81%の人が親の介護に不安アリ!介護で孤独にならないノウハウ
■自分の手で解除しよう
また、「介護でタイムロックされている人は大変な思いをしているから偉い」と尊敬され、自分の時間をつくり出そうとしている人は尊敬されないというのも不思議な話だと著者。
たしかに私たちは苦労を尊敬の対象にしがちですが、そういうものではないはずです。
だからこそ、そういった「常識ロック」を自分の手で解除すべきだと著者は主張します。そうすれば、介護の幅が広がり、孤独からも解放されるというのです。
アウトソーシングしていると親戚から文句をいわれることもあるでしょうが、大切なのは「介護者が主体的であること」だからです。
見るべき方向は「世間やみんな」ではなく、認知症の人ご本人、そして介護者自身。認知症の人ご本人には「介助」が、介護者には「ロックの解除」が必要だといいます。
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当然のことながら、介護には、つらく苦しいものというイメージがあります。
たしかに、それは事実なのでしょう。しかし本書の魅力は、著者がそういった被害者意識とは別の場所にいることです。
「わたし自身、認知症介護は4年目に突入しました。もちろん、悩みはあります。しかし、思ったほど悩みは深くなく、『しれっと』介護ができています。