ジロドウの不朽の名作で、鈴木亮平がトロイアの英雄役に
エクトールの弟パリスに誘拐されて、戦争の原因ともなるギリシャの王妃エレーヌには一路真輝。「初めてのフランス戯曲で、新しい挑戦ができるのはうれしいことです。エレーヌは絶世の美女と言われていて、私でいいのかしらと思いましたが、三田和代さんが、スタートラインはみんな一緒と言ってくださったので、勇気をもらいました」と笑顔を見せた。
エクトールの妻で、平和を望んでいるアンドロマックには鈴木杏。「台本を読んだときは、戦争が題材で、胸が苦しくなるように感じましたが、クスッと笑えるような部分もあって、ウィットに富んだ面白い作品だと思いました。言葉が詩のように美しく素晴らしいので、みなさんの声で作品が立ち上がってくるのが楽しみです」まずは、名前を覚えなきゃと、笑いを誘った。
トロイの王妃でエクトールとパリスの母、エキューブを演じるのは三田和代。「皮肉やエスプリのきいたことばかり言う女性。
戦争にはもちろん反対で、エレーヌに魅了されてしまっているトロイの男たちには辛辣だし、戦争の悲惨さをちゃんとわかっている人物。いわゆる“お母さん”らしくはないですが、初めてのキャラクターでとても新鮮に感じています」と、取り組みがいを語った。