くらし情報『大震災・大津波からの避難 その時どう生徒を守り抜いたのか~全員無事避難することができた浪江町立請戸小学校~』

大震災・大津波からの避難 その時どう生徒を守り抜いたのか~全員無事避難することができた浪江町立請戸小学校~

私は1週間後に控えた卒業式の準備で5年生と一緒に体育館にいました。地震が起きると余りの強い揺れで立っているのがやっとでした。私は子供たちには「座りなさい!」「体を伏せなさい!」と叫び、出口を確保するために体育館の扉を両手で掴んだのですが、そのまま左右に1mくらい振られ、飛ばされないようにするのに必死でした。

強い揺れは1分以上続いたでしょうか。ようやく揺れが治まったと思ったところで、もう一回ドーンときて、また飛ばされないようするのが精いっぱいでした。地震が起きた時には、子ども達も悲鳴を上げていましたが、揺れている最中は皆冷静に座って我慢してくれていました。揺れが治まった時には怖さの余りに涙を流す子もいたと思います。私は一緒にいた先生に子ども達を任せ、避難体制を整えるため、すぐに職員室へ戻りました。

大震災・大津波からの避難 その時どう生徒を守り抜いたのか~全員無事避難することができた浪江町立請戸小学校~


――想定通り避難はできましたか
職員室に戻ると、教頭から「校庭へ避難させよう」と指示が出ましたので、すぐ各教室を回って声を掛けていきました。1階に教室がある2年生3年生は既に教室の窓から校庭に逃げていましたが、2階の教室や体育館から校庭への避難経路として想定していた通路が、地震の揺れでプールから水が溢れてしまっていて、通れなくなってしまっていました。

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