ベトナム料理に欠かせない調味料「ヌクマム」。日本の醤油のような役割を持ち、炒めものや煮込み料理に使ったり、つけダレとしてそのまま使ったりと、それなしでは食事ができないほどベトナム料理において使用頻度の高い調味料だ。今回は、ヌクマムとは?というところから、タイの「ナンプラー」との違い、ヌクマムを使った料理などを解説!
ヌクマムとは?
ヌクマム(Nước mắm)は木樽に小魚と塩を漬け込み、4ヶ月~1年ほど発酵・熟成させて作るベトナムの魚醤。日本の「しょっつる」や「いしる」、タイの「ナンプラー」に相当する。原料となる魚は地域によって異なるが、カーコム(Cá cơm)と呼ばれるカタクチイワシ科の魚を使うのがポピュラー。旨味のもとであるグルタミン酸を豊富に含み、料理に使うと、素材の旨味を引き出すだけでなく、味に深みやコクをプラスしてくれる。
名産地として知られているのは、ベトナム北部のカットハイ、南部のニャチャンやファンティエット、フーコック島。特にフーコック島産のヌクマムは最高級とされている。
タイの「ナンプラー」との違いは?
原材料も作り方もほぼ同じだが、ヌクマムはナンプラーより魚に対する塩の割合が少なく、発酵期間が短い。