積水ハウス、お客様と共に20年、「5本の樹」計画で都市の生物多様性保全推進
その他にも、集合住宅やまちづくりの取り組みでも緑地計画の中で「5本の樹」の考え方を取り入れ日本全域の都市緑化を促進しています。
■生物多様性の定量評価
積水ハウスは、2019年から琉球大学理学部久保田研究室・株式会社シンクネイチャーとの共同検証によって、このネットワーク型の緑化が、都市の生物多様性にどの程度貢献できているかの定量評価を進めてきました。
久保田教授が立ち上げた株式会社シンクネイチャーが管理運営する「日本の生物多様性地図化プロジェクト:J-BMP(*3)」を基に、積水ハウス「5本の樹」計画の20年間で植栽した樹木本数・樹種・位置情報の蓄積データを分析し、生物多様性保全や再生に関する定量的な実効性評価を実現しました。
定量評価分析結果(1)
定量評価分析結果(2)
この定量評価により、生物多様性の劣化が著しい都市部(三大都市圏)において、園芸品種や外来樹種などの従来の庭木と比べて「5本の樹」計画に沿った在来樹種を中心に庭木を選定して植樹してきたことで、以下の生物多様性の効果が確認出来ました。(*4)
●生物多様性の基盤となる地域の在来種の樹種数が10倍に
●住宅地に呼び込める可能性のある鳥の種類は約2倍に
●住宅地に呼び込める可能性のある蝶の種類は約5倍に
●3大都市圏で生物多様性に関する根拠データが存在する1977年の30%まで回復
これは、世界初の都市の生物多様性の定量評価の仕組み構築、及び実例への適用となり、数値データが開示できることで、生物多様性が財務価値化に繋がり、民間の貢献を可視化して示すことができるものです。