特別展「冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重」4月24日より開催
東京都江戸東京博物館で初の試みとなる、館蔵浮世絵コレクションによる特別展「冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重」が4月24日(土)から6月20日(日)まで開催される。
本展の主役は、風景画で双璧をなす葛飾北斎と歌川広重。見どころの一つは、北斎の代表作「冨嶽三十六景」の全点展示だ。展覧会の前半では、冨嶽に至る天才絵師・北斎の20歳代後半から60歳代までの挑戦を作品から辿っていく。
一方、冨嶽が刊行した当時、広重は30歳代後半だった。その頃はヒット作のない絵師だった広重だったが、北斎に触発され、広重の自分らしい風景画への挑戦が始まる。後半では風景画の中心を担う浮世絵師へと成長していく過程で広重が生み出した「東海道五拾三次之内」シリーズや、北斎の没後、彼を越えようとする飽くなき挑戦が伺える「名所江戸百景」シリーズ、さまざまな富士を描いた「富士見百図」を展示。
さらに広重が愛用した煙草入れなどの貴重な遺品や、生涯93回も引っ越しをした北斎の暮らしぶりを再現した「北斎の画室模型」も展示される。
北斎と広重それぞれの挑戦と、その結実である名作の数々を展示する特別展「冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重」。