国際経済評論家が語る「フランスが50年で人口を増やせた理由」
日本でも同様な政策が講じられれば、出生率は上昇するのではないでしょうか」(長谷川さん)
日本の児童手当の制度は1971年にスタートしましたが、フランスの家族手当は1932年にスタート。支給額や支給期間も、日本とはくらべものにならないぐらい充実しています。
現在のフランスの高出生率を支えているのが、この家族手当なのです。家族手当は20歳未満の児童は第二子から支給され、123ユーロ、第三子は158ユーロ、そしてさらに11歳以上の子に対して34ユーロ、16歳以上の子に対して61ユーロの加算があります。
しかも所得制限はなく、どのような収入の人にも無条件で支給されるのです。
■育休期間短縮の代わりに給料5割アップ!
日本では1人目を出産しても、保育園や職場復帰の問題で、2人目出産を躊躇する「2人目の壁」が存在するといわれています。
一方、フランスでは育休制度も充実しており、子どもが3歳になるまで取得することが可能。親が終日休む育児休業と、労働時間を短縮する時短勤務のどちらかを選ぶことができます。
また第三子については休業時間を1年に短縮するかわりに、賃金制度を5割増しにする制度が導入されました。