「余り者同士で付き合っちゃえ」にいいともいやとも言えなかった私
「余り者同士で付き合っちゃいなよ」に巻き込まれて
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「恋人がいない」と言えば、「なぜ?」と尋ねられ、そして「気になる人がいない」と言っても、「どうして?」という質問が返ってくる。
同年代のまだ結婚していない人達を外側から見ていると、恋人がいることは普通で、恋愛をしていることは当たり前。その普通と当たり前からなんとかはみ出さないように、私はいつも「出会いがなくて困っているんですよね。誰か、いい人がいたら紹介してください」という一言で乗り切り、恋愛はする気満々なんだけれど、あいにくいい人がいない、というスタンスを取って乗り切っている。
いや、恋愛する気がないと言えば嘘になるんだけれど、今の私からは遠ざかり過ぎてしまっている。「空を飛びたいな」とか「アラブの石油王に突然100万円くらいプレゼントされないかな」とか「朝起きたら、キッチンで竹内涼真がエッグベネディクトを作ってくれていて、あれ? 私たちいつの間にか付き合ったりしてる……? ってなったりしないかな」とか、有りもしない妄想の少し手前くらいに「恋愛」という果てしなく高い壁があって、超える努力もしなければ、突き破っていく技術も持ち合わせていなくて、膝を抱えながらじーっと見つめている感じ。