【子育てパパ・ママのための、お金の習慣】家計に占める「学費・習い事」のボーダーラインはありますか?
幼稚園時代をいかに乗り切るかが鍵
第一の波は「幼稚園」に通うタイミングです。幼稚園には公立と私立がありますが、公立幼稚園がほとんどない地域も少なくありません。多くのご家庭では、幼児1人あたり月額3万円程度の負担を強いられることが多いようです(表2)。
(単位:円)
資料:文部科学省「平成22年度 子どもの学習費調査」より執筆者作成
資料:文部科学省「平成23年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額の調査結果について」、国立学校の標準授業料(平成25年度)、日本政策金融公庫「平成24年度教育費負担の実態調査」(仕送りの平均値使用)より執筆者作成
この時期に「仲良しの●●ちゃんが通っているから、同じ教室に…」等と安易に習い事を増やしてしまってはいけません。幼児のうちに才能を伸ばしたい親心はわかりますが、子どもの習い事は一度やり始めると経済的な理由ではやめにくくなります。また、2人目、3人目のお子さまを予定されている場合は、その子どもたちも同じ習い事を始める可能性が高くなることも覚悟する必要があるでしょう。
対策は大きく2つ
じゃあ、どうしたらいいの?というところですが、家計に占める教育費負担を軽減する方法は大きく2つあります。
1つは、収入を上げる方法です。幼稚園ではなく保育園に預けて、ママが働く(または働く時間を延ばす)ことで世帯年収を上げ、家計に占める教育費割合を抑えます。実例を紹介しましょう。
神奈川県横浜市在住のAさん一家(年収500万円※前年度に納めた所得税額11万7,500円)は4人家族。
パパ35歳、ママ32歳、長男5歳、次男3歳です。専業主婦だったママが年収100万円程度のパートを開始して、2人の子どもを保育園に預けた場合の収支の変化は次の通りです(保育園は平成25年度の保育料を、幼稚園はAさんが実際に通っていた幼稚園の保育料を記載しています)。
家計収入:(Before)年収500万円(パパ500万円+ママ0円)
→(After)年収600万円(パパ500万円+ママ100万円)
学校教育費:(Before) 長男月2万4,000円+次男月2万9,000円=月5万3,000円
→(After)長男月2万6,800円+次男月9,400円=月3万6,200円