うまくいく二世帯住宅の建て方・暮らしの秘訣【建築家米倉拓生さんに聞きました】
広い納戸を間に置くことで、ゆるやかに空間分けがなされています。
この家族は仲がいいので、特に子世帯のご主人の居場所をつくっていませんが、一般的にはご主人が息抜きできるように、狭くても書斎などを設けるようにするとよいでしょう。
A-2.息子夫婦と同居する場合、分離したほうが無難
嫁姑の関係は、今も昔もさほど変わるものではなく、現実を見据えて言えば意思の疎通はなかなか難しいものです。
気の合う義母と嫁の場合は別にして、完全分離型にするほうが気遣いは少なくてラクでしょう。
ですが、前述したとおり、子どもの面倒を見て欲しいとか、介護の必要があるといったときには、同居型もありえます。
この場合、ご主人が奥さんを理解してあげることが大事だと私は思います。
こちらの間取り図は、玄関、浴室を共有し、キッチンを別々に設けた、息子夫婦と暮らすプランの一例。
「浴室を一緒にしたのは使用する時間帯がずれていた点と、奥さまの性格によるところが大きい」と米倉さん。
奥さまの温和な性格によりこうした共有箇所を設けたとのこと。
東側の親世帯はドアを閉めれば独立した空間になり、それぞれの時間を過ごすことができます。