上川隆也が挑む、新たなエンターテインメント時代劇!
上川隆也 撮影:石阪大輔
11月の明治座に『魔界転生』がお目見えする。幕府のキリシタン弾圧で非業の死を遂げた天草四郎が、魔界の力で甦り、幕府に復讐すべく、妖術で剣豪達を転生させる……という、山田風太郎の傑作伝奇小説を原作とした日本テレビ開局65周年記念作品だ。魔界衆に立ち向かう柳生十兵衛役の上川隆也へ期待感を聞いた。
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「あの奇想溢れる自由な世界観を持った原作が、戯曲としてどう料理され、編集ができない舞台という空間にどう落とし込まれるのか。そこから立ち回りや、多様に移ろう各場面をどう創出していくのか。その全てが楽しみです」
そう話す上川は、20代の頃から山田作品のファン。中でも『魔界転生』は好きな作品のひとつだという。さらに、千葉真一が柳生十兵衛を演じ、大ヒットした深作欣二監督の映画でも知られる作品だけに、並々ならぬハードルの高さも感じていると話すが、なにせ演出は、ドラマ『TRICK』や『SPEC』シリーズなどで日本の映像界に新たな地平を拓いた堤幸彦。
胸が躍らないわけがない。
「テレビドラマにおいて堤さんがなされた一種の映像改革は、個人的には“堤さん以前・以後”に分けられるくらい大きなものだと感じています。