道を広げたいので家を壊してくれ?田舎暮らしでの驚きのトラブル【なんでも大家日記@世田谷】
と問い詰められたのです。
都会で育った僕には初めての経験で、答えに窮したのを覚えています。
正直「この共同体に取り込まれたら、厄介なことになるぞ」と思いました。
この一件以来、住民としての義務を果たしつつ、地元の人々と適度に距離を置く道を模索し始めました。
ヒロシ / PIXTA(ピクスタ)
その際、役立ったのが年に数回おこなわれる草刈りです。
限界集落では、肉体労働の担い手がほとんどいません。
そこで、集落でいちばん若い者として率先して汗をかくことで、地元の人たちから感謝されました。
もっとも、地元の老人たちは意外に統率が取れておらず、各々がわりと勝手なことを言います。
ある人の言うとおりに作業していたら、別の人から怒鳴られたりもしました(苦笑)。
SAMURAI / PIXTA(ピクスタ)
この苦労のおかげで、酒の席などのディープな集まりに顔を出さなくても、後ろ指をさされないで済みました(つきあいの悪いやつだと思われたでしょうが)。
東京のはずれですらこんな具合ですから、もっと田舎では推して知るべしです。
田舎ならあたりまえの濃密な人間関係は、都会育ちの人間には相当苦痛になりえます。