鈴木砂羽
プロデュースユニット始動に初演出と、近年つくり手としての演劇活動が続いた鈴木砂羽。次の一手に選んだのは、あらゆるアプローチで“女”を描くブス会*の新作『エーデルワイス』だ。オーディションで主演の座を射止め、脚本・演出を手がける主宰のペヤンヌマキと語らいながら作品づくりを進める現在の心境に耳を傾けた。
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鈴木演じるスランプ中の漫画家・アキナが、自身の代表作『たたかえ!いばら姫』を読み返すシーンに端を発する本作。さまざまな男の価値観に翻弄される若い女・ミユキの姿を描いたこの劇中作と、アキナの周りで繰り広げられる人間模様が交錯する形で物語は展開する。劇中のエピソードには、鈴木とペヤンヌの実体験がふんだんに盛り込まれているという。
今年でデビュー25周年を迎える鈴木は、これまでの芸能生活を「男性性を優位にして仕事には真摯に向き合ってきました」と振り返る。一方で「プライベートの恋愛では櫛の歯が欠けた部分が多くあって……」とも。
常にトップギアで俳優業を行ってきた自覚から悲しむ暇もなかったが、最近「女として私は何が欠けていて、本来なら何を享受できたんだろう?」と考える機会があったと話す。