男は香水で愛を告げた。『Les Parfums Japonais ―香りの意匠、100年の歩み―』が資生堂ギャラリーで開催中。
化粧品一式は定期的に買う一方、香水は馴染みが薄いというのが正直なところ。だったらまずは、鑑賞物として楽しむのはいかがでしょう。 現在、東京・銀座にある資生堂ギャラリーでは資生堂の香水を振り返る特別展がクリスマス当日の12月25日まで開催中。
テーマは「日本の香水」「商品の芸術化」もともと科学技術の発展に伴い、20世紀初頭に資生堂創始者・福原信三の強い想いで製造をはじめられた香水事業。「耳で聞く音楽がある。目で見る絵画とか彫刻。だけど鼻に感じる芸術はない。香水は鼻で感じる芸術として」という言葉からも、自身のその思いの強さが伺えます。今回は1910年代後半以降のアール・ヌーヴォーの影響を受けデザインされたものから、近年に至るまでの貴重な "日本の" 香水瓶約40点が特別展示されています。ちなみに記事最上部の3点の香水は、株主宛の贈り物として制作された香水だとか…!
ところで写真を見て気づかれたかもしれませんが、展示されているどの香水瓶にも販売年や商品名などのクレジットが一切書いてありません。あえて子細を記載しないことで、現代の『かわいい!』や『綺麗!』という感性で、香水瓶やインスタレーションを鑑賞できそう。