人間は1秒4文字までしか認識できない!プロが教える字幕の世界
私たちが何気なく見ている字幕も、裏側では相当の時間と労力をかけてつくられているのですね。
そして、こんなこともあったそうです。
海外の放送局が、日本の某農園を取材した番組でのこと。映像では年間生産量を「300トン」と言っているのですが、その農園のことを調べると年間生産量は「130トン」。
取材段階での「30」「13」の聞き間違いの可能性も捨てきれないので、悩んだ末「100トン以上」と訳したのだとか。
“サーティーン”と“サーティ”はたしかに似ていますよね。しかし、生産量を間違えたら視聴者が誤解してしまいます。
重要な部分はそのまま訳さずに、適切な表現を探さないといけないというところからも苦労が伺えますね。
そんな高橋さんから、字幕でテレビ番組や映画を見る人にアドバイスをいただきました。
「最近は映画、テレビ番組とも吹替え作品が多いですが、俳優の生声が聴ける字幕作品には吹替えにはない魅力がたくさんあります。お気に入りの字幕翻訳者を見つけてみるのも一興かもしれません」
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英語が聞き取れる人なら、「セリフではあんなこといってないのに、なぜこの字幕?」と思ったことがあるのではないでしょうか?
実はこんなルールがあるから、そのまま訳すわけにはいかないのですね。