明日を担う音楽家たち~4人の気鋭が海外での経験を昇華させる、特別な一夜
ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番でソリストを務めるのは、現在N響第一ヴァイオリン奏者の猶井悠樹。ドイツのライプツィヒで学んだ成果を、ヴァイオリンのための王道レパートリーで存分に発揮してくれるだろう。
そして、ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番を演奏するのは、スイス、バーセルで学んだ石井楓子。ソロ・トランペットとの掛け合いが刺激的なこの作品を、東京シティ・フィルのトランペット奏者、松木亜希とともに奏であげる。
また、ドイツのミュンヘン音楽大学で研鑽を積むピアニストの加藤大樹は、シューマンのピアノ協奏曲を演奏。今も現地で磨き続けている、ドイツ音楽への深い理解を示してくれるだろう。
指揮:高関健、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団。
バラエティに富んだ4つの協奏曲を楽しみ、フェスティバル感を味わえる豪華な公演でありながら、チケット料金はとても手頃なのが嬉しい。
旅のハードルがあがってしまった今日このごろだが、彼らの演奏で、イタリア、ロシア、ドイツと、さまざまな場所を旅する時間となりそうだ。高坂はる香音楽ライター