10年ほど前から図書館によく行くようになりました。そこで毎回見かけるのが、テーブルで新聞を広げるおじいさんたちの姿。眼鏡を掛けながら新聞を広げるその姿を見るたびに、子どものころによく見た祖父の姿がよみがえり、懐かしさをかみ締めていました。そして、懐かしさとともに、あのころ感じていた疑問も、ふと思い出したのです。「なぜ祖父はいつも新聞を読んでいたのか?」と。
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子どものころに祖父母に抱いた疑問
子どものころ、祖父母の家に行くといつも同じ光景が広がっていました。
テレビが流れたままの居間で、座って新聞を広げている祖父と、その横で針仕事などをしている祖母。年中出しっぱなしのこたつのテーブルの上にはいつも何かしらの食べ物(お菓子や漬物、果物など)とお茶が置いてあって、祖父母はそれを時折口に運びつつ、眼鏡を掛けたり外したりしながら、それぞれの作業に没頭していました。
そんな祖父母の姿は、家で見る自分の両親の姿とはまったく違っているのに、父方の祖父母も母方の祖父母も、他の親戚の老夫婦や友人の祖父母も、なぜか似通っていて、子どもながらに「夫婦は、年を取ったらこうやって過ごすものなのか」