くらし情報『大震災・大津波からの避難 その時どう生徒を守り抜いたのか~全員無事避難することができた浪江町立請戸小学校~』

大震災・大津波からの避難 その時どう生徒を守り抜いたのか~全員無事避難することができた浪江町立請戸小学校~

これは想定外の状況でしたが、急遽、1階の保健室の窓から抜けて校庭に逃げる事に決めました。請戸小学校には、当時車椅子に乗っている児童がおり、車椅子に対応できる設備がありました。車椅子が通る事ができるスロープがあったのが、保健室の前だったのです。とっさの判断でしたが、避難ルートを変更する事で車椅子の児童も含めて子ども達全員をスムーズに校庭へ避難させることができました。

――学校から避難した方が良いという判断はいつされたのでしょうか
「学校から離れよう!」という判断をしたのは校長でした。私は教頭と一緒に取り残された子どもがいないか、学校の中を確認していましたが、子ども達の人数を数え終えるとすぐに、校庭から逃げ出す様子が校舎の中から見えました。避難所として指定している裏山の大平山へ逃げていったのです。実は震災の当日、たまたま教頭と「この学校の避難所は大平山でしたよね」と話をしていたこともあり、大平山への避難に迷いはありませんでした。
このことは今から思うと幸運でした。

■ 〜避難の道のり〜
――大平山への避難は順調だったのでしょうか
学校の西側の県道まで行くとまた想定外のことが起こっていました。

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