今の日本は40年遅れている?福祉国家スウェーデンの保育園事情
日本では近年、女性の社会進出が叫ばれて久しいですね。けれど、子どものいる、もしくは将来子どもを産みたい女性が安心して働ける環境が整っているかと問われれば、残念ながらノーと言わざるを得ないというのが現状です。
実際、保育園に子どもを入れられず、産後に退職した女性も少なくありません。
待機児童はなかなか減らず、民間の託児所の数は増えても、逆に保育の質の格差が問題になっているとも聞きます。
スウェーデンでは今年、認定保育園ができて40年だそうです。北欧諸国の福祉の厚さについてはよく耳にしますが、スウェーデンの認定保育園が日本とどこがどう違うのか、1970年代からスウェーデンに住む高見幸子さんに詳しくお話を伺いました。
■スウェーデンでは待機児童0があたりまえ
高見さんがスウェーデンで初めてお子さんを生んだのは1979年。すでに認定保育園は誕生していたものの、先生がコロコロ変わるなど、保育の質は今より悪かったといいます。
保育園の絶対数が少なかったため、それこそ今の日本のように、待機児童が大勢いたそうです。
では今は、本当に待機児童はないのでしょうか。
「ないです。自治体は子どもを持つ親が保育園に申請したら、3ヶ月以内に提供しないといけないという法律があるんです」