密集地なのに開放的!アトリエ兼二世帯住宅【住まいの設計】
■ 「外」を挟んで光と風を採り入れ、適度な距離感をつくる
構造上、1階左右の壁に開口部は少ないですが、中央に中庭がありガラス越しに光が入るため、閉塞感はありません。
この中庭を挟んで手前が打ち合わせ室、奥が設計室になっています。
2階に上がると、中庭の上はグレーチング(金属の格子)を張ったテラスになっていて、テラスを挟んで道路側に親世帯、奥に子世帯のLDKをレイアウトしています。
まるで路地を挟んで2軒の小さな家が建っているような佇まい。
テラスは両世帯と階下のアトリエにも光と風をもたらし、世帯間のほどよい緩衝帯にもなっています。
「上下で完全に分離した二世帯住宅は、ろくに顔も合わせない生活になりがちですよね」と貞博さん。
テラスを挟むことで「おいしそうなものを食べてるなとか具合が悪そうだなとか、相手の様子がちらちら見えるぐらいがいいと思いました」と裕子さんが続けます。
普段の暮らしは別々ですが、子世帯のダイニングで一緒に食事をすることもあるそう。
こちらは親世帯のLDKからテラスを見たところ。
長女が2階にひとりでいるときも、テラス越しに見守ってくれる祖父母の存在に安心できそうですね。