東京芸術劇場、愛知・刈谷総合文化センター、熊本県立劇場が2021年全国共同制作オペラ「團伊玖磨 歌劇『夕鶴』」を新制作、および2021年10月から2022年2月にかけてそれぞれの劇場で上演することが決定した。本作は、木下順二の戯曲『夕鶴』をもとに團伊玖磨が作曲したオペラ。彼のオペラ作品の中で最も上演回数が多く、聴衆から愛され続けているこの作品を團伊没後20年記念として新演出で披露する。今回、この名作を手がけるのはオペラ初演出となる岡田利規。チェルフィッチュを主宰し、現代演劇の旗手としてヨーロッパの劇場から定期的に招聘されるなど、国内外で演劇・芸術・文学と多岐にわたる活動を続ける岡田が、これまでとは全く異なる新しい21世紀の『夕鶴』を創出する。
出演は、2009年全国共同制作オペラ「トゥーランドット」(リュー)で頭角を現し、近年も野田秀樹演出の「フィガロの結婚」においてスザ女(スザンナ)役で高い評価を受けた小林沙羅が満を持して“つう”初役として登場。幼少期からバレエ、日舞などを習得してきた彼女の経験が活きた表現に期待が募る。さらに、今回の演出上でキーマンともいえる“与ひょう”には与儀巧が同じく初役として登場。