74年後には世界最大規模の宗教になる「イスラム教」の基礎知識
2015年4月、アメリカの調査機関・ピューリサーチセンターが驚くべきデータを公表しました。
2070年に、世界のイスラム教人口が史上初めてキリスト教人口に同率で並び、さらに2100年には、イスラム教人口が35%でキリスト教人口を1ポイント上回り、信徒数最大の宗教になるというのです。
現在、世界の宗教人口はキリスト教が31.4%で最大。2位がイスラム教で23.2%、3位が「特定の宗教を信仰しない人」で16.4%、4位がヒンズー教で15.0%、仏教はそれに次ぐ5位で7.1%となっています。
しかし、それほどの勢いで拡大しているにもかかわらず、日本ではイスラム教のことはほとんど知られていません。
現在、日本人のイスラム教徒人口は1万人前後。日本に住む外国人のイスラム教徒人口を含めても11万人ほどと、身近にイスラム教徒がいないことがその理由でしょう。
そこで、宗教学者で作家の島田裕巳氏の新刊『なぞのイスラム教』(宝島社)から、意外と知られていないイスラム教の基礎知識を見てみましょう。
■イスラム教は非常にシンプルな宗教
著者は、「イスラム教ほどシンプルな宗教はほかにないのではないか」