登場人物は3人だけ!溝端、忍成、温水が挑む不条理演劇『管理人』が開幕
世田谷パブリックシアター『管理人』撮影:細野晋司
ノーベル文学賞受賞作家である劇作家、ハロルド・ピンター。彼の代表作に気鋭の演出家・森新太郎が挑む公演『管理人』が11月26日、東京・シアタートラムにて開幕した。
舞台『管理人』チケット情報
ピンターといえば、「不条理演劇の大家」という言葉が浮かぶ人も多いだろう。今回の『管理人』は1959年に執筆された初期作品であり、ピンター自身に名声をもたらしたいわば“出世作”ながら、日本での上演は稀という作品。森とともにこのプロジェクトに挑んだのは、溝端淳平、忍成修吾、温水洋一という3人の俳優だ。
舞台上には、ガラクタだらけの古びた部屋。ロンドン西部にあるその小さな部屋に、青年・アストン(忍成)は老人・デーヴィス(温水)を連れてくる。住み込みで働いていたレストランをクビになったというデーヴィスに優しい言葉をかけ、部屋に泊めてやるアストン。
しかし翌朝、アストンの弟ミック(溝端)が部屋に訪れ、デーヴィスのことを不審者扱いし責め立てる。家の“リフォーマー”であると称するアストンと、“家の所有者”であり兄や将来について苛立ちを抱えているミック。ふたりはそれぞれデーヴィスに「この家の管理人にならないか」