現役不動産営業マンの本音「不動産に掘り出し物がない理由」
住まいの購入を検討するとき、「少しでも価格が安くて、条件の良いものを」と考えるのは当然です。
しかし、そのことに過度に執着し「掘り出し物」を探そうとしても決して上手くはいきません。
結論から申し上げると、世間でもよく言われるように「不動産に掘り出し物はない」のです。
その理由を、住まいを供給する企業側の視点で考えてみたいと思います。
■ 不動産の「仕入れ」に見る業者との「情報格差」
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今回は特に「新築一戸建て」「新築マンション」を想定しています。
これらを供給する業者は、まず建物を建てるための「土地」を仕入れます。
その情報を得るため、仕入れ担当者は様々な人脈を作りに日夜動き回っています。
相手は、地主と繋がりのある別の不動産業者・銀行・税理士・弁護士などです。
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彼らが狙うのは「どこのアパート用地で相続が発生したか」「どこの社宅が売却されるか」など、住まいの「原料」となる土地の情報です。
そうして仕入れた土地に、造成工事をしたり、建物を建てたりと「加工」を施します。
一般の住宅検討者が目にするのは、この「加工」