撮影:鹿摩隆司
3月2日、新国立劇場は2021/2022シーズンの舞踊ラインアップを発表、吉田都芸術監督による説明会を実施した。
「芸術監督就任後、6カ月とは思えないほどの濃い日々を過ごさせていただいています」と、コロナ禍の中でスタートした今季前半を振り返る吉田。「いろいろな方が手を差し伸べてくださった。私たちに何ができるかといったら、質の高い、いい舞台を作るべく努めること」。来季の上演リストには、その強い思いを映すかのようなチャレンジに溢れた作品が並んだ。
まず10月のオープニングでは、ライト版『白鳥の湖』に再挑戦。昨年、吉田の芸術監督就任第1作として期待されるも、感染拡大の影響により実現できずにいたが、「ダンサーたちは今、私がどんな表現を求めているかということを少しずつ感じてくれるように。より深い作品づくりができるのでは」と、1年の延期を前向きに捉える。
その後のクリスマス・シーズンは、恒例の『くるみ割り人形』(イーグリング振付)の上演だが、初の試みとして、新年3日までなんと計12回もの公演を実現。続く「ニューイヤー・バレエ」は、吉田が敬愛する振付家、アシュトンの『夏の夜の夢』に初挑戦。