2023年5月16日 21:10
物忘れが激しくなった母。パニックで叫んだり徘徊したりすることも…そんな母に教えてもらったこととは
筋を痛めたようで足が悪くなり、あっという間にほとんど寝たきり状態に……。
介護施設へ入れることも考えましたが、「今まで母に助けてもらってきた恩を、今度は私が返す番だ」と思い、仕事を辞めて自宅介護に踏み切ります。日中は息子も小学校へ行っていることもあり、母との時間に集中できていました。
介護の本を買い、素人ながらに勉強して母の介護に努めました。
しかし、寝たきり状態になったことで、母の認知症の症状はさらに進んでしまいます。約束していないのに「今日は友人とランチに行くから、準備させてくれる?」と、笑顔で頼む母に、私は胸が痛くなりました。
自宅介護に限界を感じた私
時々幻覚も見え始めた母は、パニックになって叫ぶことも。「母に恩返ししたい」という一心で介護していましたが、息子との時間を十分に取ってあげられないようになってしまいました。
そのことが、自宅介護を選択した唯一の後悔です。
息子と話をしていても母がパニックになり叫びだすと、どうしても母を優先しなければなりませんでした。自分の時間は一切なく、息子にも罪悪感を覚えながら介護する日々。
しかし、このときの私は1日を無事に終えることに精一杯で、誰かに頼るという選択肢はありませんでした。