くらし情報『王女と奴隷の“運命の恋”にシビれる!『女王の花』』

王女と奴隷の“運命の恋”にシビれる!『女王の花』

薄星にとって亜姫は、自分を「美しい」と言って認めてくれる唯一の人です。

もう、この2人の関係がすごい。薄星は犬のように亜姫を慕い、「一生離れない」「俺が守る」とでかいこといっぱい言います。一生離れないかどうかは人生終わってみなければわからないけど、「まあ大丈夫なんじゃないかな」と思えるんです。お互いの味方はお互いしかいないからです。
あの信頼関係の太さ、深さは心底シビれます。呼べば来る、振り向けばいる、言えばわかる。こういうのを「運命の人」というんだと思います。


架空の中国史を通して描かれる壮大な大河ロマン
王女と奴隷の“運命の恋”にシビれる!『女王の花』

martinak15
だけど、この漫画のすごいところは、そんな喉が熱くなるくらい猛烈に甘ったるいロマンス主従関係を描きながら、ものすごく国家間の政略が丹念に描かれていることです。
舞台となっている架空の中国では、亜、曾、黄、土という4つの国が勢力を争っています。亜姫は、黄から来た黄妃(こうひ)と亜の国王の娘です。しかし亜の宮中では土妃(どひ)が幅をきかせています。土は、国土が大きく勢力が大きいためです。
この土に対抗するために、亜と黄、曾がどのように対応するのか、その国家間の攻防戦は、少女漫画の範疇を大きく超えているように思います。

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