くらし情報『ヨーロッパで伝統的にコナダニをチーズの熟成に用いる、3つの遠く離れたチーズ工房において、「蔵付き酵母」ならぬ「蔵付きダニ」は同種のチーズコナダニであることを発見』

2022年8月12日 12:00

ヨーロッパで伝統的にコナダニをチーズの熟成に用いる、3つの遠く離れたチーズ工房において、「蔵付き酵母」ならぬ「蔵付きダニ」は同種のチーズコナダニであることを発見

このためダニがチーズへの直接的な風味付けに寄与していないようである。しかし、ミルベンケーゼとアーティズーはダニの付いている外側も一緒に食べるので、独特の風味も感じられる(ミモレットは外側を食べない)。チーズが球形で全体がバスケットボールほどの大きさのチーズであるミモレットの場合、ダニがチーズの外皮を食べて穴をあけ表面積を増やすことによって、チーズ内部とのガス交換がより多く行われることが熟成で重要だといわれている。

2013年、米国食品医薬品局(FDA)は生きたダニがいるとして、フランスのチーズ「ミモレット」1.5トンを税関で差し止めたことがある。しかし、問題はないとしてすぐに差し止めは解除された。

ダニアレルギーの原因になるチリダニ類(ヒョウヒダニ類)とは、チーズコナダニは系統的に非常に離れた分類群であり、その原因にはなりにくい。強いアレルギー体質の方は注意が必要だが、フランスでダニが熟成に用いられているチーズによって、アナフラキシーショックが引き起こされた例はみつけられない。フランスではダニを使用したチーズ製造に法的規制はない(https://www.legifrance.gouv.fr/loda/id/JORFTEXT000000644875/2022-04-29/Article 10を参照のこと)。

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