くらし情報『大震災・大津波からの避難 その時どう生徒を守り抜いたのか~全員無事避難することができた浪江町立請戸小学校~』

大震災・大津波からの避難 その時どう生徒を守り抜いたのか~全員無事避難することができた浪江町立請戸小学校~

左右から車が数珠つなぎになっていて、とても横断できる状況ではありませんでした。普段は子どもが待っていると停まってくれるのですが、皆急いで逃げようとしているわけですから、停まってくれません。たまたま停まってくれたタイミングで、数人単位で子ども達を横断させることを何回か繰返して、何とか全員を横断させることができました。

ところが、車の中から子ども達を見つけた保護者の車が停まってしまい、それが原因で大渋滞になったのです。ここで子ども達を保護者の車に戻してしまうと更に混乱を招くと思い、保護者の車に戻さずにそのまま太平山へ避難を続けるように指示をしました。

――保護者の方々の理解は得られたのでしょうか
保護者の方には、「これから子ども達は役場まで避難させるので、役場に迎えに来てください」と声を掛けました。この時子供たちが逃げていたのは、車が停まっている県道とは少し離れた太平山へとつながる細いあぜ道でしたので、保護者の方も連れていく事を諦めたようで、理解をしてくれました。もし県道近くの道を逃げていたら、保護者の方は子どもを連れて行ったかもしれません。
これも幸運でした。

――車椅子のお子さんの避難はどのようにされたのでしょうか
最初は車椅子を支援員の方が押して逃げていたのですが、そのうち道が悪くなり、担任の男の先生がおんぶして、支援員の方が車椅子をたたんで避難しました。

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