「リノベーションQ&A」ビギナーが抱える ギモンにお答えします!・1.物件選び
kpw / PIXTA(ピクスタ)
耐震性については、法律が改正された1981年と2000年を境に、求められる耐震性能が高くなったため、築年数がひとつの目安にはなります。
ですが、A&Cの設計監理チーフ、枇杷健一さんはこう語ります。
「マンションと違って、戸建ての場合、前所有者が定期的にメンテナンスしていない例が非常に多く、雨漏りといった二次的な要因で柱や土台が腐るなど、建物の劣化が進みかねません。古い建物でも、腕利きの棟梁が手掛けた丈夫な建物を建主が大事に修繕してきた家もあれば、新しくても傷み放題の家もあり、一概に新しいほど安心とはいえないのです」
枇杷さんによれば、物件見学には建築のプロに同行してもらうのがベストだそうですが、自分でもできる「目視」のポイントが4つあるそうです。
外壁に大々的なヒビ割れがないか。1階が駐車場になっているなど、柱や壁の量が極端に少ない構造でないか。外壁を指でこすってみて指先に白い粉がつかないか(「チョーキング」は外壁塗装劣化のサイン)。室内の天井に雨漏りや漏水が原因のシミができていないか。外壁や屋根は補修も可能だが、工事費が一気に増えるので要注意だといいます。