20世紀に最も影響を与えた思想家の一人カール・マルクスの予言
きちんと勉強しなければと思ってはいても、なかなか手をつけられないのが現代思想。
そこでぜひお勧めしたいのが、『フシギなくらい見えてくる! 本当にわかる現代思想』(岡本裕一朗著、日本実業出版社)です。
フランス系のポスト構造主義、ドイツ思想、社会学の思想、アメリカの正義論、メディア論や倫理学、ブラグマティズムなど、現代を読み解くために役立つ思想をわかりやすく紹介した入門書。
きょうはそのなかから、経済を考えるうえで重要な意味を持つカール・マルクスの考え方を解説した「資本主義崩壊が必然である理由」に焦点を当ててみます。
■マルクスの亡霊がふたたび出現!
著者によればカール・マルクスはいままで、何度も埋葬されてきたのだとか。
もちろん「埋葬」というのは比喩ですが、たとえば最近では、1980年代末期から旧ソ連と東欧の社会主義国が崩壊し、マルクスは永遠に復活しないと考えられていたそうなのです。
ところが2008年のリーマン・ショックを皮切りに、世界の資本主義が大きく動揺して「マルクスの亡霊」がふたたびさまよい出てきたということ。
しかし、そもそもなぜ、マルクスは「現代思想の開拓者」