人間は1秒4文字までしか認識できない!プロが教える字幕の世界
そのため、たとえば「サンフランシスコ」や「ニューヨーク」など、瞬時で認識できるカタカナが入っている場合は、字数を多少オーバーしてもOKと思われているそうです。
■長い台詞をどうやって短くするのか
しかし気になるのが、字幕をどうやって決められた字数におさめているのかということです。
そもそも、俳優が実際に口にするセリフの方が断然長い(言葉数が多い)ので、そのまま全部訳したら絶対に字数がオーバーしてしまいます。
そのため字幕にする際は、原文のニュアンスをいい換えてくれるような適切な語句を探すのだそうです。
字幕では、日本語の流れのよさが求められます。そして、字幕だけで読んでも、話の流れがわかるような訳が理想的なのだそうです。
■取材時に13と30の聞き間違えも
ところで字幕づくりには、どのような苦労があるのでしょうか?
この点について高橋さんは、「自分の苦手な分野の字幕をつくるときがもっとも大変」だといいます。
中国ドラマから車のレストア番組まで、どんなお仕事が来るかわかりません。
専門的な番組では、視聴者がその分野に詳しいことも少なくありません。そのため、短い納期の間に調べものを徹底的にしないといけないわけです。