澤村國矢、中村獅童&初音ミクの“超歌舞伎”で大役!
そう話すのは、初演から獅童の敵役を勤め、本作では全演目に出演する澤村國矢。全47公演中、8回ある『今昔饗宴千本桜』のみのコンパクトな公演「リミテッドバージョン」では、中村獅童に替わり主演の大役も勤める。「こういう機会をもらうこと自体すごいことですが、それを成功させなければ、僕たちワキをやってきた人間にとって、これが希望となるのか、ならないのかが変わる。節目の8月だと思い、一か月間大切に挑んでいきたい」と決意を語る。
幕張での初演では、初音ミクが登場した際に沸き起こる歓声に圧倒された。「ただ、そこから歌舞伎の立廻りの迫力や臨場感を目の当たりにしたことで、お客様の情熱が、ミクさんもすごいけど電話屋(NTTの屋号)さんの技術もすごいし、歌舞伎もすごい!と分散していった。それは生の舞台である歌舞伎が持つ力だと思うんですね。だから毎年楽しみにしていてくださり、ここまで続けてこられた。
演じていて自信になりました」。
そんな幕張のファンには歌舞伎の劇場を、歌舞伎ファンには初音ミクの世界をそれぞれ体験してほしいという。「すっぽんや花道など、歌舞伎の劇場ならではの機構をフル活用した演出になると思います。