 2,300円※当日500円増※学生&U30は受付にて要証明書提示※未就学児を含む中学生以下と要支援・介護者の付添人は無料・要事前連絡【予約開始】2024年9月1日(日)12:00【予約フォーム】 We provide the simple automatic English translation in every show by iOS/Android app UDTalk. Please install it on your device beforehand and note that the translation is not perfect and has delay.iOS/Androidアプリ「UDトーク」を利用した簡易自動日本語/英訳字幕を全公演で提供いたします。お手持ちのデバイスに事前にインストールをお願いします。ただし字幕が完全でないこと、時差が生じることを予めご了承ください。■『ハムレットの女たち』ウィリアム・シェイクスピアの『ハムレット』を原作に、木村自身の新訳、他の様々なテキストの引用と改作からなる新作として、現代のフェミニズムの視点を大胆に取り入れた『ハムレットの女たち』を上演します。木村はこれまでもサミュエル・ベケット『わたしじゃない』を自らの新訳で上演しており、その翻訳は装飾性を排したソリッドな言語感覚を持ち、木村のミニマリスティックでストイックな演出と相まって、優れた成果を上げています。様々なテキストの再構築や既存戯曲などによる作品制作を行ってきた木村が、今回、初めて自身の手で戯曲を執筆します。本作は、木村が2016年にベルリンから帰国し、ベケットからスタートした〈言葉〉への探求のひとつの集大成となるでしょう。原作『ハムレット』からハムレットと、多くの登場人物の中でたった2人の女性であるオフィーリアとガートルードの3人のみを抜き出し、現代のフェミニズム視点から全く新しい〈ハムレット〉を浮かび上がらせます。出演には、今回が初舞台となる今井えにか(オフィーリア)、舞台と映像の両方で活躍する柚木佑美(ガートルード)、ストレートプレイを中心に活動する立浪歩佳(ハムレット)を、オープンコールを経て選出し、様々な個性をひとつの舞台に凝縮させます。本公演は、男たちによって定型化されてきた『ハムレット』の女性登場人物たちを現代的な視点で読み替え、再配置し、木村自身のバイ・セクシャルとしての視線も含み込んだ上で、静謐と熱情が同時に行き交う『ハムレットの女たち』を打ち立てます。■ウィリアム・シェイクスピア『ハムレット』とフェミニズムシェイクスピア(1564-1616)の演劇は当時、全て男性が演じ、女性役も若い男性や少年が演じました。これはギリシア悲劇にまで遡る西洋演劇の伝統であり、当時の社会通念を反映したシェイクスピア劇の大前提です。女優の不在はシェイクスピアの劇作に当然影響を与えており、イングランドでの女優の誕生は1660年に始まるチャールズ2世のもとでの王政復古以降のことです。つまりシェイクスピアの生前に彼の劇中の女性を女性が演じたことは、少なくとも公然にはありません。そこに現れる「女たち」は、男が書いた言葉を、男が声に出し、男が思う女を、男の身体が演じたということになります。もちろん観客席に女性はいましたが、はたして舞台上の男たちに記号化された「女たち」を、観客席の生身の「女たち」はどんな視線で観たでしょう。これまでシェイクスピア作品へのフェミニズム的視点からの様々な研究や上演、翻案の試みを参照しつつ、本作は先鋭的に「女たち」を主題化し、〈ハムレット〉の新たな地平を切り拓きます。■『ハムレットの女たち』にむけて ー木村悠介母子家庭に育ち、父親という存在がピンと来ず、そもそも「家族」というものへの意識が希薄で、セクシャル・アイデンティティを問われたときに怠惰な理由で「バイです」と返答するわたし。わたしかあなたか、男か女か、生か死か、そんな二分法なんてハナから問題にならない。そうだ、シェイクスピア作品の中でも一番気に入らない『ハムレット』をジャックしてやろう。友人の「シェイクスピアとかやってみたら」という冗談のような提案があまりに意外すぎ、本気で考えてみた結果、こんな大それた計画を立ててしまった。これまで何かしらのシンパシーを感じるテキストでないと取り組みたいと思わなかったが、今回はその全く逆だ。それが可能になるほど、〈ハムレット〉は私たちと無縁とは言い切れない西洋の巨塔なのだ。自分のシェイクスピアへの反感を逆手に取り、シェイクスピアを使って、シェイクスピアをひっくり返す。それは現代を生きる私、そしてあらゆる「女たち」を生きる者の日々にとって、価値あるものになるはずだ。今、些細な点ではあるがこの文章を書きながら、それぞれ抽象性を表すために〈ハムレット〉と「女たち」という2種類の記号を使っている。〈ハムレット〉とは、シェイクスピアの『ハムレット』とその源流や派生物、そしてそこから想起される、ある人々が現に共有しているものの総体を示している。一方で「女たち」もまた、この語を構築したり、そこから想起されるものの総体ではあるが、その両者の決定的な違いは、「女たち」という言葉が呼称であることだ。そう他者から呼ばれることもあれば、敢えてこの語で自らを呼び表すこともあるだろう。「女たち」という呼称はこれまでも、そして残念ながらこれからも、その意図に応じて様々に用いられ、その佇まいを変える。だからこそ、それが良いことなのか悪いことなのかは分からないが、この語はあらゆる人々が自らの中に見出すことができるかもしれない可能性を持っている。『ハムレットの女たち』という作品名は、そのような複合的な絡み合いを前提にした新たな跳躍を目指している。あまりに大それた思惑過ぎて本当にそんなことできるのかと自分に問い掛けたくもなる。けれど、一度やると決めたらやってみないと気が済まないのがわたしの性分だから仕方ない。誰かの心に響くものになるか、無様なものになるか、それは問題ではあるが、どうでもいい。とにかく全力で地面を蹴るのだ。■出演 -Castオフィーリア/今井えにか Ophelia/Enika Imai何気なく映画を観るようになり、その中で自分の感情に寄り添ってくれる作品や演技に出会い、2023年から自らも俳優を志し活動を開始。2024年に自主制作webドラマ夏作品『ここから』で映像作品に初出演(近日公開予定)。今回が初の舞台出演となる。俳優として、言葉にできない感情が伝えられる演技を目指している。趣味はツーリングで、中型バイク「FTR223」に乗る元トリマー。 ガートルード/柚木佑美 -Gertrude/Hiromi Yuki学生劇団・アマチュア演劇で活動し、大学卒業を前に21歳でNHKドラマにデビュー。その後はドラマ・舞台両方で活躍。代表作にドラマ:TV「NHK広島発特別ドラマ・帽子」、映画「パッチギ2 Love&Peace」、舞台:リーディング公演「アフタープレイ」など。また自身プロデュースの活動も行い、任意団体「アクターズワークス」でマイズナーシステムの演技トレーナーとしても活動。他にNHK朝ドラの新人トレーニング、新国立劇場演技研究所常任講師など。 ハムレット/立浪歩佳 -Hamlet/Ayuka Tatsunami11歳の時に友人に誘われて市民ミュージカルに出演したことから、舞台に立つ面白さを知りミュージカル俳優を志す。高校卒業後、渡辺ミュージカル芸術学院にて歌やダンス、芝居を学ぶ毎日を過ごすなかで芝居への興味が強くなり、現在はストレートプレイの舞台を中心に活動中。出演作:BOOT vol.9「In the womb 2023~赤ちゃんといたい~」、流山児★ 事務所2023秋公演「瓦礫のオペラ★戦場のピクニック」など。 *本作出演者は、出演者募集のオープンコールに応じた全126名の中から選出されました。【日印対話】国際共同リサーチ『〈ハムレットの女たち〉のためのダイアローグ』本公演を偶然知り、強い関心を持ったインドの俳優・演出家のソチ・ラマパティ・ドゥイヴィッドからのメッセージを受け、ソチをリサーチ・パートナーに迎えた西洋の巨塔〈ハムレット〉に立ち向かう国際共同リサーチ『〈ハムレットの女たち〉のためのダイアローグ』を実施しています。オンラインでの対話を経てソチが来日し、本作の上演を共に迎えます。演劇に留まらず西洋文化に多少なりとも影響を受けていれば誰もが知る〈ハムレット〉へのリサーチに、英国の植民地であったインドからソチを迎えることは、決定的なインパクトをもたらします。またこのリサーチ・プロジェクトの資金確保のため、急遽クラウド・ファンディングを実施いたします。詳細はこちらからご覧ください。皆様おひとりおひとりのお力添えを心よりお願い申し上げます。 ソチ・ラマパティ・ドゥイヴィッド - Soti Ramapati Dwivid / Soti RPD俳優、演出家、教育者、演劇のためのアクティング/ムーブメント・ボイス/スピーチトレーナー。インドにて舞台芸術修士と文学修士を、インターカルチュラル・シアター・インスティテュート(シンガポール)でプロフェッショナル ディプロマを取得。インドのM.L.R Theatre Foundationの芸術監督、シンガポールのTheatre Incorporateの共同設立者/ディレクター。以下の国際的に著名な指導者・演出家から指導を受ける。アールネ・ネメ(Aarne Neme)、T・サシタラン(T. Sasitharan)、フィリップ・ザリリ(Phillip Zarilli)、B・アナンタクリシュナン(Prof. B.Ananthakrishnan)、ラムゴパール・バジャージ(Prof. Ramgopal Bajaj)、モハン・マハリシ(Mohan Maharishi)、S・ラマヌジャム(Prof. S.Ramanujam)、アビラーシュ・ピライ(Abhilash Pillai)、マーク・ワインブラット(Marc Weinblatt)、リーラ・アラニズ(Leela Alaniz)、ギジェルモ・アンジェレッリ(Guillermo Angelelli)、アドリアーノ・バセヨ(Adriano Basejo)、ロビン・ペイン(Robin Payne)、バート・ヴァン・ダイク(Bert Van Dijk)、ヌシャド・モハメド・クンジュ(Noushad Mohamed Kunju)、サティヤブラタ・ルート(Satyabrata Rout)など。多彩な役柄、教育法、ボディムーブメント、ヴォイスワークに優れ、多様な伝統芸能、リアリズム演技、精神身体表現、異文化間の舞台芸術に精通している。 木村悠介 KIMURA Yusuke演出家、パフォーマー、「&Co.」代表、「gallop」共同代表。舞台芸術を中心に領域横断的に活動。扱う主題、メディア、表現形式の歴史や構造に着目し、<自他境界の撹乱>を通底するテーマに作品を発表。舞台芸術と映像芸術を京都造形芸術大学で学び、太田省吾、山田せつ子、高嶺格、伊藤高志の影響を強く受ける。その後、情報科学芸術大学院大学(IAMAS)でメディア・アート、プログラミングを学び、2012年に渡独。ベルリン芸術大学 (UdK Berlin) 所属 Hochschulubergreifende Zentrum Tanz Berlin(HZT Berlin) 修士課程 Solo/Dance/Authorship (MA SODA)に日本人で初めて入学し、身体を表現のベースに据えたソロ・アーティストとしての教育を受ける。2016年に帰国し、日本での活動を再開。2021年からは長期プロジェクト「罵倒の作法」を展開。またパフォーマンス・グループ「gallop」では他3名との特定のリーダーを持たない共同演出による作品制作を行う。自身の活動と平行して、Choy Ka Faiや荒木優光など他作家のクリエイションへの参加や現代美術を中心にインストーラーとしての活動も行う。「罵倒の作法」03 司辻有香 新作公演『うぶごえ』(2023/東京)個の奥底の叫びをえぐり取る司辻有香の新作を上演。「罵倒の作法」02『日日よ、愛うすきそこひの闇よ』(2022/東京、京都)ディアスポラの詩人・金時鐘の詩をテキストにした演劇作品。サミュエル・ベケット『わたしじゃない』(2016、2019/京都、東京/写真:脇田友)「箱なしカメラ・オブスキュラ」という独自の映像投影技術を用いた新演出。『body-Sampling-body』(2011、2014/岐阜、デュッセルドルフ)舞台上の身体と分裂・増殖する映像の中の身体が現実と虚構の境界を侵食し合うメディア・ダンス作品。&Co.舞台芸術を中心に領域横断的に活動してきた木村悠介が特定の個人名に集約されない多様な才能が行き交う場として2022年に設立。演劇、ダンス、現代美術、メディア・アートなど、様々な芸術領域を横断しつつ、芸術や社会、テクノロジーなどの歴史的文脈を見据え、現代社会やそこに生きる個人の内的な思考や感情、感覚を深く掘り下げ、鋭利な批評性や大胆なオルタナティヴの提示を先鋭的な芸術表現で成し遂げ、既存の価値観や倫理観や社会への問題提起や撹乱を行う。また作品制作・発表だけではなく、芸術と社会に関わる諸問題への具体的な課題解決のための取り組みなども実施予定。木村が2021年に始動し&Co.が企画・制作を引き継いだ長期プロジェクト「罵倒の作法」では、ヘイトスピーチやヘイトクライム、ネット上に飛び交う罵詈雑言、世界的な思想や価値観の分断状況から生まれる攻撃的な言動などに対抗するパフォーマンス作品の上演を目指し、様々なリサーチやクリエイションを行っている。これまでに「罵倒の作法」00: サド『悪徳の栄え』を読む、01: スタートアップ・リサーチ「罵倒の作法 - 求められる怒りと憎しみの表現形式を巡って」、02: 〈ディアスポラの詩人〉金時鐘『日日よ、愛うすきそこひの闇よ』、03: 司辻有香 新作上演 『うぶごえ』を実施している。&Co.Web : SNS : @andCo4AnSX/Facebook/Instagram/Threads/YouTubeE-mail: info@and-co.org 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年10月03日PARCO PRODUCE 2024『ハムレットQ1』の初日前会見とプレスコールが行われた。シェイクスピアの四大悲劇のひとつに数えられる『ハムレット』には3種類の原本があり、ふたつの四折版(Quatro)がQ1とQ2、もうひとつの二折本(Folio)がF1と呼ばれている。今回上演されるQ1は長さが現行のF1版の約半分で、物語が凝縮された作品。翻訳はシェイクスピア劇全37作品の翻訳を達成した松岡和子、演出は2021年上演の『ジュリアス・シーザー』で高い評価を得た森新太郎が務める。主人公のハムレットを演じるのは、森演出の『ジュリアス・シーザー』で第56回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞した吉田羊。またハムレットの恋人オフィーリア役で飯豊まりえ、ハムレットの親友ホレイショー役で牧島輝、オフィーリアの兄レアティーズ役で大鶴佐助、ハムレットの母親ガートルード役で広岡由里子、ハムレットの叔父で策略によって王位を手にするクローディアス役で吉田栄作が出演する。初日を迎えるにあたり、吉田は「ようやく皆さんに観ていただけるというワクワク感と、できればあと1カ月稽古したいという気持ちと複雑な想いでいます」と心境を吐露。また役作りに関しては「2021年上演の『ジュリアス・シーザー』に続いての男性役ですが、男性を意識した役作りは低く発声することぐらいしかしていません。今回は女性である私が演じるからこその女性としての身体機能を逆手に取った演出もありますので是非楽しみに観ていただければと思います」と明かした。そして本作について「森さんが一人ひとりのキャラクターに愛情をもって創ってくださったので、この群像劇において一人も埋もれることなくそれぞれのキャラクターが魅力的になっています。お客様には自分や身近な人を投影してどこか自分事として楽しんでいただけたらと思っております」とコメントを寄せた。『ハムレットQ1』は、2024年6月2日(日) まで東京・PARCO劇場で上演。その後、大阪・愛知・福岡公演が予定されている。■ハムレット役:吉田羊 コメント初日を前に、ようやく皆さんに観ていただけるというワクワク感と、できればあと1カ月稽古したいという気持ちと複雑な想いでいます。ハムレットはシェイクスピアが彼に託した膨大な独白がひとつの見どころです。一つひとつお客様に語りかけながら紡いでいきますので、皆様にはハムレットと共犯関係を結んで、彼の復讐劇を最後まで見届けていただきたいです。2021年上演の『ジュリアス・シーザー』に続いての男性役ですが、男性を意識した役作りは低く発声することぐらいしかしていません。今回は女性である私が演じるからこその女性としての身体機能を逆手に取った演出もありますので是非楽しみに観ていただければと思います。演出の森(新太郎)さんは3年前と変わらず情熱的で、“100本ノック”も含めて厳しさは健在でしたが、この最難関といわれる『ハムレット』という作品の大変さを森さんご自身が一番ご存じで、稽古中休憩を取りたがらない森さん自ら役者のことを考えて休憩を取ってくださっていたのが嬉しくもあり驚きでもありました。森さんが一人ひとりのキャラクターに愛情をもって創ってくださったので、この群像劇においてひとりも埋もれることなくそれぞれのキャラクターが魅力的になっています。お客様には自分や身近な人を投影してどこか自分事として楽しんでいただけたらと思っております。また、登場人物はどこか孤独で悲しく切なく、人生で何かしら失いながら生きている人たちですが、でもその先に救いがあるというところに向かって、美術セットや音響や照明、各セクションが力を尽くして美しく幻想的な世界を創り上げてくださっているのでそちらも注目してほしいです。劇場でお待ちしております。■オフィーリア役:飯豊まりえ コメント舞台の経験が少ないというのもあって私にとっては何もかもが新鮮でした。シェイクスピアの作品はキャラクターの想いがセリフにすべて書かれているので、演じるにあたり、そこに救われました。ハムレットとの唯一のシーンは、すれ違いや悲しみもありハムレットの狂気な部分をみてしまってオフィーリアも変わっていってしまうシーンになるので、羊さんの思いをしっかりと受け止めて大切に演じていきたいと思っています。稽古場では毎日新しい発見があって、自分が出演していないシーンでも観ていて楽しかったです。共演者の皆さんとの時間はすべてすごく大切な時間になっていて、千秋楽を迎えたらどんな気持ちになるだろうとワクワクしています。千秋楽まで良いものがしっかりとお届けできるように、先輩方についていきたいと思っています。劇場でお待ちしております。■ホレイショー役:牧島輝 コメント演劇人なら誰もが知っている『ハムレット』に出演させていただけることを非常に嬉しく思っております。吉田羊さん演じるハムレットはいろんな役と会話していくのですが、ホレイショーはその中でも親友で信頼を寄せている人物なので、ホレイショーにしか見せない顔をハムレットが見せてくれる瞬間が沢山あります。演じていて嬉しくなったり切なくなったりと色々な感情が生まれて、それをお客様にも覗き見してもらい、様々な表情を楽しんでいただければと思っています。難しい印象の作品ですが稽古場は明るくて、坂になっているセットでみんなで滑ってみたり楽しい稽古でした。シェイクスピアというと自分からすごく遠い存在と感じていたのですが、稽古を重ねていくうちに登場人物たちが人間味に溢れていて、生身の人間が演じるからこそ、描かれたこの時代を生きた人々が直に伝わる気がして身近な存在に感じられました。ハムレットが吉田羊さんだったからこそ、役としても近い距離で楽しんで演じられています。是非、注目していただけたらと思います。劇場でお待ちしております。■レアティーズ役:大鶴佐助 コメントやるべきことはやってきたので、あとはお客様と一緒にこの作品を創り上げていきたいです。僕自身、『ハムレット』は小さい頃から何度も観てきましたが、作品の中に入るのは初めてです。なぜ、こんなにたくさんの俳優や演出家が長年に渡ってハムレットを創作してきたのかということ、こんなに面白い作品なんだということなど、中に入って初めて気付けたことや発見がたくさんありました。また、この作品はどの役も全員が悲哀を抱えています。観にきてくださる方がどう受け止ってくださるのか、すごく楽しみです。■ガートルード役:広岡由里子 コメント初日を迎えるワクワク、台詞を忘れないかというドキドキのふたつで心が満杯です。Q1版にしかない、ホレイショーとのふたりのシーンは、特に大切に稽古した思い出があり気に入っているシーンです。シェイクスピアは何年も前の作品ですが、演じてみて、私たちが日々感じている感動や人との衝突などは、昔も今もなんら変わりないと思いました。観に来ていただける方にも楽しく受け取ってもらえるかと思いますので、楽しく伝わるよう努めます。■クローディアス役:吉田栄作 コメント初日はこれまで積み上げてきたものをお客さんに観ていただける、作品が船出していく瞬間で、初日の幕が閉じるときも特別な感動があるので、そんな日をついに迎えるんだなと感慨深いです。クローディアスはハムレットの仇で、Q1版にはこれまでの罪を懺悔するシーンもあるのですが、懺悔をハムレットも見ているので吉田羊さんとの吉田対決は見どころだと思っています。稽古場での、主演で座長の吉田羊さんのガッツは印象に残っていて、共演者もその姿をみながら一緒に積み上げてきました。最終日までこのカンパニーであればどんどん作品を深められるのではないかなと思っています。今回この作品と向き合う中で命の尊さ、儚さを感じる毎日でした。このカンパニーとの出会い、お客さんと共有する空間はそれ自体が奇跡なんだと感じています。是非、劇場でご覧いただければと思います。撮影:加藤幸広<公演情報>PARCO PRODUCE 2024『ハムレットQ1』作:ウィリアム・シェイクスピア訳:松岡和子演出:森新太郎出演:吉田 羊飯豊まりえ牧島 輝大鶴佐助広岡由里子吉田栄作ほか【東京公演】2024年5月11日(土)~6月2日(日)会場:PARCO劇場【大阪公演】2024年6月8日(土)・9日(日)会場:森ノ宮ピロティホール【愛知公演】2024年6月15日(土)・16日(日)会場:東海市芸術劇場大ホール【福岡公演】2024年6月22日(土)・23日(日)会場:久留米シティプラザ ザ・グランドホールチケット情報:()公式サイト:
2024年05月13日5月7日、埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて開幕した『ハムレット』を皮切りに、“彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd”が始動。同劇場で芸術監督を務めた故・蜷川幸雄が1998年にスタートさせ、シェイクスピアの全37戯曲を完全上演することを目指した“彩の国シェイクスピア・シリーズ”の新章にあたる。先のシリーズで残された5作を演出し、蜷川に代わって完結させた吉田鋼太郎が中心人物となり、その奥深さをもう一度伝えたいと彼自身が選んだ作品を、年1本を目安に上演。シェイクスピア演劇をより多くの人々に、気軽に楽しんでもらうことを目指すという。吉田鋼太郎特徴は、演出の吉田自ら上演台本も手掛ける点。“シェイクスピアオタク”である彼自身の作品愛や伝えたいテーマ、それらが如実に表れ、より理解しやすいシェイクスピア演劇になるのではと期待される。初日前日に行われたゲネプロ前の質疑応答で、今回の「ハムレット」の上演コンセプトを問われた吉田は、ある少年について語り始めた。「シェイクスピアにはとても大事にしていた、でも11歳で夭折した息子がいたんですが、その子の名前がハムネット。ハムネットとハムレット……そこには因果関係があリ、シェイクスピアは息子を想いつつ、この芝居を書いたのではないかと思いました。彼がもし生きていたら、ハムレットのような人であってほしいと。悲劇の渦中にいながらも、こんなことがまかり通る世の中でいいんだろうかといつも葛藤し闘おうとしている、そういう人間です。そこを軸に芝居を作っていきたいと、ずっと考えていました」。ひとりの父親としてのシェイクスピア――遠い異国の遥か昔の物語ではない、現代に生きる誰にも共感できる「ハムレット」をいよいよ目撃するかもしれない期待を胸に、ゲネプロの幕が上がるのを待った。ハムレットを演じるのは、吉田がこのタイトルロールにと熱望した柿澤勇人。映像でも知られる顔となり、また菊田一夫演劇賞を受賞したばかりと波に乗る彼は、新シリーズ1作目の主演という名誉ある重責も担う。周りが全員真っ白な衣装の中、ひとり漆黒の柿澤ハムレットは、初登場シーンから目に涙をたたえ、存在全体に愁いをまとっている。一瞬にして心をつかまれるに十分な“全身ハムレット”だ。左から)吉田鋼太郎、柿澤勇人ハムレットをこれほどまでに悲嘆させたのは父王の死と母である王妃の裏切りだが、亡霊となって現れる父王と対峙するシーンが非常に印象的だ。父の亡霊は吉田鋼太郎が演じている(クローディアス役との2役)。これまで数多くの「ハムレット」を観てきたが、こんなに亡霊としての儚さから遠い、むしろ実体を感じさせるエネルギッシュな“父の亡霊”は初めてかもしれない。この父は、ハムレットの両肩をガシッとつかんで熱く揺さぶり、無念の死を遂げた自分の復讐を純粋な息子に誓わせる。そうして数ある名せりふのひとつ、「いまの世の中は関節がはずれている、それを正すべくおれはこの世に生を受けたのだ!」(本作は小田島雄志訳を使用)というハムレットの言葉につながっていく。ちなみに、この一文は本公演のフライヤーでキャッチコピーとして使われ、ある意味キーとなる箇所。ここを選んだのかと観る前は少し意外に感じていたのだが、柿澤のハムレットを目の当たりにすると至極納得できる。このハムレットは「To be,or not to be,that is the question.(このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ。)」に象徴される、鬱々と内省を繰り返すタイプの青年とは違うからだ。「それを正すべくおれはこの世に生を受けた」と言ってしまえる正義感と信念――なるほど、そこにはシェイクスピアが亡き息子に代わりハムレットに託したかもしれない青年像が感じられる。さらに言えば、上演台本と演出を手掛けた吉田から柿澤に注がれる“父”的目線も感じたのだが、それは深読みが過ぎるだろうか。柿澤勇人真っすぐな熱さと傷つきやすい繊細さが矛盾なく同居するのが“若さ”というものの魅力だが、柿澤ハムレットの魅力もそこにある。ゲネプロ前の質疑応答で柿澤は、「ハムレットの最後のせりふ『あとは、沈黙。』を早く言いたい」と話していた。「3時間35分の上演時間のうち、ハムレットは喋りすぎだろってぐらいずっと喋っていて、本当に心が折れそうになるぐらい。それがこの『あとは、沈黙。』で終わるので、早くその時が来ないかなって(笑)」。柿澤のハムレットが挑んだ満身創痍の闘いを目撃すれば、この言葉を弱音とはけして感じないだろう。後に何も残さないがごとく“全力”で瞬間を生きるその姿は、ただ胸を打つ。そして迎えたラスト。「あとは、沈黙。」と果てた表情には母の胎内に帰ったかのような安らぎが感じられた。本番の劇場では、客席からの無数の“父”“母”のまなざしが、それを見つめているのではないだろうか。取材・文:武田吏都<公演情報>彩の国さいたま芸術劇場開館30周年記念彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1『ハムレット』作:W.シェイクスピア翻訳:小田島雄志演出・上演台本:吉田鋼太郎(彩の国シェイクスピア・シリーズ芸術監督)出演:柿澤勇人北香那白洲迅渡部豪太豊田裕大櫻井章喜原慎一郎山本直寛松尾竜兵いいむろなおき松本こうせい斉藤莉生正名僕蔵高橋ひとみ吉田鋼太郎【埼玉公演】2024年5月7日(火)~5月26日(日)会場:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール【宮城公演】2024年6月1日(土)・2日(日)会場:仙台銀行ホール イズミティ21 大ホール【愛知公演】2024年6月8日(土)・9日(日)会場: 愛知県芸術劇場 大ホール【福岡公演】2024年6月15日(土)・16日(日)会場:J:COM北九州芸術劇場 大ホール【大阪公演】2024年6月20日(木)~6月23日(日)会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティチケット情報:()公式サイト:
2024年05月13日「ハムレット役をやることが決まったときは、『やってやるよ!』みたいなことを言っていた気がしますが、いざ、目の前に来たら、恐怖でしかないです。なんで俺、やりたいとか言っちゃったんだろうという後悔もありますね(笑)。震え上がるほど大変な役だな、と改めて思っています」5月7日に開幕する舞台『ハムレット』の主演を務める柿澤勇人(36)。同作は、故蜷川幸雄の遺志を継いだ吉田鋼太郎が芸術監督を務める「彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd」の記念すべき1作目で、吉田の信頼も厚い柿澤が主役の座を掴んだ。『ハムレット』といえば、シェイクスピア悲劇の最高傑作。これまで数多くの作品で主演を務めてきた柿澤でさえも、「こんなにしゃべることはない」と語るほどの膨大なセリフ量がいちばんの課題だという。「日本でも海外でも何度も上演されてきた作品で、演出方法もいろいろなパターンがあります。観ていると自分もやってみたいと思うのですが、実際に台本を読んでみると、そのセリフの量に圧倒されてしまう。観るのとやるのとではまったく違う。そしてハムレットという役は、役者が違うだけでこんなに変わってくるんだ! というくらい役者の色が如実に出ます。それは、ハムレットが出ずっぱりで、しゃべりっぱなしだから。役者は、自分の経験やイマジネーションを駆使してセリフに投影しなければなりません」そう語る彼に「タフなほうですか?」と訊ねると、「かなり弱いです。めちゃくちゃ打たれ弱いし、物事をネガティブに考えて、ずっと悩んでいるタイプ」と苦笑い。「それでも役者を続ける理由は、自分でもわからないんです。俳優を始めてから17年間、無我夢中で走ってきて、おそらくこのハムレットは、役者人生においても、僕の人生においても、何かが大きく変わる作品だということはすでに確信しています。むしろ、何も変わらないようでは、役者としてはここまで、という感じかな。だから、この先の目標とか、何をやりたいとか、今は本当にないんです。もし、今回まったく手も足も出なかったら、役者はきっぱり辞めようとさえ思っています」俳優を目指したのは、高校1年生のときに学校の課外授業で劇団四季のミュージカル『ライオンキング』を観たのがきっかけだった。その後、劇団四季の門を叩いた柿澤は、倍率100倍以上の難関を突破し、劇団四季の研究所に入所。「デビューして最初の3年くらいは順風満帆だった」と振り返る。「まったくのど素人だった僕が、入所して半年くらいでオーディションに受かって初舞台を踏みました。四季にいる間は、自分は天才なんじゃないかと勘違いするくらい、本当にとんとん拍子でした」しかし、次第に「俳優とはなんだ?演技とはなんだ?」「ミュージカル以外のこともやりたい」と考えるようになった彼は、劇団四季を辞めて、それを追求する道を選んだ。「当時、あの劇団四季に入って2年半で主役まで上り詰めたのだから、芸能界でもやっていけるだろうと思い込んでいたんです。ところが、ドラマなどの映像作品のオーディションを受けても全く受からない。舞台だったらいけるだろうと思っていたら、蜷川幸雄さん演出の舞台『海辺のカフカ』(2012年)でボッコボコにされた(笑)。まさに、この場所です。さいたま芸術劇場で何回泣いたことか。泣きながら一人居残り練習をして、それでも全然ダメで、そこでわかったんです。四季は男の役者がそれほどいないから抜擢されただけ、自分の実力でもなんでもなかったんだ、と。自分よりも才能のある人はいくらでもいるということを蜷川さんに教わりました。四季のときも、浅利(慶太)先生によく怒られていましたけど、蜷川さんはその何十倍、何百倍です。そういう意味では、初めての挫折だったのかな」その蜷川幸雄の後を継ぎ、彩の国シェイクスピア・シリーズの芸術監督を務める吉田鋼太郎。2015年に舞台『デスノート THE MUSICAL』で共演して以来、プライベートでも親交がある。「昔は、鋼太郎さんに『俺の若いころにそっくりだ』と言われていました。でも、鋼太郎さんのように芝居のために人生を捧げるような生き方はできない。もっと穏やかに生きたいんですよね(笑)。ただ、僕が置かれている状況だったり、葛藤だったりというのは、おそらく鋼太郎さんは全部わかってくださっていて、僕が考えていることはだいたい見抜いていると思います。『もっと売れなきゃ』とか、そういう思いは、かつて鋼太郎さんも同じように持たれていて、今のようになるまではずっと悶々としていたし、全員なぎ倒してやる! と思っていたらしいですから」今回、演出家と役者として対峙するにあたって、どのような覚悟を持っているのだろうか。「もう委ねるしかないです。鋼太郎さんご自身、ハムレットという作品にたくさん出ていますし、以前ハムレットも演じています。僕がこうしたい、ああしたいと言ったところで、『そんなもんじゃない、もっとこいよ』って言われるのはわかっているので、それに負けない心を持つことが大事。それと、長丁場の公演に耐えるため、健康には気をつけたいと思います。『俳優は、命をかけてやるような仕事ではない』ともよく言われますが、この作品に関していえば、命をかけて挑まないと意味がないという覚悟で臨みます」自身の俳優としての立ち位置について、「まだまだ中途半端」と自己評価は低いが、近年は、映像作品での活躍も目覚ましい。NHKの大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では和歌を愛する穏やかで知的な源実朝を演じ、新たな実朝像を生み出したと評判を呼んだ。「脚本家の三谷幸喜さんは、世間に知られていない本当の実朝像を書きたいとおっしゃっていたので、自分なりに資料を読んで臨みました。なかでも、太宰治の長編小説『右大臣実朝』は、実朝の部下の視点で書かれていて、世間では源頼朝と政子の血を引きながら、何もなさないうちに死んでしまった悲劇の将軍のように言われていますが、実はそうではない、と。実朝がいかにいい将軍だったかが書かれていて、僕も読んでいてしっくりきたし、三谷さんの書かれた実朝にいちばん近かったのかなと思います。鎌倉殿は、三谷さんをはじめ、監督などスタッフ陣の熱量もすごくて、僕自身、実朝を演じていた時間がとても幸せでした」ドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)では、仲里依紗が演じる渚の夫・龍介役で注目を集めた。「この2〜3年でようやく自分の思い描く活動に近づいてきたのかなあ。10数年前、今の事務所に入るときに言ったんです、『ミュージカルだけでなく他の芝居がしたい!』と。というのも、ミュージカルをやりたいんだったら劇団四季は最高の場所なんですよ。観た人の心を豊かにしたり、幸せになって帰ってもらえたり、そういういい作品が本当に多くて、演劇界最高の栄誉ともいわれるトニー賞もたくさんいただいている。また、芝居をする環境も整っていて、朝から晩までいつでも好きなときに稽古場が使える。そんなところは日本で四季くらいだと思います。でも、僕自身は、役者ってなんだろう?って思い始めたところから、もう1回、ゼロから勉強し直そうと思って大学に戻り、ミュージカル以外のことも勉強しました。なので、極端なことを言ったら、ミュージカルではないところでも戦えるようにならないと、役者として生き残っていけないと思い続けてきました。この数年で自分が思い描いていたところに近づけているのなあというところですね。まだまだ満足はしていませんよ」ストイックに高みを目指す柿澤だが、プライベートはどのように過ごしているのだろうか。「家と稽古場の往復で、プライベートはまったくないです。稽古で辛いことがあっても、解消方法が何もないので、どんどん落ちていく感じです(笑)。もちろん癒されたいですよ。でも、そもそもラクしてできるような仕事だったら魅力も少ないと言いますか。鋼太郎さんは、『仕事は楽しめ!』っていうけれど、性格上、僕はそういう役者ではないような気がします。今も、稽古が終わっても稽古場に残って練習したり、セリフを覚えたり。稽古場に出てすぐに家に帰るのも物足りないので、ファミレスに行って、またセリフを覚えて、11時くらいになったら帰宅して寝る。その繰り返しですね。趣味的なことでいうと、もうシーズンは過ぎてしまったけれど、スキーはやりたかったですね。それくらいしか浮かばないくらいプライベートがないんです(笑)」(スタイリスト:ゴウダアツコ/ヘアメイク:大和田一美/取材:服部広子)■彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1『ハムレット』演出・上演台本/吉田鋼太郎出演/柿澤勇人、北 香那、白洲 迅、渡部豪太、豊田裕大、正名僕蔵、高橋ひとみ、吉田鋼太郎ほか〈埼玉公演〉5月7日〜26日、彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて〈宮城公演〉6月1日、2日、仙台銀行ホール イズミティ21 大ホールにて〈愛知公演〉6月8日、9日、愛知県芸術劇場 大ホールにて〈福岡公演〉6月15、16日、J:COM 北九州芸術劇場 大ホールにて〈大阪公演〉6月20日〜23日、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて
2024年05月02日吉田羊が大きな挑戦をする。きっかけは女性キャストのみで演じた『ジュリアス・シーザー』(21年)だった。そこで出会った演出の森新太郎から、今度はハムレット役をと望まれた。しかも、上演に使われるのは、3種類の原本がある『ハムレット』の戯曲の中の原型と言われているQ1版。通常とは違うハムレットになるのである。話題のドラマに出演し、映像でも大活躍している吉田だが、舞台でしか目撃できない顔がある。この『ハムレットQ1』は見逃せない。「森さんの演出ならば絶対に有り体のものにならない」──ハムレットという有名な役を演じることについてはまずどういうお気持ちでいらっしゃいますか。プレッシャーを感じられることはなかったのでしょうか。難役ではあるなと思いました。でも、同じくシェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』でご一緒した演出の森新太郎さんから、そのとき演じたブルータスとは対極にある役で、また違った顔を見せてほしいと言っていただき、その気持ちに応えて挑戦してみたいと思ったんです。また今回は、Q1版という一般的に上演されているバージョンではない戯曲ですし、森さんの演出ならば絶対に有り体のものにならないという思いもありましたので。「新しいハムレットを見せるぞ」とむしろ燃えました(笑)。──そのQ1と呼ばれる戯曲は、通常の『ハムレット』の半分の長さの凝縮版ですが、どんな印象をお持ちになりましたか。あちこちに刈り込みが入ったことで非常に疾走感があり、ハムレットの感情の流れがシンプルで分かりやすいと感じました。かつ、シンプルになったことにより、復讐のための狂気だと思っていたものが、原動力はひとつではないことも見えてきて。復讐に関連して起こる度重なる不当な仕打ちをもたらす人間たちへの憎しみや悲しみ、絶望も感じられました。ハムレットと言えば「イケメンキャラクターの筆頭」ですが、むしろそんな負の感情を抱えきれずに七転八倒する、不格好な人だなと感じます。また、ハムレットの父親を殺した叔父のクローディアスのキャラクターがとても人間っぽく、兄を殺めてしまった後悔や懺悔をしっかりと見せていたりするのも面白いポイントです。するとハムレットも、身内である叔父に剣を向けることへのためらいも生まれたりするのかな。それは、実際にお芝居をして動いてみないとわからないことではありますが、とにかく稽古でいろいろ試したいと思っています。──とすると、単なる凝縮版ではなく、まさしく新しいハムレットになる。そう思います。森さんがこんなこともおっしゃっていました。通常より上演時間が短くなるメリットのひとつに、取りたいところで十分に間が取れることがあると。だから、シェイクスピア作品はセリフ量が膨大で、タンタンタンと進めていかなければならないことが多いけれども、間を取ることで見え方が違ったり、相手のリアクションが変わったり、その間によってお客さんに「今何を思っているんだろう」と考える余裕が生まれたり、ということが、今回は起こるかもしれません。あのセリフがどう新訳されているのか、ぜひ楽しみにして──セリフに関しては、名セリフが多い作品です。口にしてみたいと楽しみにしていらっしゃったものもありますか。それこそかの有名な「to be,or not to be」は、このお話が決まったときから、「生きるべきか、死ぬべきか」と言う気満々でいました(笑)。ところが、今回の松岡和子さんの日本語訳は違っていて。その新しい訳には、「生死」をハムレットがどう捉えているかのヒントがあるような気がしています。どう訳されているのか、ぜひ楽しみにしていただきたいなと思います。──どんな作品を目指していくか、演出の森さんとお話されていることはありますか。このQ1版を読んだ感想として、私はまず、ハムレットとガートルードの関係性がシンプルに息子と母親に見えたんです。母親に女性的なものを求めているわけではなくて。その解釈は森さんと一致していて、エディプスコンプレックスを全面に押し出したハムレットにはしたくないね(笑)、という話はしています。──先ほど、「森さんの演出ならば絶対に有り体のものにならない」というふうにおっしゃっていました。前回の『ジュリアス・シーザー』ではどんな稽古をされたのでしょう。一週間の本読み稽古から違いました。セリフ量が膨大なので、先ずはそれを言う「体」を作ってくださる。身体で言えるまで、何度も何度も繰り返し(森さんは100本ノックで有名です)、本を読むだけなのに立ち稽古の後のようにへとへとになりました。なかでも、共演していた松井玲奈さんの身体が、読むうちにみるみる開いて、身体全部で言葉を発していくようになったのは印象的でしたね。森さんは人物造形がとてもお上手で、セリフからその人物の性格や感情を想像し、エピソードを作ってくださるんです。群像劇の中で、ひとり一人に特徴を持たせてひとりとして埋もれる人を作らない。役への愛情が深い方だなと思います。森さんが素敵だなと思うのは、昨日演出したことを「ごめんごめん、違ってた」と謝られて、180度違うことを試してみたりするところ。だから、演じる側も間違えてもいいんだと安心していろいろ試せる。稽古は楽しくも厳しいんです。何度も繰り返し稽古をやってへとへとになったあと通し稽古をして、やっと終わったと思ったら、「あそこのシーンをもう一回やりましょう」と言われたりして(笑)。でも、稽古場では森さんが一番元気でいてくださるので、彼のバイタリティに役者はモチベーションを引っ張り上げていただいてます。前回、本番であの膨大なセリフを飛ばさずに言えたのは、森さんのスパルタ稽古のおかげだったなと思っています。──その森さんとの二度目のタッグで、ここまで挑戦できたらと思われていることはありますか。森さんはどんどん面白い解釈を出してきてくださるので、前回以上にそれを面白がりながら、まずはやってみることを大事にしたいと思います。実際、動いてみて初めてわかることは多いんです。何なら本番中に気づく瞬間もあって(笑)、「あのセリフはこういう意味だよね」と報告したら、「なるほど、そうだね」と解釈が変わっていったり。森さんは、千秋楽のあとにもダメ出しをされるんです。そして「これが良くなることはもうないけどね」と言って帰って行く(笑)。これはシェイクスピアだからなのかわからないですが、本当にいろんな解釈ができるし、掘っても掘っても次から次へと新しい気づきがあるので。今回も発見することをあきらめないでいたいなと思います。──座長としてはどんな稽古場にしたいと思われていますか。この難易度の高い、それも厳しいと有名な森新太郎さんの演出の作品に参加しようという共演の方々はそもそもガッツがおありだと思うので(笑)、作っては壊し作っては壊しを面白がれる座組にできるのではないかと思っています。そのためにも、誰でもアイデアや疑問を口にできる自由度の高い風通しのいい稽古場にしたいですし、森さんもそう望まれているから大丈夫ですが、萎縮したり遠慮したりして作品が小さくなってしまうことがないよう、その環境作りは率先してやっていきたいなと。あと、大事なのはケータリングでしょうか(笑)。おいしいものがあれば人は頑張れますから、ちょこちょこ差し入れをして、それをモチベーションにできたらいいなと思います。女性役との体の距離感を意識したい──前回の『ジュリアス・シーザー』は女性キャストだけで上演されましたが、今回は男女混合の座組の中で、吉田さんは男性役を演じられます。だからこそできるのではないかと思われていることはありますか。まず、前回と同様に、男役を意識した芝居はしたくないと思っています。男性を演じようとすると逆に女性っぽく見えるということを、前回発見できたので。その中で今回意識してみたいなと思うのは、女性役の方との体の距離感です。例えば相手の体に触れることも、同性同士であれば少しハードルが低くなるので、体の距離を縮めたり離れたりすることで、お互いにどんな感情が生まれるのか、いろいろ試してみたいと思っています。──そんなふうに試行錯誤できるのは舞台ならではだと思いますが、ご自身にとって舞台はどんな場所になっていますか。小劇場出身なので、自分にとって舞台はやっぱりホームグラウンド。舞台に立つと、あの匂いに懐かしさと安心感を覚えて、力をもらえるんです。ただ、ここ最近は、それと同時に自分を鍛える場にもなっていて。芝居の勘や身体の使い方などを鍛えるという意味で、定期的に舞台に立ちたいという気持ちもあるんです。やっぱり、「これは無理なんじゃないか」と思うような高い山を自分に課していかないと、すぐダメになると思いますから。それこそ今回も、セリフを覚えるスピードが遅くなったことを感じますし(笑)。でもそこであきらめるのではなく、挑戦し続けて、アップデートしていきたいと思うんです。──舞台に立つたび、鍛えられたという手応えはあるものですか。少なくとも前回の『ジュリアス・シーザー』では、苦手としていたシェイクスピアが楽しめたという手応えがありました。今回は前回以上にセリフ量が膨大なので、これをやり切れたら、「よく頑張った」と褒めてもいいのかなと思いますが、いかんせんまだ始まっていないので、頑張りますとしか言えません(笑)。──凝縮版と言っても、ハムレットの独白はたっぷりありますからね。台本のページをめくってもめくっても喋っているんです(笑)。でも森さん曰く、「ハムレットは復讐を周りに気取られないように狂気を演じるけれど、お客さんには全部話すんだよ。だから独白こそ外へ出せ、お客さんを巻き込め」と。それに、舞台を見慣れていないお客様にとっては、全部喋ってくれるのは助けになると思うんです。だから舞台好きの方はもちろん、初心者の方にも楽しんでいただけるのではないかなと思っています。──『ハムレット』を観たことがない人にも、何度も観ている人にも、どちらにも新たな刺激を与えてくれる作品になりそうですね。そうなるといいなと思います。私自身もすでに、この戯曲からいろんなことを考えさせられています。復讐劇が軸になってはいますけど、憎しみの連鎖や、許すことの難しさも感じるし、「死」がもたらすものは、果たして必ずしもネガティブか? という問いも今生まれています。観てくださる方にも、今回のハムレットから、何か感じていただけたら嬉しいなと思います。取材・文:大内弓子撮影:石阪大輔<公演情報>PARCO PRODUCE 2024『ハムレットQ1』作:ウィリアム・シェイクスピア訳:松岡和子演出:森新太郎出演:吉田 羊飯豊まりえ牧島 輝大鶴佐助広岡由里子吉田栄作ほか【東京公演】2024年5月11日(土)~6月2日(日)会場:PARCO劇場【大阪公演】2024年6月8日(土)・9日(日)会場:森ノ宮ピロティホール【愛知公演】2024年6月15日(土)・16日(日)会場:東海市芸術劇場大ホール【福岡公演】2024年6月22日(土)・23日(日)会場:久留米シティプラザ ザ・グランドホールチケット情報:()公式サイト:
2024年04月22日蜷川幸雄さんから「彩の国シェイクスピア・シリーズ」のバトンを引き継いだ吉田鋼太郎による新シリーズ「彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd」の第1作目『ハムレット』が5月より上演される(5月7~26日 埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホール、6月1~2日 宮城・仙台銀行ホール イズミティ21 大ホール、6月8日~9日 愛知・愛知県芸術劇場 大ホール、6月15~16日 福岡・J:COM北九州芸術劇場 大ホール、6月20日~23日 大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ。チケット発売中)。吉田は台本・演出とクローディアス役を務め、主演のハムレット役は柿澤勇人に決定。北香那、白洲迅、渡部豪太、高橋ひとみら豪華キャストの中で初舞台を踏むのが、俳優の豊田裕大だ。2019年、第34回メンズノンノ専属モデルオーディションをきっかけにデビューを果たし、昨今は『推しが武道館いってくれたら死ぬ』、『それってパクリじゃないですか?』、『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』、『夫婦の秘密』などドラマや映画に次々と出演している。そんな豊田に、初舞台への意気込み、演じるフォーティンブラス役について話を聞いた。○舞台は「怖いけど飛び込んでみたい世界」――豊田さんにとって初舞台ということで、この取材時はまだ稽古前なのですが、今の心境を教えてください。緊張しています。怖いな、と。オーディションに送った動画の一言アピールでも「怖いけど、飛び込んでみたい世界です」とありのままの気持ちを伝えたのですが、今も変わらず、どうなるんだろうとドキドキしています。――出演はオーディションで決まったんですか。お芝居の動画を送って、書類審査のような形でオーディションに参加させていただきました。マネージャーさんに相手役をやっていただいて、2時間くらいかけて撮影したので、これで落ちたらマネージャーさんに申し訳ないなと。マネージャーさんの台詞間違いで撮り直すこともあったのですが(笑)。――マネージャーさんも緊張しますよね(笑)。でもその分、合格したときは一緒に喜べたのでは。そうですね。「受かったよ!」って、いつも以上にテンションの高いLINEが来て、僕もテンションが上がって、「ああ、よかった」って。○野村萬斎・藤原竜也の『ハムレット』を見て勉強――台本を読んだ感想を教えてください。舞台の台本を読むこと自体が初めてだったので、ドラマや映画とは量がまったく違って驚きました。現代の言葉じゃない表現もたくさんあって、一度では理解できないような。でも、現代の言葉じゃないからこそ、かっこいい言い回しもたくさんあって。昔の人が書いたものなのに、今に通ずることがあるなと思いながら面白く読めたので、これが昔も今も愛されている作品のすごさなのかと実感しました。――鋼太郎さんの「彩の国シェイクスピア・シリーズ」には、「より多くの方に気軽に楽しんでもらうことを目指す」「より理解しやすいシェイクスピア演劇を届ける」というコンセプトがありますが、理解のしやすさは台本からも感じましたか。感じました。先に本で『ハムレット』を読んだときよりも、台本で読んだときのほうがすっと頭に入ってきて、伝えたいところが強調されているのかなと思いました。――フォーティンブラスを演じることの楽しみや不安は。要所に出てくる役で、ずっと舞台に出ずっぱりではないからこそ、登場したときのインパクトをどう残せるかが勝負だなと。絶対爪痕を残してやるぞと気合いは入っているのですが、不安もあり、楽しみもあり、という気持ちです。――フォーティンブラスにはどんな印象を抱きましたか。僕が最初に持った印象は、気高い革命児。全員が亡くなった後にいきなり入ってきて、今まで主役だったハムレットの亡き骸を埋葬して、「今はもういないから」と指揮を執り始めるって、相当な胆力と自信がないとできないですよね。それを周りが許してくれる存在だというところに、かっこよさを感じました。――役について、すごく考えているんですね。いえ、まだまだ足りないのですが、舞台のDVDをいただいて、野村萬斎さんの『ハムレット』と藤原竜也さんの『ハムレット』を見たんです。そしたら、フォーティンブラスが全然違っていて。藤原竜也さんの『ハムレット』のフォーティンブラスは、僕が想像していたフォーティンブラスではなく、静かでうつろげで、こんな見せ方もあるんだと。僕がフォーティンブラス役に決まったとき、いろんな人に「どういう役になるんだろうね」と言われた意味が、そのときなんとなく理解できたというか。ある意味、僕のフォーティンブラスで舞台が締めくくられるから、しっかりやらなきゃいけないなという責任も感じますし。――皆さんがどんな『ハムレット』を見てきたかによって、フォーティンブラスに抱いているイメージも違うというか。だからできるだけいろいろなフォーティンブラスを見たいと思って、WOWOWに入ったら岡田将生さんの『ハムレット』に出演された、村上虹郎さんのフォーティンブラスが見られると思って頑張って加入したのですが……タイミングが悪かったのか、見られなかったです(笑)。――(笑)。これまで何人もの方が演じてきた役に挑戦するというのも、ドラマや映画ではなかなかない経験だと思うのですが、役作りもこれまでとは違ってきますか。そうですね。映画やドラマは、現場に自分で作っていって、それを監督が見て調整していくことが多いですが、舞台は本番までたくさんの時間をかけて、ゼロから皆で一緒に考えながら役を作っていけるので、楽しみです。今回僕は最年少で、出演されるのは、年上の経験豊富な俳優さんばかりなので、皆さんのお芝居を見られることがすごく勉強になるんだろうなと。この機会をとにかく無駄にしたくないので、一生懸命食らいついていきたいです。○事務所の先輩・中村倫也に稽古場への持ち物聞く――初めての稽古に臨む心境を教えてください。皆さんの台詞量を見ていると、初日からどれくらい入ってるものなんだろうとかいろんな想像が膨らみます。1カ月丸々稽古に費やすということ自体が初めてで、稽古場に何を持ってけばいいんだというところから分からないんですよね(笑)。先日、事務所の先輩の中村倫也さんにお会いしたのですが、たくさん舞台を経験されているので、聞いてみたんです。そしたら「台本と着替え? 着替えもいらねえな、台本だけ」って言われて。本当にそれで大丈夫かな!? って(笑)。――今、豊田さんのお話しの仕方が似ていて、中村さんの声まで想像できました(笑)。上演台本・演出とクローディアス役を務める吉田鋼太郎さんには、どんな印象を持っていますか。役をどんなふうに作られるのかすごく楽しみですし、ずっとテレビで見ている方なので、もう一般人としての目線で見ると、バラエティの印象から親しみやすい方なのかなと思っていますが、舞台の演出では“蜷川幸雄さんイズム”を受け継いでいると聞いているので、怖いのかなと緊張しています。でも、食らいついていきたいです!――舞台は埼玉で始まり、その後、宮城・愛知・福岡・大阪と全国を巡りますが、楽しみなことは。僕ご飯を食べることがすごく好きなので、大阪だったらたこ焼きとか、その土地でおいしいものを食べられたらいいなと思っています。――舞台だと、カンパニーの皆さんで一緒にお食事に行ったり、先輩が連れていってくれたりする機会もあるかもしれません。最年少ということですが、甘えるのは得意なほうですか。どうなんですかね。自分では分からないのですが、兄弟の中では末っ子なので勝手に身についてるところもあるのかなと。皆さんと、たくさんお話しできればうれしいです。■豊田裕大1999年4月10日生まれ、神奈川県出身。2019年、第34回メンズノンノ専属モデルオーディションで「ラボ シリーズ賞」を受賞し、専属モデルとしてデビューを果たす。2021年、ドラマ『じゃない方の彼女』(テレビ東京)で俳優業もスタートさせ、昨今はドラマ・映画『推しが武道館いってくれたら死ぬ』、ドラマ『沼る。港区女子高生』、『それってパクリじゃないですか?』、『夫婦の秘密』、『高額当選しちゃいました』、映画『銀河鉄道の父』、『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』、『法廷遊戯』に出演。2024年5月から上演される「彩の国さいたま芸術劇場開館30周年記念 彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1『ハムレット』」で舞台デビューを果たす。
2024年04月19日彩の国シェイクスピア・シリーズ2ndが2024年5月に始動する。その第1作目『ハムレット』が、2024年5月7日(火) から彩の国さいたま芸術劇場大ホールにて上演される。蜷川幸雄のもとでシェイクスピア全37戯曲を完全上演することを目指し、1998年のスタート以来、国内外に次々と話題作を発表してきた彩の国シェイクスピア・シリーズ。シリーズ完結間際でこの世を去った蜷川から芸術監督のバトンを引き継いだ吉田鋼太郎は、2017年から残された5作品を上演し、23年2月に『ジョン王』をもってシリーズを完結させた。しかしその後も、シェイクスピア作品を長年愛し続けてきた吉田ならではの解釈とエンターテインメント性を意識した演出で高い評価を得た吉田のもとには、新たなシリーズを望む声が多く寄せられた。その声に押された吉田はこの度「彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd」を立ち上げ、その記念すべき1作目として『ハムレット』を上演する。2月22日(水)、3月1日(金) のリニューアルオープンを控えた同劇場で製作発表会見があり、演出・上演台本・出演の吉田のほか、ハムレット役の柿澤勇人、オフィーリア役の北香那が登壇した。吉田鋼太郎司会者から新シリーズが目指すものや思いを問われた吉田は「もし蜷川さんが生きていらっしゃったら、もう30年近くにわたって彩の国のシェイクスピアシリーズをやってきたわけですね。毎回毎回お客様が満員で、シェイクスピアを演じ続けてこれたということがほぼ奇跡のようなもの」と振り返りつつ、「蜷川さんはシェイクスピアは大衆演劇だと仰っていた。僕たちは西洋人でも1600年代の人間でもないので、この現代の21世紀のお客様たちになるべく分かりやすく観てもらうために架け橋を作らないといけない」と演出の心得を話す。観客と話し込む吉田鋼太郎(前列右)吉田は、製作発表を観にきた一般オーディエンスと『ハムレット』のストーリーを語り合う場面も含めて約17分間の熱弁を繰り広げ、「『ハムレット』が1番好きな芝居で、どうしても『ハムレット』だけは自分でも納得がいくようにしたいと思う部分が強くて。今回は素晴らしい理想のメンバーが集まった。これは観ないと損だと思います」と締め括った。柿澤勇人ハムレット役の柿澤は、吉田との二人芝居『スルース〜探偵〜』(2021) の大千穐楽後に、本作の話をされたといい「先輩で、演出家でもある鋼太郎さんに『やろうぜ』と言ってもらえたのがすごく嬉しくて。念願かなって今に至ります」。そして「おそらく僕の役者人生の中で後にも先にも一番のセリフ量だと思いますし、自分の持っているものを全部曝け出しても追いつかないのではという不安もあるのですが、鋼太郎さんを信じて、なんとかいい舞台を開けたいと思います」と話した。北香那オフィーリア役の北香那は「オフィーリアを演じるということがまだずっと新鮮なまま嬉しくて、少し夢見心地なところがあるんですが、これからお稽古が始まっていくにつれて、だんだんとはっきりと実感が湧いてくると思います」と思いを語りつつ、「この作品をやっていく中で、きっと『こんなお芝居をする自分がいたんだ!』と初めての出会いがあるような気がしていて。それが私は今すごくワクワクしているし、 楽しみです」。彩の国シェイクスピア・シリーズ 2nd Vol.1『ハムレット』PV ロングバージョン埼玉公演は5月26日(日)まで。その後、宮城、愛知、福岡、大阪公演を予定している。取材・文・撮影=五月女菜穂<公演情報>彩の国さいたま芸術劇場開館30周年記念彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1『ハムレット』彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1『ハムレット』ビジュアル作:W.シェイクスピア翻訳:小田島雄志演出・上演台本:吉田鋼太郎(彩の国シェイクスピア・シリーズ芸術監督)■出演柿澤勇人北香那白洲迅渡部豪太豊田裕大櫻井章喜原慎一郎山本直寛松尾竜兵いいむろなおき松本こうせい斉藤莉生正名僕蔵高橋ひとみ吉田鋼太郎【埼玉公演】5月7日(火)~5月26日(日)会場:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール【宮城公演】6月1日(土)・2日(日)会場:仙台銀行ホール イズミティ21 大ホール【愛知公演】6月8日(土)・9日(日)会場: 愛知県芸術劇場 大ホール【福岡公演】6月15日(土)・16日(日)会場:J:COM北九州芸術劇場 大ホール【大阪公演】6月20日(木)~6月23日(日)会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティチケット情報:()公式サイト:
2024年02月23日吉田羊主演舞台「PARCO PRODUCE 2024『ハムレット Q1』」の全キャストが決定し、メインビジュアルが公開された。シェイクスピアの四大悲劇のひとつに数えられる『ハムレット』。本公演はその『ハムレット』戯曲の原型とも言われるQ1版を、シェイクスピア劇全37作品の翻訳を達成した松岡和子の新訳で上演。演出は、2019年に現行の『ハムレット』『ジュリアス・シーザー』など、数多くのシェイクスピア劇を手掛けてきた森新太郎が務め、正義や復讐のためにまっすぐに生き抜いた男と、陰謀渦巻くデンマーク王家の物語を描く。主人公のハムレットを演じるのは、映像での活躍も華々しく、森新太郎演出の『ジュリアス・シーザー』(2021) で第56回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞した吉田羊。そしてモデルとしても活躍し多くの映像作品に出演する飯豊まりえ、2.5次元の舞台から本格的な舞台まで多彩に活躍する牧島輝、個性的な演技で映像・舞台問わず数々の作品で強い印象を残す大鶴佐助、舞台のみならず数多くの映像作品で存在感を放つ広岡由里子、昨年俳優デビュー35周年を迎えた吉田栄作と豪華キャストが集結する。そのほか、第51回紀伊國屋演劇賞、第25回読売演劇大賞優秀賞を受賞した佐藤誓、舞台での活動と並行して自主映画出演もする駒木根隆介、劇団「柿喰う客」の永島敬三といった実力者たちが顔を揃えた。公開されたメインビジュアルは、赤い糸が絡まる様で陰謀や復讐に掻き乱される登場人物たちの運命を表現。不穏な雰囲気を感じさせるアートワークとなっている。<公演情報>PARCO PRODUCE 2024『ハムレット Q1』『ハムレット Q1』メインビジュアル作:ウィリアム・シェイクスピア訳:松岡和子演出:森新太郎出演:吉田羊飯豊まりえ牧島輝大鶴佐助広岡由里子佐藤誓駒木根隆介永島敬三/青山達三佐川和正鈴木崇乃高間智子友部柚里西岡未央西本竜樹/吉田栄作<東京公演>5月11日(土)~6月2日(日) PARCO劇場【チケット料金】(全席指定・税込)マチネ:11,000円ソワレ:10,000円■ペアチケットマチネ:21,000円ソワレ:19,000円おとな・こどもペアチケット:11,000円(おとな1名とこども1名(観劇時15歳以下対象)のペア対象)U-35チケット:5,500円(観劇時35歳以下対象)※ペアチケット:枚数限定、一般発売日より先着販売、当日券取扱いなし※おとな・こどもペアチケット、U-35 チケット:要身分証明書(コピー・画像不可、原本のみ有効)/ 当日指定席券引換※未就学児入場不可チケットはこちら:()【大阪公演】6月8日(土) 13:00 / 18:306月9日(日) 13:00会場:森ノ宮ピロティホールチケット料金:11,000円(全席指定・税込)※未就学児入場不可【愛知公演】6月15日(土) 13:006月16日(日) 13:00会場:東海市芸術劇場 大ホールチケット料金:11,000円(全席指定・税込)※未就学児入場不可【福岡公演】6月22日(土) 13:00 / 18:306月23日(日) 12:00会場:久留米シティプラザ ザ・グランドホールチケット料金:S席 11,000円 / A席 8,800円 / B席 6,600円 / C席 4,400円 / 学生券 2,200円(当日座席指定・要学生証/全席指定・税込)※未就学児入場不可公式サイト:
2024年02月19日PARCO PRODUCE 2024『ハムレットQ1』が、5月から6月にかけて東京・大阪・愛知・福岡で上演されることが決定した。シェイクスピアの四大悲劇のひとつに数えられる『ハムレット』には3種類の原本があり、ふたつの四折版(Quatro)がQ1とQ2、もうひとつの二折本(Folio)がF1と呼ばれている。今回上演されるQ1は長さが現行のF1版の約半分で、物語が凝縮された作品。翻訳はシェイクスピア劇全37作品の翻訳を達成した松岡和子、演出は2021年上演の『ジュリアス・シーザー』で高い評価を得た森新太郎が務める。主人公のハムレットを演じるのは、森演出の『ジュリアス・シーザー』で第56回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞した吉田羊。森との再タッグで、ハムレットの複雑な心理をより繊細に、そして鮮明に浮かび上がらせる。またハムレットの恋人オフィーリア役で飯豊まりえ、ハムレットの親友ホレイショー役で牧島輝、オフィーリアの兄レアティーズ役で大鶴佐助、ハムレットの母親ガートルード役で広岡由里子、ハムレットの叔父で策略によって王位を手にするクローディアス役で吉田栄作が出演する。■訳:松岡和子 コメント『ハムレットQ1』の特徴をひと言で言えば、「コンパクト」でしょうか。簡にして要。『ハムレット』が書かれ上演されたのは1600年から1601年ごろと言われています。当時から大変な人気作だったらしく、すぐに本になりました。最初のQ1が出たのは1603年、その翌年にはQ2(キュー・ツー)が。1623年に出版された戯曲全集F1(エフ・ワン)にも収録されています。QとかFは判型のことです。全紙を半分に折ったサイズをフォリオ(二つ折本)、それをさらに半分に折ったサイズをクオート(四つ折本)と言い、頭文字を取ってFとかQと呼ぶ。ですからQ1は第一・四つ折本、Q2は第二・四つ折本、F1は第一・二つ折本。大方のモダンテクストがこれらの折衷版です。三つの古本は長さが違います。一番短いQ1は上演台本として魅力があります。なにしろ短いから、劇としての展開が早い。上演時間も短い。主人公があまり物思いに耽らない。ハムレットと言えば独白が有名ですが、そもそもQ1の独白の回数はQ2やF1より少なく、各独白が短い。でもこの人物の特徴である言葉遊びはQ1でも楽しめます。また、母ガートルードとの関係も、Q1をご覧になると、あっと驚くのでは?Q1によって、いままで知らなかったハムレットの顔が見えてくるはずです。■演出:森新太郎 コメント逃れようのない人間の宿命を体現する新たなハムレット像を求めて初めて『ハムレット』を演出したのは2019年。その時、故 蜷川幸雄氏はじめ演出家の大先輩たちが何故、回を重ねてこの戯曲を演出したのか、その片鱗に触れた気がした。『ハムレット』は演出家の意図とはまた別に、〝誰がハムレットを演じるか〟によって、大きく変化する戯曲なのだ。また『ハムレット』には、美しい修辞の長大な台詞に彩られた上演すれば4時間越えは確実な「F1」と「Q2」、その約半分の行数からなる「Q1」という異なる3つの印刷原本が存在している。今回は畳みかけるように展開する、疾走感のあるドラマが魅力の「Q1」で、自分の中のハムレット像に別の側面から光を当ててみたいと考えている。さて、誰にハムレットを演じてもらうか、だ。2021年、ここPARCO劇場で同じシェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』を女性だけの配役で上演させていただいた。政治と闘争の果ての悲劇。血に塗れ、苦悩しながらも清廉さを失わない孤高の人ブルータスを体現した吉田羊氏の佇まいが、私の中でいつしかハムレットの孤独と重なり、気づけば今回の上演のためのピースにぴたりとはまっていた。今、考えているハムレットは思いがけず死に直面し、恐れ、懊悩しながらもついにはそれを受け入れる、人間の逃れようのない宿命に対峙する青年だ。その儚くも壮絶な内的葛藤を、俳優・吉田羊は舞台上で生きてくれるに違いない。流星のように駆け抜ける人の生の煌めきを、共に目撃していただける舞台を夢想している。■吉田羊 コメント森新太郎さんと再びのシェイクスピア。前作『ジュリアス・シーザー』が終わった瞬間から願っていた舞台が叶い、夢のようです。血がたぎり、髪の毛一本にまで神経が通るようなパッションに満ちたあの稽古の日々がもう一度訪れるのかと思うと既にワクワクが止まりません。前回のオールフィメールという趣向とは打って変わり、今回はまさしく男性役、そして戯曲は「Q1」。想像するだに新しく、挑戦的な舞台になりそうです。共演の皆さまは、華やかさと力強さ、そして色気を放つ方々ばかり。知恵を出し合い、切磋琢磨しながら、皆一丸となって『ハムレットQ1』を作り上げたいと思います。シェイクスピアの言葉の美しさ、読み解く面白さを、みなさまと共有できれば幸いです。どうぞ、応援よろしくお願いいたします。■飯豊まりえ コメント舞台経験の少ない、まだ右も左もわからない、演劇赤子の私がシェイクスピアで、オフィーリアです。嬉しいやら畏れ多いやらを行ったり来たりしています。じっくりと映像では体験出来ないほど長くお芝居を作っていくお稽古というものも、舞台経験が少ない私にとっては新鮮です。劇場で客席に座られている皆さんとお会い出来る頃には、自分がどんな気持ちになっているのか想像もつきませんが、実はそれが楽しみでもあります。スタッフ、キャストの皆さんの背中をみて学ばせて頂きながら、お芝居を作っていきたいと思っています。■牧島輝 コメント森新太郎さんの演出で吉田羊さん主演のハムレット。それもQ1での上演ということで、本当に挑戦的な企画で、また新しいハムレットになるのだなと感じております。そんな作品に出演できることをとても嬉しく思います。僕はシェイクスピア作品に出るのは初めてです。ハムレットQ1のホレイショーを演じるということは僕の中ではかなりの挑戦です。今回の本を読んでいてもまだ分からないことも多いですが、役が決まった時のやってやるぞという気持ちを胸に、やってやりたいと思います。劇場に来てくださるお客様にこの作品を大いに楽しんでいただけるよう頑張りたいと思います。『ハムレットQ1』よろしくお願いいたします■大鶴佐助 コメントレアティーズを演じます大鶴佐助です。ハムレットは幼少の頃から何度も見ていたので今回出演する事になり嬉しく思っております。脈々と紡がれる作品を森新太郎さんが稽古場や劇場でどのように立ち上がって行くのか楽しみですし、ハムレットを吉田羊さんが演じる事によりどのような化学反応がおき、松岡和子さんがQ1を新しく翻訳しどんな匂いが立ち込めるのか今から楽しみです。■広岡由里子 コメント20年いや25年……30年くらい前になりますか?記憶が定かではありませんが、シェイクスピアの作品を見た事がなかった私。見てみたくシェイクスピア劇場へ足を運びそこで見たのが『ハムレット』でした。今回読み返すまで内容も役柄もこれまた定かには記憶していませんでしたが、おもしろかった!という印象だけが色濃く定かに残っていました。『ハムレット』の世界に浸ってみたい。演じてみたい。と思ったのを覚えています。そして演るとしたら、えっ?女性って二人しか出て来ない……。オフィーリアは清純、純真しかも年齢的にももうむりかな?となるとガートルード……。いつかガートルードで『ハムレット』の世界に浸る!!と思ったのを思い出しました(笑)。この度オファーを頂き食い気味に「やらせて頂きます!」と答えました。初めましての方、お久しぶりですの方、素敵なキャストの皆さんと『ハムレット』の世界にどっぷり浸かれるのが楽しみです!皆さまも一緒に『ハムレット』の世界に浸かってみませんか?お待ちしております!!■吉田栄作 コメント戯曲『ハムレット』にQ1というショートバージョンがあることを初めてしりました。また、この度PARCO劇場さんには初めて出演させていただきます。そして吉田羊さんはじめ共演者の皆さんも「はじめまして」の方ばかり。ワクワクとドキドキが重なります……。演出の森新太郎さんとは『メアリ・スチュアート』以来4年ぶり2回目のお仕事をさせていただきます。僕が演じさせていただくデンマーク国王クローディアスは、ハムレットにとっては親の仇。森さんの演出によって今作がどんな世界観に創り上げられるのか、今から稽古が楽しみです。<公演情報>PARCO PRODUCE 2024『ハムレットQ1』作:ウィリアム・シェイクスピア訳:松岡和子演出:森新太郎出演:吉田羊飯豊まりえ牧島輝大鶴佐助広岡由里子吉田栄作ほか東京公演:2024年5月11日(土)~6月2日(日) PARCO劇場大阪公演:2024年6月8日(土)・9日(日) 森ノ宮ピロティホール愛知公演:2024年6月15日(土)・16日(日) 東海市芸術劇場大ホール福岡公演:2024年6月22日(土)・23日(日) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール公式サイト:
2024年02月01日ナショナル・シアター・ライブ(NTLive)の10周年記念アンコール上映のひとつ、ベネディクト・カンバーバッチが主演した「ハムレット」の追加上映が決定した。イギリスのナショナル・シアターが厳選した、いま観るべき話題の舞台をこだわりのカメラワークで撮影し、世界各国の映画館で上映する企画となっている「NTLive」。12月29日(金)から、TOHOシネマズ 日本橋/大阪ステーションシティシネマ/福岡・中洲大洋映画劇場にて、10周年を記念したアンコール上映が実施予定となっている。12月27日0時より、初日にTOHOシネマズ 日本橋で上映される「ハムレット」の座席の販売が開始となったが、明け方までに完売。そこで急遽、TOHOシネマズ 日本橋での同作上映を2回、1月2日(19:20~)&3日(19:50~)に追加することが決定。本作は、オンラインチケットが発売されるやいなや10万枚のチケットが即日完売した大人気舞台。オリヴィエ賞最優秀演出賞ノミネート歴をもつ精鋭の女性演出家リンゼイ・ターナーによる、舞台の奥行を活かしたダイナミックな演出は、劇場の空間でありながら大作映画に匹敵する躍動感が溢れる。タイトルロールを演じたベネディクトは、彼特有の個性を評価されながら、同時に歴代の「ハムレット」俳優に匹敵する名演が賞賛された。NTLive10周年記念アンコール上映は12月29日(金)~2024年1月11日(木)TOHOシネマズ 日本橋/大阪ステーションシティシネマ/福岡・中洲大洋映画劇場にて開催。(シネマカフェ編集部)
2023年12月28日彩の国シェイクスピアシリーズ2nd『ハムレット』の全出演者が決定した。本作は、彩の国さいたま芸術劇場が開館30周年を迎える2024年に吉田鋼太郎が新しく立ち上げる【彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd】の記念すべき第一作。演出と上演台本を吉田が担い、主演のハムレット役は吉田がこのタイトルロールを演じてほしいと熱望した柿澤勇人が務めることが発表され、大きな反響を呼んだ。今回発表されたのは、ハムレットの恋人・オフィーリア役に北香那、ハムレットの親友・ホレーシオ役に白洲迅、オフィーリアの兄・レアティーズ役に渡部豪太、ノルウェー王子・フォーティンブラス役に豊田裕大、オフィーリアとレアティーズの父でありデンマーク王の顧問官・ポローニアス役に正名僕蔵、ハムレットの母・ガートルード役に高橋ひとみ。新シリーズの開幕に相応しい清新な顔合わせが実現した。併せて、埼玉公演の詳細が決定。埼玉公演チケットは1月26日(金) より抽選先行がスタート。<キャスト コメント>■吉田鋼太郎(演出/クローディアス役)ハムレットがあらゆる戯曲の最高峰、最高傑作と呼ばれる事が稀ではないようです。彩の国シェイクスピアシリーズの評価と人気を不動のものにした故蜷川幸雄氏も生涯でこの芝居を全9回に渡って演出しており、まさに人生を賭けて取り組み続けた戯曲でもあるようです。それだけ演出家たち、俳優たちを魅了して止まない高く美しい山のような存在であるのかも知れません。 今回いよいよその最高峰を目指す事になりました。 さて、どのルートからアプローチするのか?アプローチの仕方によっては遭難する危険も孕んでいるでしょう。かと言って、今更初心者向けのルートを選ぶ事はしたくない。 幸い、今回は上級者用のルートを選ぶに相応しい心強いバディが集結しました。 だとすれば、迷う事なく最難関のルートを選択して、彼等と共に今まで見た事のない景色を見渡すことの出来る特別な頂きを目指そうと思っています。この戯曲のテーマや構造、更には面白さ、完成度の高さについては沢山の人々、その無数の著述によって知る事が出来ます。ただ、今回ひとつだけ僕がしっかりと心に留めておきたい事があります。それは、この戯曲はシェイクスピアが彼の夭折した息子に捧げたものだったのではないかという事です。息子の名前はハムネットでした。この想像は僕だけのものではないかも知れませんが、僕には想像ではなく、確信に思えて仕方ないのです。 シェイクスピアが、亡くなった息子の名前に酷似した名前をタイトルロールにした芝居。大切に大切に、そして繊細にダイナミックに創って行きたいと思っています。■柿澤勇人(ハムレット役 )『ハムレット』という役は僕にとってプレッシャーでしかなく、僕が持っているものや今まで経験してきたこと全てを出しても敵わない大変な役だと思っています。生半可な気持ちで出来るものではありません。全身全霊で挑みたいと思います。劇場にてお待ちしております。■北香那(オフィーリア役)舞台の上でオフィーリアとして演じることが出来ると思うと、今から本当にワクワクして仕方がないです。本公演を観てくださる皆様の心をどのくらい動かすことができるか、ということが自分の中で目標になっています。吉田鋼太郎さんはじめ、素敵なキャストの皆様と一緒に一歩一歩前に進めるよう、自分を奮い立たせて頑張っていきたいと思っています。■白洲迅(ホレーシオ役)またひとつ大きな挑戦をさせていただけることを本当にありがたく思います。僕にとって初めてのシェイクスピア作品であり、それが『ハムレット』であるということ、とても身の引き締まる思いです。鋼太郎さんとは何年もドラマでご一緒させていただいていますが、そんな鋼太郎さんに演出をしていただけることが本当に楽しみです。稽古に励みながら、ハムレットの世界に没入していけたらなと思っております。皆さんもぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです。■渡部豪太(レアティーズ役)『ハムレット』という大作に、レアティーズという大役でこの度出演することになりました。役者としてシェイクスピア作品に携わることが出来てとても嬉しいです。険しい道のりだとは思いますが、カンパニーの皆様と、楽しく前を向いて今の私にできることを精一杯出し切りたいと思います。■豊田裕大(フォーティンブラス役)初めての舞台で、初めてのシェイクスピア作品で、わからないことだらけです。一方で、映画やドラマの現場との違いも興味深いです。不安や緊張だけでなくワクワク、たくさんの気持ちがすでに溢れています。その気持ち全部をこれから演じるフォーティンブラス役にぶつけて、一生懸命作り上げていけたらと思っております。■正名僕蔵(ポローニアス役)2年前に『終わりよければすべてよし』で初めて吉田鋼太郎さんの演出を受け、舞台の楽しさを改めて教えていただきました。そんな鋼太郎さんの演出で、しかもなんと『ハムレット』に参加できることが非常に嬉しいです。と同時に私は役を全うできるのか、という不安と恐怖が裏側にあり、武者震いが止まりません。恐らく観客の皆さまも並々ならぬ期待を持って劇場にいらっしゃると思われますので、我々もさらに並々ならぬ熱量を持ってお迎えしたいと思います。どうぞご期待ください。■高橋ひとみ(ガートルード役)長くお仕事をさせていただいておりますが、シェイクスピア作品は初めてです。自分が出演できるなんて、本当に夢のようです。今までたくさん観させていただいてきた分、どうしようどうしよう、ワクワク、ドキドキ、楽しみ、大きなことが待ってる、と、色々な感情が溢れておりますが……やっぱり喜びですね。この年齢になっても、初めてのことがまだまだあるんだなと思うのと同時に、鋼太郎さんの上演台本、演出、そして、初めて共演させていただける方々ばかりなので、本当に楽しみにしております。<公演情報>彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1『ハムレット』作:W・シェイクスピア翻訳:小田島雄志演出・上演台本:吉田鋼太郎(彩の国シェイクスピア・シリーズ芸術監督)【キャスト】柿澤勇人北香那白洲迅渡部豪太豊田裕大櫻井章喜原慎一郎山本直寛松尾竜兵いいむろなおき松本こうせい斉藤莉生正名僕蔵高橋ひとみ吉田鋼太郎【埼玉公演】期間:2024年5月7日(火)~26日(日)会場:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール【チケット料金】S席:10,000円A席:8,000円B席:6,000円U-25:2,000円※劇場でのみ取扱い■一般発売2月17日(土) 10:00~【ツアー公演】■宮城公演期間:2024年6月会場:仙台銀行ホール イズミティ21 大ホール■愛知公演期間:2024年6月会場: 愛知県芸術劇場 大ホール■福岡公演期間:2024年6月会場:J:COM北九州芸術劇場 大ホール■大阪公演期間:2024年6月会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ公式HP:
2023年12月19日吉田鋼太郎による新たなシェイクスピア・シリーズの第1作目「ハムレット」に、柿澤勇人が主演することが分かった。蜷川幸雄のもとでシェイクスピアの全37戯曲を完全上演することを目指し、1998年のスタート以来、国内外に次々と話題作を発表してきた彩の国シェイクスピア・シリーズ。蜷川さんから芸術監督のバトンを引き継いだ吉田さんは、2017年から残された5作品を見事に上演し、2023年2月に「ジョン王」の上演をもって、彩の国シェイクスピア・シリーズが完結した。そして、観客の期待に応えるように来年5月、吉田さんによる新シリーズ<彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd>がスタートする。その記念すべき1作目は「ハムレット」。タイトルロールを担うのは、吉田さんからの信頼も厚い柿澤さん。「デスノート THE MUSICAL」「アテネのタイモン」「スルース~探偵~」に続いて4本目の共演となり、演出と主演のタッグとしては、「ブラッド・ブラザーズ」以来、2年ぶりだ。なお、全37戯曲の中でも、その奥深さをもう一度伝えたい作品を吉田さんが選び、年に1本を目安に上演。25年には「マクベス」、26年には「リア王」の上演が予定されている。コメント<吉田鋼太郎(演出/クローディアス役)>僕がずっとハムレットをやって欲しいと思っていた柿澤くんを迎えての『ハムレット』ということで、今からワクワクドキドキ、素晴らしいものができるのではないかという予感に満ち溢れています。ハムレットという役は、誰にでも出来る役という訳ではないと思っています。イギリスには“ハムレット役者”という言葉があるくらいなので、ぜひ選ばれた役者、柿澤勇人のハムレット、見届けていただけたらと思います。<柿澤勇人(ハムレット役)>「ハムレット」という役は僕にとってプレッシャーでしかなく、僕が持っているものや今まで経験してきたこと全てを出しても敵わない大変な役だと思っています。生半可な気持ちで出来るものではありません。全身全霊で挑みたいと思います。劇場にてお待ちしております。ストーリーデンマーク王国では、2か月前に王が亡くなり、先代の王の弟クローディアス(吉田鋼太郎)が王に即位。そして、先代の王妃ガートルードはクローディアスと再婚する。父の死の悲しみも冷めぬ間に母が叔父と再婚したことに、王子ハムレット(柿澤勇人)は憤りを感じていた。ある日、従臣から亡き王の亡霊が夜な夜なエルシノアの城壁に現れるという話を聞き、ハムレット自身も確かめに行く。父の亡霊に会ったハムレットは、父の死はクローディアスによる毒殺であったと告げられ、復讐を決意する。やがて、叔父クローディアスが父である王を暗殺した確かな証拠を掴んだハムレットは、王妃ガートルードとの会話を盗み聞きしていた侍従長ポローニアスを、クローディアスと誤って刺殺してしまう。ポローニアスの娘で、ハムレットの恋人であったオフィーリアは、悲しみのあまりに正気を失い、川で溺死してしまう。ポローニアスの息子であったレアティーズは、父と妹の仇をとろうと怒りを募らす。クローディアスはハムレットの存在を恐れ、復讐心を持ったレアティーズと結託してハムレットを剣術試合に招き、毒剣と毒入りの酒を使って殺そうと画策する――。彩の国シェイクスピア・シリーズ2ndVol.1「ハムレット」は2024年5月、彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて上演予定。※ほかツアー公演あり(シネマカフェ編集部)
2023年10月31日PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『新ハムレット~太宰治、シェイクスピアを乗っとる!?~』が、6月6日(火) から25日(日) にPARCO劇場で上演される。それに先駆け初日前会見と公開ゲネプロが実施された。『新ハムレット』は、太宰治が戯曲形式の小説として書き下ろした作品で、シェイクスピアの四大悲劇の一つに数えられる『ハムレット』のパロディ。設定は同じながらも太宰治のレンズを通すことで、ハムレットや彼を取り巻く人物たちが拗らせる悩みや関係性が身近に感じられる内容となっている。主人公・ハムレット役は木村達成、ハムレットを慕うオフヰリヤ役は島崎遥香がそれぞれ務めるほか、ハムレットの学友ホレーショー役で加藤諒、侍従長ポローニヤスの息子レヤチーズ役で駒井健介、侍従長ポローニヤス役で池田成志、ハムレットの母でデンマーク王妃ガーツルード役で松下由樹、現王にしてハムレットの叔父にあたるクローヂヤス役で平田満が出演する。演出は、『コーヒーと恋愛』『貴婦人の来訪』『毛皮のヴィーナス』で第30回読売演劇大賞の最優秀演出家賞を受賞した五戸真理枝が手がける。撮影:宮川舞子撮影:宮川舞子木村は本作について「僕はほぼ出ているので客観的には見られていませんが、すごくいろんなところに日本人にも共感できるポイントがあり、それこそハムレットにも共感できるポイントが詰まっています。この舞台が何で成り立っているのかと言えば“愛”です。誰かを思いやる気持ちで成り立っています」とコメント。また「太宰治の書いた原作を読んだ方、シェイクスピアの『ハムレット』を読んだ方、どちらも読んでいる方、それぞれの想いがあると思いますし、長いセリフにさえも魅力を感じていただけると思います。ぜひ、劇場に観に来ていただきたいです」と呼びかけた。撮影:宮川舞子『新ハムレット~太宰治、シェイクスピアを乗っとる!?~』は東京公演を上演後、7月6日(木) に福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホール、7月9日(日) に大阪・森ノ宮ピロティホールで上演される。■木村達成 コメント『新ハムレット~太宰治、シェイクスピアを乗っとる!?~』は明日から始まります。僕はほぼ出ているので客観的には見られていませんが、すごくいろんなところに日本人にも共感できるポイントがあり、それこそハムレットにも共感できるポイントが詰まっています。この舞台が何で成り立っているのかと言えば「愛」です。誰かを思いやる気持ちで成り立っています。太宰治の書いた原作を読んだ方、シェイクスピアの『ハムレット』を読んだ方、どちらも読んでいる方、それぞれの想いがあると思いますし、長いセリフにさえも魅力を感じていただけると思います。ぜひ、劇場に観に来ていただきたいです。■島崎遥香 コメント今日まで先輩方にたくさんアドバイスを頂いて、皆さんのお力を無駄にしないように精いっぱい千秋楽まで突っ走っていきたいと思います。自分のセリフではありませんが、原作を読んだ時から父・ポローニヤスの心得がとても好きで、こんな父の娘を演じられるのは嬉しいなと思います。あとは(加藤)諒くんのセリフで、ホレーショーのお母さん像が感じられるセリフがあってそれがすごくいいなと思います。自分が演じるオフヰリヤには「(これから)私は思ったことをポンポン言おうと思うの」というセリフがあるのですが、私自身は思っていなくてもポンポン言ってしまいますね(笑)。■加藤諒 コメントハムレットに「あぁ、ホレーショーに会いたい」というセリフがあって、そのセリフのシーンになると、僕はいつも舞台袖でキュン!となっています(笑)。演じるホレーショーに共感できるところは、僕も噂話とか好きだったりして友達に伝達することもあるのですが、その中でこじれた経験もあるので、そこはホレーショーと似ていると思います(笑)。稽古中に、本当に不安で押しつぶされそうだったのですが、(池田)成志さんにたくさんアドバイスしていただいて、救っていただいたので、完走できるように頑張ります。■駒井健介 コメント回りくどいセリフがたくさんあるので、僕自身、そして皆さんも苦労していますが、何とか形にしたいと思っています。僕の目標としては気張らずに硬くなりすぎず、頑張れたらと思います。好きなセリフがいろいろありますが、僕は「愛は言葉だ」というセリフが一番好きで、いちいち回りくどく言うのは愛があるからではないかと思っています。■池田成志 コメント一言で言うととても“問題作”だと思います。不条理劇のようにおとなしい芝居だと思いきや、ぶっとんでみたり、また急におとなしくなったりと、詩劇に訴え朗々と言葉が羅列されていくけど人情劇であったり、観ている方が「人間ってこんなにしゃべるんだ」と呆れて眠くなってしまわないように我々頑張ってまいりたいと思います。観た方には「非常に問題作だった」と言っていただければ宣伝になると思います。宜しくお願いします。■松下由樹 コメントシェイクスピアの『ハムレット』をもとに太宰治が書いたものなので、今まで感じたことのない作品になっていると思います。ちょっと遠くに感じるシェイクスピアの作品も、この「新ハムレット」はぐっと身近に感じながら心にも届くような作品になっていますので、丁寧に演じて明日の初日を迎え、最後まで走り抜けたいと思います。「あなたもハムレットにそっくりね」というセリフがあるのですが、ハムレット像がシェイクスピアのハムレットとはまるで違うイメージで、ただの“復讐劇”ではないというのがよくわかるセリフだと思います。■平田満 コメント今回は、衣裳を見ても、童話のような、昔話のような仕立てもありつつ、中には現代的なやり取りもあり、なにか一つでも伝わればといいなという芝居にしたいと思っております。これからお客様が入って完成するものですので、不安とともに楽しみでもあります。クローヂヤスはとても小心者だし、小さい人間なので、「強くなれ、クローヂヤス」というセリフを私の銘にしたいと思っています。■五戸真理枝 コメント今回の台本は137ページ中、133ページはすべて太宰の言葉のままで構成しており、俳優のしゃべりづらさは考慮せずに作ってしまいました(笑)。皆様には大変なご苦労をおかけしてしまっていますが、太宰治という作家が一文一文に込めた読者を楽しませたいという精神がとても強く感じられるなと思っています。読み合わせの時から感じていましたが、全てのセリフに愛があります。それをいかに舞台上で立体化するかを皆さんと試行錯誤してきました。お客様にいびつな愛を受け取っていただけたらと思います。<公演情報>PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『新ハムレット~太宰治、シェイクスピアを乗っとる!?~』作:太宰治上演台本・演出:五戸真理枝出演:木村達成島崎遥香加藤諒駒井健介/池田成志松下由樹平田満東京公演:6月6日(火)~25日(日) PARCO劇場福岡公演:7月6日(木) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール大阪公演:7月9日(日) 森ノ宮ピロティホールチケット情報はこちら:公式サイト:
2023年06月06日PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『新ハムレット~太宰治、シェイクスピアを乗っとる!?~』が6月6日(火) から25日(日) にPARCO劇場で上演される。このたび木村達成が歌う劇中歌「ハムレットRap」の詳細が発表された。『新ハムレット』は、太宰治が戯曲形式の小説として書き下ろした作品で、シェイクスピアの四大悲劇の一つに数えられる『ハムレット』のパロディ。演出は、第30回読売演劇大賞 最優秀演出家賞に輝いた五戸真理枝が担当する。劇中歌の作詞作曲を手がけたのは、ヒップホップMCのMummy-D(RHYMESTER)。演出の五戸、そして劇中音楽を担当する斎藤ネコとのやりとりを経て、最先端の音を導入した楽曲となっている。エッジでキャッチーなトラックとともに、Mummy-Dが編み直した太宰治の言葉がエンタテインメントへと昇華。木村がリリックをビートに乗せて歌う姿が見どころとなりそうだ。『新ハムレット~太宰治、シェイクスピアを乗っとる!?~』は東京公演を上演後、7月6日(木) に福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホール、7月9日(日) に大阪・森ノ宮ピロティホールで上演される。■五戸真理枝 コメント一つの曲でこんなに心を動かされるんだと感動しました。太宰の内省的なつぶやきを180度転換してエンタテインメントにしてくださっています。あまり知られていない、太宰のエンターテイナーとしての一面が音楽になって姿を現した感じです。木村さんはもともとリズム感の優れた方ですが、Mummy-Dさんの歌唱指導でより深みのある歌になりました。素晴らしいラップに負けないように、ほかの場面も丁寧に作っていかなければと思っています。■Mummy-D コメント斎藤ネコさんから「演劇でラップをやりたいんだけど、誰かいい人いませんか?」と連絡をいただいて。ずっと一緒にやりたかったので「俺、やりますよ」とお返事しました。五戸さんとの話や衣裳や舞台のデザインに触発され、「これは最新の音でいかないとダメなやつだ」と思ってオケを作りました。難易度の高いラップですが、木村くんがすぐ歌いこなしてくれて本当にセンスがあるし、また俺の指導がいいんだなと思っています(笑)。<公演情報>PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『新ハムレット~太宰治、シェイクスピアを乗っとる!?~』作:太宰治上演台本・演出:五戸真理枝出演:木村達成島崎遥香加藤諒駒井健介/池田成志松下由樹平田満東京公演:6月6日(火)~25日(日) PARCO劇場福岡公演:7月6日(木) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール大阪公演:7月9日(日) 森ノ宮ピロティホールチケット情報はこちら:公式サイト:
2023年05月26日PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『新ハムレット~太宰治、シェイクスピアを乗っとる!?~』が、6月6日(火) から25日(日) にPARCO劇場で上演されることが決定した。『新ハムレット』は、太宰治が戯曲形式の小説として書き下ろした作品で、シェイクスピアの四大悲劇の一つに数えられる『ハムレット』のパロディ。設定は同じながらも太宰治のレンズを通すことで、ハムレットや彼を取り巻く人物たちが拗らせる悩みや関係性が身近に感じられる内容となっている。本作の主人公・ハムレット役は木村達成、ハムレットを慕うオフヰリヤ役は島崎遥香がそれぞれ務める。またハムレットの学友ホレーショー役で加藤諒、侍従長ポローニヤスの息子レヤチーズ役で駒井健介、侍従長ポローニヤス役で池田成志、ハムレットの母でデンマーク王妃ガーツルード役で松下由樹、現王にしてハムレットの叔父にあたるクローヂヤス役で平田満が名を連ねた。演出を手がけるのは、『コーヒーと恋愛』『貴婦人の来訪』『毛皮のヴィーナス』で第30回読売演劇大賞の最優秀演出家賞を受賞した五戸真理枝。古典作品を現代的かつ親しみやすく描く手腕に定評のある五戸が、この戯曲形式の小説を上演用台本にブラッシュアップし、“新しい”ハムレットを立ち上げる。また本作は地方公演も予定されており、詳細は後日アナウンスされる。■上演台本・演出:五戸真理枝 コメント太宰治が筆を執ったこの翻案戯曲は、日本の現代演劇の隠れた至宝なのではないかと、強く惹かれています。『新ハムレット』が書かれた昭和16年は、太宰に初めての子供が生まれ、12月には太平洋戦争が開戦するという年でした。どの登場人物もシェイクスピアの傑作でお馴染みの人物ですが、ひとりひとりの、人生に対する期待と不安が、よりはっきりと描かれています。本家『ハムレット』のように、何度も再演され、語り継がれる物語として存在してほしいです。戯曲の魅力をお客さまにご堪能いただけますように、キャスト、スタッフの皆さまと力を合わせてがんばります。■ハムレット役:木村達成 コメントとんでもない苦悩にぶち当たる、そんな初夏を迎えることになりそうです。冒頭の「からかわないでください、僕は地獄へ行くんです」というセリフがイヤな親近感をわかせます。不思議と読み進めていくうちにフラストレーションより共感することが勝っていました。理解とまではまだいきませんが、その気持ちわかるよハムレットと、背中をさすってやりたい。ぜひお楽しみに、よろしくお願いします。■オフヰリヤ役:島崎遥香 コメントPARCO劇場50周年という記念すべき年に出演させて頂けるなんて光栄です!自分自身、新たな挑戦とも思えるこの作品でまだ出会ったことのない自分に出会えたら嬉しいです。『ハムレット』はイメージとして復讐悲劇のイメージがありますが、『新ハムレット』はユーモアに溢れ、ひとつの家庭のちょっとした喧嘩のようにさえ感じてしまう面白さがあると思いました。そしてどの時代も『愛とは?』という正解があるようでないテーマに悩み苦しむ姿は、現代を生きる私も考えさせられるものがありました。是非観に来て下さい!■ホレーショー役:加藤諒 コメント演出の五戸真理枝さんをはじめ、素敵な座組の一員として、2020年に新しくなったPARCO劇場へ立たせて頂けること、大変嬉しく思います。今は台本をいただいて読んだ所なのですが、未知の洞窟に入っていくような不安と、遠足前夜のようなわくわくが混ざった気持ちを抱いています。力みすぎずに、不安を拭いながら挑めたら良いなと思ってます。僕は出演者なので観る事は出来ませんが、『新ハムレット』早く観たいです。■レヤチーズ役:駒井健介 コメントPARCO劇場開場50周年おめでとうございます。このようなお祭りに、出演者として参加することが出来てとても嬉しいです。登場人物はみんな、ゴツゴツしていて、とても人間くさいです。そこがなんだか愛おしいし、たくさん共感出来る部分でもあります。あ、自分もこういう所あるなって。太宰治の描く新ハムレット。太宰は言います。「作者の勝手な、創造の遊戯にすぎない」と。そんな作者の言葉に勇気をもらいながら、自分も精一杯、創造して遊べたらなと思います。■ポローニヤス役:池田成志 コメントなんじゃこれは!最初に脚本を読んだ感想です。確かに『ハムレット』の体裁なのだけども……確かに普通のお芝居ではないですね。太宰治の小説の中の人間が、いますね、皮肉で、夢想家で、理屈っぽいのに、寂しがり。そして誰もが饒舌なのです、饒舌多弁なのに、肝の事はなかなか言わないんです。普通ではないです。気が滅入りそうです。やるのは難しそうです。でも、少し楽しみです。■ガーツルード役:松下由樹 コメント太宰治のハムレットに今から緊張と期待でいっぱいです。私自身新たな挑戦をする心持ちです。演出家の五戸真理枝さんとキャストの皆さんと面白い舞台になるように頑張ります。新ハムレット、キャストの面々に面白い舞台になる予感しかないです!是非観に来てください。■クローヂヤス役:平田満 コメントシェイクスピアの舞台に出るなんてまったく想像もしなかったのですが、読んでみたらどこをとっても太宰印で、これなら案外恥ずかしくないかも、とその気になってしまいました。みんなが悩んでいるのも小人物ぶりも太宰治らしくて、グローバルスタンダードではない『新ハムレット』は、バズりはしなくても意外といけるかもしれないなと思いました。そんな、器量の小さい、失敗の多い、それでいて真面目な太宰のハムレットが、僕は嫌いではないです。<公演情報>PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『新ハムレット~太宰治、シェイクスピアを乗っとる!?~』6月6日(火)~6月25日(日) PARCO劇場※地方公演ありPARCO劇場開場50周年記念シリーズ『新ハムレット~太宰治、シェイクスピアを乗っとる!?~』ビジュアル作・太宰治上演台本・演出:五戸真理枝出演:木村達成島崎遥香加藤諒駒井健介/池田成志松下由樹平田満【チケット料金】(全席指定・税込)一般:11,000円U-25チケット:6,000円(観劇時25歳以下対象、要身分証明書(コピー・画像不可、原本のみ有効)、当日指定席券引換/「パルステ!」、チケットぴあにて前売販売のみの取扱い、指定席との連席購入不可(連席ご希望の場合は指定席をご購入ください))一般発売日:4月8日(土)公式サイト:
2023年03月10日『ハムレット』が、3月6日(月) のプレビュー公演を終え、本日3月8日(水) に東京・世田谷パブリックシアターで初日を迎えた。本公演は、2002年から2022年まで世田谷パブリックシアターの芸術監督を務めた野村萬斎が演出と出演を担う作品。ハムレット役は息子の野村裕基が務めるほか、ハムレットを導く亡き父王の亡霊と、その父を暗殺しハムレットの母を娶る叔父王クローディアスの2役を野村萬斎が演じる。また、ハムレットと対峙するオフィーリアの兄・レアーティーズと、廷臣ローゼンクランツの二役で岡本圭人、ハムレットを慕うオフィーリア役で藤間爽子、ハムレットの友人にして腹心ホレイシオ役で釆澤靖起が出演。さらに野村萬斎演出『子午線の祀り』(2017年・2021年)に出演した若村麻由美、村田雄浩、河原崎國太郎も名を連ねている。野村萬斎は初日を迎えるにあたり「プレビュー公演のお客様は集中力が高く、静かに、でも場面によっては笑いをもって見守ってくださいました。この、”オールジャパン『ハムレット』カンパニー”にとって良いスタートを切ることができ、更なる躍進を遂げられると確信しています」とコメント。また「私にとっては、20年間芸術監督を務めた世田谷パブリックシアターでの集大成ともいえる公演。やがては世界へ打って出る作品にしたいと思います。その為にも世田谷、江戸川、枚方で皆様の洗練を受けて、大いに磨き上げたいと思います」と意気込みを語った。『ハムレット』は世田谷パブリックシアターで上演後、3月25日(土) に東京・江戸川区総合文化センター・大ホール、3月29日(水) に大阪・枚方市総合文化芸術センター・関西医大 大ホールで上演される。■構成・演出&亡き父王の亡霊/クローディアス:野村萬斎 コメント全文野村裕基、岡本圭人さん、藤間爽子さん、釆澤靖起さんらフレッシュな面々と、若村麻由美さん、村田雄浩さん、河原崎國太郎さんをはじめとする『子午線の祀り』メンバー。若手からベテランまで、思う存分それぞれの魅力を結集させた総合力のある座組みで稽古を重ねてきました。プレビュー公演のお客様は集中力が高く、静かに、でも場面によっては笑いをもって見守ってくださいました。この、“オールジャパン『ハムレット』カンパニー”にとって良いスタートを切ることができ、更なる躍進を遂げられると確信しています。私にとっては、20年間芸術監督を務めた世田谷パブリックシアターでの集大成ともいえる公演。やがては世界へ打って出る作品にしたいと思います。その為にも世田谷、江戸川、枚方で皆様の洗練を受けて、大いに磨き上げたいと思います。どうぞご期待ください。私が演じたかったやり方のハムレット、裕基が羨ましいなぁ~。■ハムレット:野村裕基 コメント全文稽古場でも様々に稽古を積み重ねてきましたが、実際にお客様の前で公演できる喜びを感じると共に、お客様の視線や熱量を浴びながら演じることで発見したこともある、ありがたみを感じたプレビュー公演でした。この物語は、ハムレットという人物の追体験をお客様にしていただく作品。ハムレットが葛藤し、もがきながらも、一つの答えを見出し、死を迎えるまでの過程を、お客様には、ハムレットの友人ホレイシオと同じ立場でご覧いただき、証人になっていただけたら。ハムレットがどのような人物で、どのような答えを導き出して死んでいったかを探していただけたらと思います。誰しも人生において、”To be, or not to be”、二つの分岐点に立つことがあると思います。この『ハムレット』という作品が、ご自身の”To be, or not to be”を考えるきっかけとなれば幸いです。劇場でお待ちしております。■レアーティーズ/ローゼンクランツ:岡本圭人 コメント全文あこがれ続けてきたシェイクスピアの言葉を綴ることができ、光栄です。プレビュー公演で、お客様が見守ってくださることで、この『ハムレット』というドラマの最後のピースがはまったと感じました。お客様と一緒に『ハムレット』を作り上げたという感動があります。戯曲を読み込んでも、稽古を重ねても理解しきれずにいたところもあったのですが、実際に舞台に立つことで、『ハムレット』が400年以上の時を超えて愛され続けてきた理由が少しわかったような気がします。世田谷パブリックシアターを皮切りに、江戸川、枚方へも参ります。難解なイメージもあるかもしれませんが、萬斎さんの素晴らしい演出で、どなたでも気兼ねなく楽しんでいただける『ハムレット』になっていると思います。僕自身がずっと魅了されてきたシェイクスピアの世界をもっと多くの皆さんにお伝えできたら……。ぜひ劇場で体感してください。■オフィーリア:藤間爽子 コメント全文今日までの約一か月半という稽古期間があっという間に通り過ぎ、初日にたどり着きました。衣裳を身に着け、舞台に立ち、共演者の皆さんから発せられる台詞を受けると、シェイクスピアの言葉が稽古場よりも更に素直に心に届き、私自身腑に落ちた状態で、オフィーリアとして生きることができたように感じます。無事千秋楽までカンパニー全員で駆け抜けたいと思います。初演から400年以上を経て上演される、この萬斎さん版『ハムレット』が、令和を生きる皆様にどう感じていただけるか……劇場でお待ちしています。■ホレイシオ:釆澤靖起 コメント全文僕の役ホレイシオは野村裕基さん演じるハムレットのご学友、腹心の友です。因みに私はこの3月で40になります。一方、裕基さんは現在23歳。え、ご学友?むしろ先生じゃねーの?そう思った貴方。ご安心を。年齢差は芝居でカバーします。私達は楽屋が同じ。互いの心的距離は日々縮まり、プレビュー公演でも昨日までなかった芝居が多数自然発生。良い傾向です。昨日までなかったシミが自然発生。これはいけませんので僕の方はスキンケアも怠りません。益々絆を強めていくであろうハムホレコンビにどうぞご注目下さい。■ポローニアス/墓掘り:村田雄浩 コメント全文初めてのシェイクスピア作品。言葉の使い方や羅列がとても難しく、解釈も様々にできる。これまで多くの俳優陣が挑戦したいと願ってきた意味がよく分かりました。日々ブラッシュアップを重ねたいという気持ちと、ご覧いただく限りは楽しんでいただきたいという欲とで、より緊張しています。シェイクスピアというと台詞が長くて難解というイメージがあるかもしれませんが、さすがは萬斎さん演出だけあり、視覚的にも聴覚的にも、これまでに見たことのない『ハムレット』になっていると思います。ぜひ温かい目で見守っていただけると嬉しいです。■座長/廷臣オズリックほか:河原崎國太郎 コメント全文約一か月半、稽古を重ねてきました。初めてのシェイクスピア戯曲への挑戦は、その言葉の巧みさ、面白さ、そして難しさを感じる毎日となりました。難しさを感じる一方で、立役、女役と、私自身が努力してきた芸を生かすことができる演出にしてくださったことに感謝しております。西洋の戯曲と、和風の衣裳や美術が、アンバランスなようで不思議な調和を奏でているのを感じていただけたら。和と洋とがコラボレーションした新しい『ハムレット』、存分にお楽しみいただけますと幸いです。■ガートルード:若村麻由美 コメント全文幕を開けることができて嬉しいです!約3時間半、笑ったり手を叩いてくださるお客様の息づかいのお蔭で芝居が出来上がりました。そして、この悲劇の源は、ハムレットの母の無自覚な罪でもあったと感じました。「女」としてこの世の春を迎えた王妃が、「母」として、最期を迎えるまでの過程を台詞を変えることなく演出していただいたお蔭で、今までにないガートルードとして誕生しました。ご覧くださる方は、あらすじを知っていると、よりお楽しみいただけると思います。ガートルードにとっての「To be, or not to be」をお見逃しなく!劇場でお待ちしています。撮影:細野晋司<公演情報>『ハムレット』『ハムレット』ビジュアル作:W.シェイクスピア翻訳:河合祥一郎構成・演出:野村萬斎【出演】野村裕基/岡本圭人/藤間爽子/釆澤靖起/松浦海之介/森永友基/月崎晴夫/神保良介/浦野真介/遠山悠介/村田雄浩/河原崎國太郎/若村麻由美/野村萬斎【スケジュール】3月6日(月)~19日(日)会場:東京・世田谷パブリックシアター【終演後ポストトーク】■3月14日(火)登壇予定者:野村萬斎(演出・出演)、野村裕基、岡本圭人、藤間爽子、若村麻由美■3月16日(木)登壇予定者:野村萬斎(演出・出演)、 白井晃(世田谷パブリックシアター 芸術監督)※開催回のチケットをお持ちの方がご参加いただけます【チケット料金】■一般S席:9,500円A席:5,500円【チケット取扱い】世田谷パブリックシアターチケットセンターTEL:03-5432-1515(10:00~19:00)※託児サービスあり ※車椅子スペース取扱あり【ツアー公演】■江戸川公演3月25日(土)会場:東京・江戸川区総合文化センター・大ホール■枚方公演3月29日(水)会場:大阪・枚方市総合文化芸術センター・関西医大 大ホール
2023年03月08日舞台『ハムレット』が2023年3月6日(月)から3月19日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターで上演され、その後、東京・江戸川公演、大阪・枚方公演が実施される。野村萬斎が演出・出演する。野村萬斎演出・出演『ハムレット』ウィリアム・シェイクスピアの四大悲劇の1つ『ハムレット』。デンマークの王子・ハムレットが、父王を暗殺し、母親と王座を奪った叔父・クローディアスへの復讐を誓う様を描いた作品だ。今回上演される『ハムレット』は、2022年2月の「戯曲リーディング『ハムレット』より」に引き続き、野村萬斎が演出を手掛けると共に、ハムレットを導く亡き父王の亡霊と、その父を暗殺しハムレットの母を奪う叔父王クローディアスを演じる。タイトルロールに野村裕基またタイトルロールのハムレット役は、野村萬斎の長男であり芸の弟子でもある狂言師・野村裕基が担当。さらに、岡本圭人、藤間爽子、釆澤靖起といったフレッシュなキャストに加え、若村麻由美、村田雄浩、河原崎國太郎らベテランキャスト陣が集結する。登場人物■ハムレット(野村裕基)…デンマークの王子。父である先王の亡霊から死の経緯を知らされる。叔父クローディアスへの復讐を誓い、狂気を装うことに。■父王の亡霊(野村萬斎)…死の経緯を息子に明かし、ハムレットを導く。■クローディアス(野村萬斎)…先王を暗殺し、ハムレットの母を娶る叔父。■オフィーリア(藤間爽子)…ハムレットの恋人。■レアーティーズ(岡本圭人)…オフィーリアの兄。ハムレットと対峙する。■ローゼンクランツ(岡本圭人)…廷臣。ハムレットの友人。■ホレイシオ(釆澤靖起)…ハムレットの友人であり腹心。■ガートルード(若村麻由美)…王妃。ハムレットの母親。■ポローニアス(村田雄浩)…レアーティーズとオフィーリアの父親。■旅芸人一座の座長(河原崎國太郎)【詳細】舞台『ハムレット』作:W.シェイクスピア翻訳:河合祥一郎構成・ 演出:野村萬斎出演:野村裕基、岡本圭人、藤間爽子、釆澤靖起、松浦海之介、森永友基、月崎晴夫、神保良介、浦野真介、遠山悠介、村田雄浩、河原崎國太郎、若村麻由美、野村萬斎■東京公演日程:2023年3月6日(月)~3月19日(日)会場:世田谷パブリックシアター住所:東京都世田谷区太子堂4-1-1チケット料金:・一般:S席 9,500円、A席 5,500円・プレビュー一般:S席 8,500円、A席 4,500円※ほか高校生以下、U24など各種割引ありチケット取り扱い:世田谷パブリックシアターチケットセンター TEL 03-5432-1515(10:00~19:00)、世田谷パブリックシアターオンラインチケット※託児サービスあり※車椅子スペース取扱ありチケット一般発売:2023年1月22日(日)■ツアー公演・江戸川公演日程:2023年3月25日(土)17:00場所:江戸川区総合文化センター・大ホール住所:東京都江戸川区中央4-14-1・枚方公演日程:2023年3月29日(水)18:00場所:枚方市総合文化芸術センター・関西医大 大ホール住所:大阪府枚方市新町2-1-60
2023年01月16日2023年3月6日から19日にかけて東京・世田谷パブリックシアターで上演される『ハムレット』のビジュアルが公開された。本作の構成・演出を務めるのは、自身も翻訳劇デビューをハムレット役で果たした野村萬斎。タイトルロール・ハムレット役は、萬斎の長男であり弟子である狂言師・野村裕基。萬斎は、ハムレットを復讐へと導く亡き父王の亡霊と、その父王を暗殺するハムレットの敵である叔父王クローディアスの2役を演じる。また、恋人オフィーリアの兄・レアーティーズと廷臣ローゼンクランツには岡本圭人、オフィーリアは藤間爽子、ハムレットの腹心ホレイシオには釆澤靖起とフレッシュな面々が顔を揃え、萬斎とともに『子午線の祀り』(2017年 / 21年) を作り上げた若村麻由美、村田雄浩、河原崎國太郎と実力派俳優陣の出演が決定している。現代社会を「白か黒かの二進法的世界では割切れぬ灰色の現実の苦悶。まさにハムレットな状況がある」と語る萬斎。チケットは、1月22日(日) より一般発売が開始される。<公演情報>『ハムレット』『ハムレット』ビジュアル作:W.シェイクスピア翻訳:河合祥一郎構成・演出:野村萬斎【出演】野村裕基/岡本圭人/藤間爽子/釆澤靖起/松浦海之介/森永友基/月崎晴夫/神保良介/浦野真介/遠山悠介/村田雄浩/河原崎國太郎/若村麻由美/野村萬斎【スケジュール】2023年3月6日(月)~19日(日)会場:東京・世田谷パブリックシアター※3月14日(火) 昼公演終演後にポストトークあり※登壇予定者:野村萬斎(演出・出演)、野村裕基、岡本圭人、藤間爽子、若村麻由美※開催回のチケットをお持ちの方がご参加いただけます【チケット料金】■一般S席:9,500円A席:5,500円■プレビュー一般S席:8,500円A席:4,500円※ほか高校生以下、U24など各種割引あり一般発売:2023年1月22日(日)【チケット取扱い】世田谷パブリックシアターチケットセンターTEL:03-5432-1515(10:00~19:00)※託児サービスあり ※車椅子スペース取扱あり【ツアー公演】■江戸川公演2023年3月25日(土)会場:東京・江戸川区総合文化センター・大ホール■枚方公演2023年3月29日(水)会場:大阪・枚方市総合文化芸術センター・関西医大 大ホール
2023年01月13日2023年3月6日から19日に東京・世田谷パブリックシアターで上演される『ハムレット』の全キャストが発表された。本公演は、2002年から2022年まで世田谷パブリックシアターの芸術監督を務めた野村萬斎が演出と出演を担う作品。ハムレット役は息子の野村裕基が務めるほか、ハムレットを導く亡き父王の亡霊と、その父を暗殺しハムレットの母を娶る叔父王クローディアスの2役を野村萬斎が演じる。また、ハムレットと対峙するオフィーリアの兄・レアーティーズと、廷臣ローゼンクランツの二役で岡本圭人、ハムレットを慕うオフィーリア役で藤間爽子、ハムレットの友人にして腹心ホレイシオ役で釆澤靖起が出演。さらに野村萬斎演出『子午線の祀り』(2017年・2021年)に出演した若村麻由美、村田雄浩、河原崎國太郎も名を連ねている。『ハムレット』は世田谷パブリックシアターで上演後、3月25日に東京・江戸川区総合文化センター・大ホール、3月29日に大阪・枚方市総合文化芸術センター・関西医大 大ホールで上演される。併せてキャスト陣からコメントが到着した。■野村萬斎 コメントハムレットのタイトルロールを2回経験しての3度目の挑戦である。とは言え、この度は演出と、ハムレットを導き惑わす父王の幽霊、そして敵対する叔父王の役である。ハムレット経験者である私がこの二役を演じること、そして師弟関係にもあり常に共演者(ライバル)である息子・野村裕基と組むことに、演出の大きなキモがある。この戯曲では血縁が複雑に絡み、しかし家庭劇には収まらぬ国家存亡の危機が横たわる。私達親子にとっては日本の伝統的文化存亡の危機が重なって見える。一方現実社会では、隣国同士が戦争を始め、元首相が暗殺され、女王の死を目の当たりにした。そしてデジタル化が進む白か黒かの二進法的世界では割切れぬ灰色の現実の苦悶。まさにハムレットな状況がある。『子午線の祀り』以来の素晴らしい共演者、共同創作者に恵まれた。新たに参加してくれるメンバーも実にチャーミング。乞うご期待!■野村裕基 コメントハムレット役をさせていただきます、野村裕基です。今年2月にリーディング公演でハムレットをさせていただきましたが、この度いよいよ本格的なストレートプレイとして初めて舞台に上がる機会をいただきました。師匠でもある父の、ハムレット像を上手く自分に落とし込んで演じることを目標にしたいと思います。普段の古典芸能とは少し違う自分にも、是非ご期待頂きたいと思います。■岡本圭人 コメント子供の頃からシェイクスピア作品に触れ合ってきた自分にとって、シェイクスピアの言葉を紡ぐことは憧れでした。野村萬斎さん演出のもと、かつて自分が魅了されたハムレットの物語をお客様に感じていただけるように、そして舞台の上で役として生きられるように一生懸命稽古に励んでいきたいと思います。■藤間爽子 コメント私にとって初めてのシェイクスピア作品です。ハムレットという作品が放つ圧倒的な存在感に正直怖気付いておりますが、野村萬斎さんの織りなす世界観に思いっきり飛び込んでみたいと思っています。約400 年前に作られたこの作品を、現代の人々の心にどう届けるのか。幕が開くまで沢山悩み、真摯に向き合っていきたいです。また同じ古典芸能の世界で生きる野村裕基さんと共演できますことも、とても楽しみです。他にはないハムレットが誕生するような気がしています。■釆澤靖起 コメント「『ハムレット』を各自、用意しておくように」 そう言われ、「え、何その加工肉」と思ったのは演劇学校に入りたての頃であった。サラリーマンか役者か。まだ人生に悩んでいた僕は浮世を嘆くハムレットにシンパシーを覚えた。彼の美しき嘆息に不思議と心が救われたのである。(いつか、この作品と真正面から対峙したい。)あれから15年。今こうして改めて『ハムレット』に出会い直す機会に恵まれた事を心から光栄に思います。■河原崎國太郎 コメント南北さんや黙阿弥さんとは長いお付き合いをさせて頂いておりますが、ウィリアムさんとのお付き合いは今回が初めて。人生の節目となる年を迎えて新たな出会いと挑戦の出来る事は大変にありがたいことです。歌舞伎でのこれまでの経験がシェイクスピアの『ハムレット』にいかに活かすことができるのか、ワクワクとドキドキでいっぱいです。新たな可能性を求めながらシェイクスピアの世界を存分に楽しんで勤めたいと思います。■村田雄浩 コメント実は…40年以上役者やってて、シェイクスピアに関わるのは初めてなんです…避けていた訳ではないのですが、何故か縁がありませんでした、戯曲は読ませていただいていたので、倉庫から引っ張り出して読み返して見たら、とても新鮮!還暦過ぎて新たな挑戦が出来るというのは、幸せなことですね~それに萬斎さんが演出ですから、きっと見たことがないハムレットになるんだと思うので楽しみです…とは言え初めてのシェイクスピアですから、共演者のみなさんの胸を借りて初心にかえって勉強させていただきます。■若村麻由美 コメントデンマークの王権は王妃にある!と河合先生は仰った。先王亡き後、その弟と結婚した母ガートルードに対して"Frailty,thy name is woman."(脆き者汝の名は女)と息子が言うのはもっとも。母はなぜ息子に跡を継がせず結婚したのか?演出家萬斎さんとの闘いが始まる!『子午線の祀り』でご一緒させていただいたメンバーとの再会♡素直で新鮮なパワー溢れる裕基さん、圭人さん、爽子さん、釆澤さん、面白いに決まってる!<公演情報>ハムレット2023年3月6日(月)~19日(日) 東京・世田谷パブリックシアター作:W.シェイクスピア翻訳:河合祥一郎構成・演出:野村萬斎【出演】野村裕基/岡本圭人/藤間爽子/釆澤靖起 松浦海之介 森永友基 月崎晴夫神保良介 浦野真介 遠山悠介村田雄浩/河原崎國太郎/若村麻由美/野村萬斎【お問い合わせ】世田谷パブリックシアターチケットセンターTEL:03-5432-1515【ツアー公演】2023年3月25日(土) 東京・江戸川区総合文化センター・大ホール年3月29日(水) 大阪・枚方市総合文化芸術センター・関西医大 大ホール
2022年10月20日今年、『The Long Goodbye』でアカデミー短編映画賞を受賞したリズ・アーメッドとアニール・カリアが、現代版「ハムレット」で再びタッグを組むという。「Deadline」が報じた。『The Long Goodbye』では、2人は脚本を執筆し、リズは主演、カリアは監督も務めた。今回2人が挑むのは、シェークスピアの悲劇「ハムレット」。舞台は現代のロンドンで、リズはハムレットを演じる。監督はカリア、脚本はマイケル・レスリー(『マクベス』)。ほかのキャストには、オフィーリア役にモーフィッド・クラーク(『セイント・モード/狂信』)、レアティーズ役にジョー・アルウィン(『女王陛下のお気に入り』)が決定しているとのこと。リズとカリアは「私たちのハムレットは、裕福なイギリス系インド人の家庭のアウトサイダー」と語っており、「人種、メンタルヘルス、不平等を描く『ハムレット』で、物事を正すことは古い秩序に火を放つことなのかと問いかける」という。「多様なキャスト、現代のロンドンという舞台、それに私たちが長年取り組んできたジャンルのラップのエネルギーを古典に注ぎ込むことによって、より多くの人のためにこの不朽の物語を切り開いていきたい」と意気込んでいる。(Hiromi Kaku)
2022年05月12日G.Garage///『Oshiire Hamlet 押入ハムレット』が2022年5月18日 (水)に彩の国さいたま芸術劇場小ホール(埼玉県さいたま市)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 公式Twitter 俳優×ピアニスト×能楽師上質な即興狂読シェイクスピア!俳優・河内大和(シェイクスピア楽師)がシェイクスピアの一作品の全役を狂い読み、"今"を更新し続ける革命のピアニスト・スガダイロー(音楽師)による全音楽の即興演奏、というスペシャル企画第四弾。今回の演目は、400年経ってもなお世界中で愛され続けているハムレット。翻訳は、今やほとんど上演されていない坪内逍遥訳でお届けいたします。今回はさらに、重要無形文化財能楽総合認定保持者である能楽師・津村禮次郎氏が特別出演!この三楽師の狂宴、いかなエクスプロージョンが巻き起こるのか乞うご期待!G.Garage///【ジーガレージスリースラッシュ】2013年、俳優の河内大和が主宰となって立ち上げたシェイクスピアユニット。その名前には、「身一つで宇宙を作り出し、重力さえも変容させようと意気込む表現者たちの重力倉庫」そんな大層な思いが込められています。英国の古典であるシェイクスピアを、その世界観をより深めて、日本人が日本語で上演することは、果たして可能なのか?シェイクスピアの詩のような言葉の海を、人間の言葉として普通に喋りながら悠々と泳ぎ渡るには、どうすればいいのか?シェイクスピアは超絶面白い、それを強烈に共有したい、そのためには一体どうすれば?全てはそこから始まりました。今を生きる私たち日本人の感覚で、発するときは慎しみを忘れずに、日本語によるシェイクスピアの世界を余白の美しさとともに立ち上げる。"斬新さというものは、王道の中にこそ存在する"それを信じて、劇場という特別な空間で、今日もはちきれんばかりの命の光を発しながら、私たちのシェイクスピアに挑みます。公演概要『Oshiire Hamlet 押入ハムレット』公演日時:2022年5月18日 (水)18:30開場/19:00開演(※上演時間:約90分)会場:彩の国さいたま芸術劇場小ホール(埼玉県さいたま市中央区上峰3-15-1)原作:ウィリアム・シェイクスピア翻訳:坪内逍遥■出演者出演:河内大和音楽・演奏:スガダイロー(piano)特別出演:津村禮次郎(能楽師)■スタッフ演出・出演:河内大和照明:鷲崎淳一郎(ライティングユニオン)音響:岡田悠(One−Space)美術:河内大和舞台監督:株式会社ステージワークURAK宣伝美術:魚住和伸宣伝写真:BUN能面協力:観世流緑泉会制作:吉田千尋(LUCKUP)企画・製作:G.Garage///後援:カンフェティ■チケット料金一般:4,000円U-25(25歳以下):2,500円高校生以下:1,000円(全席指定・税込)※U-25・高校生以下はLUCKUPのみの受付・枚数限定・入場時身分証提示※未就学児童の入場はご遠慮いただいております。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年05月12日五十田安希ひとり芝居『語りかけるハムレット』が2022年2月22日 (火) ~2022年2月23日 (水・祝)に東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都豊島区)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 公式ホームページ 2022年2月の五十田安希ひとり芝居は『語りかけるハムレット』『華のロザリンド』の中断から『語りかけるハムレット』への経緯2021 年 1 月に予定していた『華のロザリンド』公演は新型コロナ感染拡大により、実施わずか 1 カ月前に中断しました。半年前に台本が上がり、演出プラン・大道具・照明・音楽・衣裳・かつら・印刷物が完成しチケット販売・通し稽古にまで進んだものをあきらめるのは断腸の思いでしたが、振り返ってみれば適切な判断であったと考えています。その節は大変ご迷惑ご心配をおかけしました。丸 1 年間の空白は辛いものでした。五十田安希の年齢を考えると残された上演機会は限られます。「次のひとり芝居は今のかたちで上演できる最後になるかもしれない」そう思った時、第一番目に『語りかけるハムレット』の再演を果たしたいと考えました。五十田安希と三島由紀夫著「ハムレット」との再会イングランド中部に位置するバーミンガムは産業革命時代はロンドンを凌ぐ英国一の豊かな都市でした。その富を結集し設立されたバーミンガム市立図書館(Birmingham City Library)に世界一の蔵書コレクションを誇るシェイクスピア図書館があります。30年以上前にこの図書館から五十田安希にレターが届きました。その前年に五十田安希が行った英国公演の上演写真を収蔵したいとの要請でした。舞台写真を送ったところ「展示を見に来ないか」とお招きを戴きました。渡英して図書館を訪ねると五十田の写真はロイヤルシェイクスピアシアターの舞台写真と隣り合わせの展示で嬉しく拝見しました。しかしそれ以上に感激したのが通常は見られない貴重なシェイクスピア関係蔵書の何百年分もの書庫を見学させて頂けたことでした。初版本や大型本、装丁も挿絵も素晴らしいものばかりでした。その書架にカタカナで「ハムレット」の活字が目にとまりました。手に取って見ると「三島由紀夫著」とあり驚きました。以来ずっと気にかかっていた三島由紀夫の「ハムレット」でしたが、ある時三島由紀夫文学館からご連絡を戴いた際に問い合わせたところ所蔵していることが解り再会が叶いました。『語りかけるハムレット』の舞台三島由紀夫の「ハムレット」はシェイクスピアの原作に登場人物の心の動きや場面の情景が加えられ補われています。五十田安希の『語りかけるハムレット』はこれらの心理や情景を落ち着いた語りによって進行し、他方でハムレットやオフィーリアの登場人物をダイナミックなひとり芝居の演技で表現する。加えてスクリーンに英国の城郭で撮影した画像を映し、オリジナル作曲の音楽を駆使して悲劇の舞台としての「ハムレット世界」を現出します。聞いて心地よく見て楽しくそしてわかりやすい『語りかけるハムレット』でシェイクスピアのロマンを感じて戴きたいと願っています。ひとり芝居として演じ、語る。五十田安希の舞台にご後援・ご協賛をお願いいたします。五十田安希プロフィールシェイクスピア作品から独自の発案によるひとり芝居『マクベス夫人』を生み出し1971年に上演を開始した、わが国ひとり芝居の先駆者。ひとり芝居上演を続ける一方、五十田安希朗読研究所を主宰して個性を生かす朗読表現の指導を行っている。著書:「朗読誕生」~美しく歌うように~【経歴一部抜粋】1991年ロンドンのシェイクスピアグローブトラストからシェイクスピア・イン・ジャパンアワード受賞1996年7月ロンドンのグローブ座復元舞台開きで『マクベス夫人』『オフィーリア幻想』を上演2010年7月女優として初の外務大臣表彰を受賞2016年7月シェイクスピア没後400年記念事業でグローブ座にオープンした室内劇場Sam Wanamaker Playhouseで『オフィーリア幻想』を上演2020年1月ひとり芝居50年を迎えて第1回の上演作品であった『マクベス夫人の幻想と現実との交叉』を東京芸術劇場で上演した。公式ホームページプロフィール: 公演概要五十田安希ひとり芝居『語りかけるハムレット』公演期間:2022年2月22日 (火) ~2022年2月23日 (水・祝)会場:東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都豊島区西池袋1丁目8番1号)■出演者五十田安希■スタッフ原作 :W.シェイクスピア翻案・脚本 :三島由紀夫(あかね書房刊「ハムレット」による)台本・演出 :吾妻 正美術 :中嶋 正留装置 :明治座舞台㈱照明 :桜井 真澄(東京舞台照明)音楽 :川上 慎一効果 :山北 史郎 山口 ゆり(T.E.S.)衣裳 :本宮 悦子 野沢由里子 坪木 哲子かつら :細野 一郎(細野かつら店)舞台監督 :樋口 友治制作 :五十田安希事務所協力 :三島由紀夫文学館■公演スケジュール02月22日(火) 14:00 / 19:0002月23日(水・祝) 13:30■チケット料金全席指定:5,500円→ カンフェティ席3, 300円!(税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年01月13日アイドルグループ・A.B.C-Zの戸塚祥太が、舞台『フォーティンブラス』の主演を務めることが20日、明らかになった。内博貴が共演する。横内謙介が1990年に書き下ろした同作は、劇団善人会議(現:扉座)で初演された後、多くの俳優たちによって幾度となく演じ継がれてきた。「フォーティンブラス」とはシェークスピアの代表作『ハムレット』の中に登場するノルウェーの王子の名前で、長いハムレットの物語の中で2回だけ登場するこの「脇役」にスポットライトを当てた物語となる。『ハムレット』の物語の中では、フォーティンブラスの父親がハムレットの国デンマークに戦争で負けて、その復讐のために攻め行ってみたところ、既にハムレットの王家は滅んでしまっており復讐する相手は死んでいた、という結末。戸塚演じる売れない役者・羽沢武年は、フォーティンブラス役を演じている劇場で、自らを「フォーティンブラスの父」だと名乗る亡霊に出会うこととなる。人は生きていく上で、時には主役になることはあっても、ほとんどの場面は脇役を演じ続けざるを得ない。ましてや俳優は、ほとんど主役になれることなどは無く、ただ主役を夢見ながら生き続けているしかない。その悲哀を、フォーティンブラスを演じる脇役俳優の楽屋や劇場で生活する人々の感情を通して描いた作品となる。今回、同作を『半神』『サクラパパオー』『露出狂』『奇子』『黒子のバスケ』『文豪ストレイドッグス』シリーズなど話題作の演出を数々手掛けてきた中屋敷法仁が演出。主人公・フォーティンブラスを戸塚、そして対立するハムレットを内が演じる。公演はシアターコクーンにて8月19日~29日。○中屋敷法仁 コメント以前より、戸塚祥太さんの俳優力、そして人間力に強い興味をひかれていました。彼の舞台人としての本性を暴き出す作品として『フォーティンブラス』は最も相応しいと感じました。夢と現実、希望と絶望の狭間で揺れ動く人間の姿をのびのびと、生々しく演じて欲しいです。さらに今作では、戸塚さんと深い繋がりのある内博貴さんが好敵手として登場します。お二人の熱い共演は 緊張感あふれるものとなるでしょう。戸塚さん、内さんの肉体から作りあげる『フォーティンブラス』の劇世界。衝撃的な観劇体験をお約束します。○戸塚祥太 コメント旧知の仲である内博貴とタッグが組める事は、心くすぐられる楽しみの中に、成功させたいというプレッシャーも感じておりますが、そこも含めて新鮮な気持ちで表現していきたいと思います。このような時期に新たな舞台に立てる事、新しい世界に飛び込めるチャンスを頂けた事に感謝をしています。また、安心安全に稽古を重ね、皆様にも安心して楽しんで頂けるように自分自身の役を全うしていきたいです。ぜひ、楽しみにしていて下さい。○内博貴 コメント今回、この舞台のお話をいただいて先ず、戸塚と同じ作品に出演できる事を嬉しく思いました。彼とは同い年であり昔からお互いを知っている仲間でもあります。ジャニーズ舞台では同じステージに立った事がありますが、外部の舞台では初めてなのでとても 楽しみにしています。きっとお互いのファンの方にも喜んでもらえると信じています。まだまだコロナ禍の最中ですが、その中でも皆さんに楽しんで頂けたらなと思っています。我々も 感染対策をしっかり行い挑めるよう努めます。劇場でお会いしましょう。
2021年06月20日岡田将生と「銀杏BOYZ」峯田和伸が共演する舞台「物語なき、この世界。」の全キャストが決定、ビジュアル写真とコメントが到着した。『娼年』『何者』『愛の渦』など映画監督としてのキャリアも積み上げてきた三浦大輔による3年ぶりの書き下ろし作で、Bunkamuraシアターコクーンにて上演するCOCOON PRODUCTION 2021の作品となる本作。売れない俳優・菅原裕一役に、舞台「ハムレット」でのタイトルロールの熱演が記憶に新しく、TVドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」にも出演中の岡田将生。売れないミュージシャン・今井伸二役に、NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」ほか、三浦さんとの親交も深い峯田和伸がシアターコクーンに初登場。今井の後輩役に悲運のヒロインをコミカルに演じた舞台「泣くロミオと怒るジュリエット」や、TVドラマ「バイプレイヤーズ~名脇役の森の100日間~」など演技に定評のある柄本時生。菅原の恋人役に、舞台「星の数ほど星に願いを」やTVドラマ「来世ではちゃんとします2」で主演を務める内田理央。菅原と今井に降り掛かる“事件”のキーパーソンとなる橋本浩二役には、映画『宮本から君へ』、NHK連続テレビ小説「おちょやん」にも出演した星田英利が決定。そして物語の核を担う歌舞伎町のスナックのママ・橋本智子役を、三浦作品には舞台「禁断の裸体」や映画『裏切りの街』にも出演してきた寺島しのぶ。さらに、舞台のみならずドラマ・映画と様々な映像作品に出演、近年では、映画『凪待ち』での哀切な演技が印象深く、自身でイベントの企画・演出のほか、執筆業などマルチに活躍する個性派俳優宮崎吐夢。三浦さん主宰の「劇団ポツドール」に参加以降、看板俳優として劇団の全作品に出演し、三浦さんからの信頼も厚く、行定勲による映画『いっちょんすかん』では主演を務めた米村亮太朗と個性豊かな俳優陣が集結した。到着したビジュアルでは、歌舞伎町の一夜で邂逅する、8人の空虚な眼差しが印象的なものとなっている。キャストコメント岡田将生僕が今回演じる「売れない役者・菅原裕一」は、中身が空洞のような、虚無感を感じさせる男です。この物語、この世界に自分は果たして存在しているのか、自分はなぜここにいて、一体何をしているのか……お客様もそういったことを、一緒に深く考えてしまうような芝居になる気がしています。不安なことも多い世の中ですが、舞台に立てる幸せをしっかり噛み締め、皆様が舞台の世界にどっぷり浸かっていただけるような作品に仕上げたいと思っています。峯田和伸三浦さんとはこれまで3本の作品でご一緒しています。ずいぶん前から「また舞台に出てよ」と言われてましたし、またその機会が来るんだろう、という覚悟はしてました。『裏切りの街』と「母に欲す」の現場では、一つの舞台が段々と立ち上がっていくさまがとにかく新鮮でした。あの体験にすごく刺激を受けましたし、特別な感動があったんです。自分の中には、「この人の作るものは絶対に面白い」という確信めいたものがあるクリエイターです。柄本時生三浦さんとは、映画『愛の渦』以来。現場では三浦さん自身が、自分の皮をどんどんめくるように演出されていた印象があります。そうして身を削るように出来上がる三浦作品は、実はすごく優しいような気がしています。今回の戯曲を最初に読んだ感想は「本当に『物語なき、この世界。』だな、偽りないな~!」(笑)。役者としては、余計なことをしたら意味がない、何もしなくても意味がない……と、難易度の高いことが求められる予感がしています。内田理央『愛の渦』は映画館で拝見し、人間の内面をえぐるような、ぐさっと刺さるような印象が残っています。最初にお話をいただいたときは、嬉しい気持ち半分、怖い気持ち半分というのが正直なところでした。稽古開始前からすでに「セリフが出てこない」みたいな悪夢も見てますが(笑)、「この山を登るぞ!」と覚悟を決めました。去年、デビュー10周年を迎え、今年は30歳という節目、成長するという強い思いで精いっぱい演じたいと思っております。宮崎吐夢一番初めに三浦さんの作品に出演したのは2002年、下北沢・駅前劇場での「男の夢」でした。次がその3年後、「S高原から」(作:平田オリザ)を三浦さんが演出した時ですから、一緒にお仕事するのは16年ぶり。クリエイションを重ねるごとに角度を変えて挑戦する逞しさは螺旋階段を上がるようで、ますますスケールアップしています。作品に参加する役者として、そして一人の観客としても、三浦演劇の最新形を楽しみにしています。米村亮太朗三浦さんの舞台には初期作品から参加していますが、最大の魅力の一つは着眼点のオリジナリティにあると思います。今回の舞台の主役は、人間が欲望をむき出しにできる歌舞伎町という街そのものじゃないかな?と感じました。誰も見たことのないようなアングルから、あの街を捉えてくれるんじゃないかと期待しています。厳しい状況が続いていますが、こんな時だからこそ突き刺さるような作品になる予感がしてなりません。星田英利三浦さんとご一緒するのは初めてです。この本には「人生って輝かしいものだ」なんてウソくさいことが一切、書かれていないと思います。舞台は刹那なもので、その瞬間、瞬間で毎回変化しますし、「もう一回」がない。人生と一緒でやり直しがきかないところが好きです。そして、お客様が舞台の為に時間を作って来て下さっているわけで、ウソのつけない真剣勝負です。お客様と演者のせめぎ合いの連続。楽しみにしています。寺島しのぶ三浦さんとお仕事させていただくのはこれで3回目になります。彼の世界観、思考、音のセンス……私が好きなところをグッと突いてくるクリエイターであり、求めることは過酷でも不思議と演じていて爽快感があって、台本も「うん、これ言いたい。わかる」という台詞がたくさん散りばめられているんです。三浦さんの世界を炸裂できるような素敵な顔ぶれが集まりましたし、「これなら心中できる」という覚悟ができる座組みだと思っています。COCOON PRODUCTION 2021「物語なき、この世界。」は【東京公演】7月11日(日)~8月3日(火)Bunkamura シアターコクーンにて、【京都公演】8月7日(土)~8月11日(水)京都劇場にて上演。(text:cinemacafe.net)
2021年05月25日吉田秋生によるコミック『BANANA FISH』が舞台化され、水江建太と岡宮来夢がW主演を務めることが19日、明らかになった。同作は『海街 diary』『YASHA―夜叉―』(小学館)など、数々の名作で知られる漫画家・吉田秋生の最高傑作の1つで、2018年には初のアニメ化が大きな話題となった。1985年の連載開始から30年以上を経た現在も多くのファンに愛され続け、累計発行部数は1,200万を超える。1980年代のニューヨーク・ダウンタウンを舞台に謎のキーワード「バナナフィッシュ」を巡り、複雑に交錯する様々な欲望、その中に生まれる人間ドラマをハードに描いた。類稀な容姿と抜群の運動神経、並外れて優れた頭脳を持ち、圧倒的なカリスマでストリートキッズたちのボスに君臨する本作の主人公、アッシュ・リンクスを演じるのは、MANKAI STAGE『A3!』シリーズ 摂津万里役や、『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage 入間銃兎役などで注目を浴び、華やかさの中に繊細な表現を見せる演技が高い評価を受けている、水江建太。カメラマン助手として取材に訪れたダウンタウンでアッシュと出逢い、後にアッシュの「弱点」とも言われるほどに、お互いを唯一無二の代えがたい存在として信頼し合うことになる日本人大学生、奥村英二を演じるのは、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ 鶴丸国永役、5 Guys Shakespeare Act1 :[HAMLET] ハムレット役などが好評を博し、愛らしく無垢な表情と骨太で大胆な演技とのコントラストが魅力的な、岡宮来夢。演出はMANKAI STAGE『A3!』シリーズ、舞台「魍魎の匣」、舞台「クジラの子らは砂上に歌う」など、人間の内面に渦巻く感情を細やかに描く演出で絶大な人気を誇る松崎史也が務め、脚本は軽快なコメディから凄惨な悲劇まで、幅広いジャンルの作品で脚本を担当し、舞台「鉄コン筋クリート」、舞台「魍魎の匣」など、有名原作の舞台化脚本でも圧倒的な支持を得る畑雅文が手掛ける。水江と岡宮のW主演により前後編2部作の壮大なスケールで描き、前編は6月に上演される。27日発売の『月刊 flowers』5月号では、チケット最速先行の情報が掲載されるほか、水江と岡宮のスペシャルグラビアと対談インタビューも掲載される。(C)吉田秋生・小学館/「BANANA FISH」The Stage 製作委員会
2021年03月19日