あるあるジレンマ!なぜ「働かないおじさん」の給料が高いのか?
■「働かないおじさん」は環境でつくられる
本間氏は、「働かないおじさん」が生まれるメカニズムのひとつに、適切な評価がされていないことがあるといいます。
本来なら働かないおじさん(Aさん)に対して、マネージャーが「このままだと評価が下がりますよ」と忠告するのがルール。それでも働かなければ給料を見なおすのは当然のことなのです。
ところが、マネージャーがなにもいえなかったり、下げるべき給料を下げられなかったりするから、Aさんは「このままでいいんだ」と勘違いしてしまうのです。
つまり、「働かないおじさん」はある日突然働かなくなるわけではなく、長い間時間をかけてつくられていくということ。会社側がAさんに間違った仕事の仕方を「学習してもらっている」ともいえるというのです。
■人ではなく「事」を評価しないといけない
本来、評価の目的はフィードバックにあります。フィードバックには「結果の通知」と「立てなおしのお手伝い」というふたつの側面があると中原氏はいいます。結果の通知は、その「人」ではなく「事(今期の働き)」で評価し、ランクに当てはめるべきなのです。
Aさんについても、彼が過去に大きな実績をあげたとしても、「今期どれだけの仕事をして、どんな成果をもたらしたか」