ラブコメの王道が教えてくれるのは一生懸命でありつづけること〈フレンチ・キス〉【洒脱なレディ論】
その魅力は『フレンチ・キス』の3年後に制作された『ユー・ガット・メール(原題 You’ve Got Mail)』でもいかんなく発揮されています。『フレンチ・キス』でも、彼女のボーイッシュな魅力が最大限に表現されていたので特にファッションは要チェック。
ほぼ全編フランス撮影というこの作品のひとつのポイントは、主人公ケイトの終始クリーンな THE フレンチシックなルックたち。2000年代に流行ったウルフカットをさらに短くしたようなボーイッシュなヘアは、外ハネで多少の野暮ったさをトッピング。洗いざらしのボーダートップスをダボっと着て、裾はご丁寧にストレート・ジーンズにイン。オーバーサイズのお陰で彼女の華奢さが目立ち、ラフな服装が余計に彼女の魅力を増幅させているかのようです。映画のラストシーンはプロヴァンスの地で、流れるBGM "La Vie en rose" というこれ以上ないラブコメ王道の徹底ぶり。終始恋愛に生きるヒロインからの恋愛賛歌、つかの間の休息に幸せな気分になれることまちがいなし。
『 フレンチ・キス 』監督:ローレンス・カスダン
キャスト:メグ・ライアン、ケヴィン・クライン、ジャン・レノ ほか
こんな時に観たい:片手間でキュンとしたい時 アーカイヴはこちらから【 洒脱なレディ論 】とは、映画・音楽・本・舞台といった作品を通じて、様々なレディ像を紐解いていく連載です。