朝海ひかる&平埜生成が愛し合う兄妹に。『日の浦姫物語』開幕
こまつ座『日の浦姫物語』開幕
朝海ひかる、平埜生成らが出演するこまつ座公演『日の浦姫物語』が9月6日(金)、東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで開幕する。同日、報道向けのフォトコールと囲み取材が行われ、朝海、平埜、演出の鵜山仁が見どころを語った。
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井上ひさし没後10年となる今年、“井上ひさしメモリアル10”と銘打ち、名作を連続上演しているこまつ座。第5弾となる今回は井上が1978年に文学座の大女優・杉村春子への当て書きで書き下ろした初期戯曲『日の浦姫物語』を、こまつ座としては初めて上演。平安時代の奥州を舞台に、双子の兄妹、稲若と日の浦姫の間にうまれた禁忌の愛。運命の激流に翻弄されたひとりの姫の物語を、悲しくもおかしく描く。
囲み取材で演出の鵜山は「ひと言で言うと近親相姦の話。近親相姦はリスクがあるとは言われていますが、愛し合っている兄妹とその間に生まれた子どもを、タブーにかこつけて世の中から抹殺するために大人たちが忖度を働かせる。
タブーゆえに排除されていく弱い者の姿を描く“弱い者いじめの芝居”だと僕は思っているところがあります。色々な生き方を排除する、多様性に逆らうこと自体が世の中の活力を弱めている。