恋愛なんてただの思いこみ。それでも、孤独を救うにはちょうどいいのだろうか
恋愛なんて、ただの思い込みだ
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先日、ゴジラの映画館まで『シェイプ・オブ・ウォーター』を観に行った。もちろん一人で、仕事もいつもより早めに切り上げて、少し駆け足で向かい、席に着く。それから、酸味が強くてあまりおいしくないカフェラテを飲んで、ドキドキしながら見ていた。
エンディングを迎える頃には泣いていて、私はひどく傷ついていた。こんなにも孤独に寄り添いながら、人間の孤独も一種の錯覚であり、誰かがそばにいてくれるだけではどうしようもないことを映像と音と演技で、表現しているように思えたから。
簡単に説明すると、主人公の発話障害をもった女性が、人とはいえない半魚人のような存在に恋をする話だった。他の登場人物もアフリカ系の女性、ゲイの画家、そして博士を装うスパイのロシア人らが他者との関わり合いを持ちながら、でも決して誰かに寄り添うことも不用意に近づくこともせず、救いようのないような大きな孤独を各々持っているのだと思って、それがすごく切なくて、どうしようもなかった。
結局、自分の内側に出来てしまった孤独感は、人と関わるくらいのことでは取り去ることはできないし、錯覚でも勘違いでもいいから、自分で解決策を見つけて信じるしかないのかもしれない。