2024年1月6日 21:40
高級カーディーラーに行くと店員に「貧乏人に売る車はない!」⇒仕方ないので隣のディーラーに向かった結果
ちょうどそのとき、夫と娘が店内に入ってきました。
「お母さ~ん。どう、良さそうな車あった?」
20年間の歩み
夫を見て、「あっ!」と何かに気付くマリ。そう、私はあの同級生の彼と恋に落ち、結婚したのです。
「貧乏人同士がくっ付いたの?」とせせら笑うマリに、夫は顔をしかめて言いました。「君は、マリ? 昔から変わっていないな。言っておくけど妻は今、超高級クラブを数店抱える経営者だよ。今日は、従業員用の車を10台買うつもりだったんだ」
この20年でいろいろありましたが、努力家で話じょうずな母のおかげで父の手術代を早くに稼ぐことができ、父は元気になって復職。
その後に母は引退し、クラブを手伝っていた私がママを任されるように。さらに経営を学び、今ではオーナーをしているというわけです。
「昔バカにされた『夜の仕事』だけど、心配りや機微に富んだ話術で人を楽しませるハイレベルな接客業。車の1台も売れないあなたには到底無理ね。じゃ、さようなら」
顔面蒼白のマリにそう言い捨てて、私は隣のディーラーへ。とんだ再会でしたが、鼻を明かせたようでスッキリです。ちょっと大人げなかったかな……と思いつつ、笑ってウインクしてくれた夫と一緒に、娘の手をつないだのでした。