男が全員フツー以下!『空と海と蜃気楼と』に見る昼ドラ常連作家津雲むつみ作品のリアル
昼ドラ原作の女王は、先の展開をまったく読ませない!フジテレビ系列の昼ドラが2016年3月で終了するというニュースが流れました。ドロドロ愛憎劇モノ大好きなので大変残念です。
その追悼の意を表して、今回は津雲むつみさんを取り上げたいと思います。
(c)『空と海と蜃気楼と』
(津雲むつみ/集英社 クイーンズコミックスDIGITAL)全7巻
津雲むつみさんは、昼ドラ化された『風の輪舞』『花衣夢衣』『聞かせてよ愛の言葉を』の作者で、昼ドラ原作の女王マンガ家です。
その他にも、森田健作がわあわあ叫ぶ『おれは男だ!』や、岡本健一と杉浦幸の大映ドラマ『このこ誰の子?』(原作タイトルは『彩りのころ』)などがあります。
たいていの少女マンガは、「読み手が嫌がる展開はしない」がセオリーなので、だいたいのとこ話の筋が読めるものです。
主人公が雑魚にレイプされることはないし、ヤリ捨てられることもないし、最終的に貧乏になることもありません。主人公と主人公の友人だったら、絶対に主人公の方がいい思いをします。
津雲作品に登場する男性は、ものすごくイケメンだとメンヘラで、鼻や唇が丸ければ丸いほど欲求不満の悪い男とだいたい相場が決まっています。