観ると両方観たくなる!梅棒『超ピカイチ!』2 ver.で上演中
味付けは違えどベースは同じ作品だからこそ、ダンスの面白さ、演劇の楽しさ、キャストの表現力など、1バージョンではなかなか気付けない“その凄さ”が感じられる。
登場するキャラクターが全員強烈だからこそ、キャストのシャッフルによって生まれる変化もより楽しいものになっている。例えば転校生の豪徳寺の“いっちゃってる感”は、全日制ver.の千葉涼平(w-inds.)と定時制ver.の野田裕貴(梅棒)で全く違う方向で極められており、それぞれの魅力が炸裂していた。また、ひとりのキャストの別人ぶりを堪能するのもオススメ。前出の千葉の場合、定時制ver.では、全日制ver.とは真逆のややどんくさい純情な男子を演じており、見た目の差はもちろん、その表現の違いに「本当に同じ人!?」と感動させられた。また、学園のマドンナ役の大野愛友佳(全日制)、高見奈央(定時制)ら1バージョンにだけ登場するキャストもいるので、そこにもぜひ注目してほしい。梅棒の作品は、今作であればYOUやRYO(Beat Buddy Boi)ら普段からダンスをしているメンバーだけでなく、納谷健や一色洋平ら俳優も参加し、抜群のダンスと豊かな表現のかけ算によって梅棒らしいのびのびとした世界観が生まれる。