もし家族がバスで事故に遭ったら損害賠償金はいくら請求できる?
会社側が運行管理に相当な注意をしていたと認められれば責任を免れることもできますが、会社側がそのことを客観的に証明しなくてはならず、一般的には責任を免れることは困難です。
また、バス運行会社が保険に入っていれば、その保険会社が損害賠償金を支払うこととなります。
(2)刑事上の責任とは
次に刑事上の責任ですが、運転手は自動車運転死傷行為処罰法上の「過失運転致死傷罪」に問われる可能性があります。過失運転致死傷罪が適用されると、7年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金が科されることとなります。
もし、日ごろから時間外勤務が続いていて運転手に疲労がたまっていたとすれば、道路交通法66条の「過労運転の禁止」にあたる可能性も出てきます。
■損害賠償金はいくら請求できるのか?
死亡事故の場合、おもに治療費、葬儀関係費、慰謝料、死亡遺失利益の4つのお金を請求できます。
(1)治療費
入院・通院費など、かかった実費を請求できます。
(2)葬儀関係費
葬儀にかかる費用やお墓・仏壇の購入費用のこと。
裁判基準では150万円と認定されることが多いようです。
(3)慰謝料
被害者本人と遺族の分を合わせると、本人が一家の家計を支えている大黒柱の場合は2,800万円、母親・配偶者であれば2,400万円、独身者は2,000~2,200万円が裁判上の相場となります。